92話 陽と照
「久しぶりだね、照。前は殆ど話せなかったから今度こそ少し話そうか。」
国会議事堂前、陽は天城照と対峙した。
「そんな事より決着を着けましょう?早く戦いたいよ、陽。」
昔と変わらない答えに陽は苦笑する。
「戦闘好きは相変わらずだな、流石鬼女の末裔か。」
「そうね、初めて貴方と出会った時もこうして戦ったよね。その後いろんな書類を作って貰って学校に入ったんだよね。」
「そうだな、書類の偽造なんて簡単だしな。そしてその刀も相変わらずか。」
照は腰に差した二本の刀を抜いて構えると頷く。
「そう、両方とも鬼殺しの妖刀、私も殺せる数少ない武器。さあ、始めましょう。」
それに頷いて陽も刀の柄を右手で、鞘を左手で握り、二人は向き合って構える。
そして勝負は一瞬で決まった。
照が動いた瞬間、陽の攻撃が一閃し照の刀を弾き飛ばしてその首に刀を突き付けたのだ。
「・・・あはは、強すぎるよ、陽。」
「当然だ、昔とは違って本来の力が全力で出せるからな。そう簡単に勝てる訳がないさ。
そして、照はこれからどうする気?」
「これから・・・か、どこか他の国を回ろうと思ってる。
外国にはまだまだ妖魔が溢れているんでしょ?私はそれを倒したい。人助けじゃなくて、ただ戦いたい。」
陽は静かに頷く。
「そうだな、どうせ不死なんだ、二、三百年位色々な事を学んでくると良い。
私はこの国に居る、しばらくは刑部としての仕事があるからな、でも、いつでも帰ってこい。」
照は笑みをたたえて頷く。
「ちょっと私には実感がわかない期間だね、でも、不老不死なら普通なのかな?
でもまた一緒に居られるね。」
「そうだな、しばらくは忙しいが落ち着いたら照の居る所に行くかもしれないね。」
照は陽に抱き着く。
「また、戦おうね、今度は修行してくるからさ。」
「私に本気を出させるだけでも十分に凄いさ。
・・・それじゃあ私は行くよ。」
「うん、頑張ってね、螢さんを助けてあげて。」
「それじゃあね。」
そう言って陽は建物の地下に進んでいき、そして照は一度陽の家によって行こうと思い、そこへ向かい始めた




