90話 宇迦之御魂と藤宮院零華
新潟県、宇迦之御魂の神社の近くの田畑は炎上していた、。
「・・・十三人中、最大の問題児、そういう事ですか。
早速立ち去ってもらいましょう。」
彼女の声は普段より遥かに低く、無表情で弓を構え、氷の矢を放つ。
「来たのね、待ってたよ?」
零華はその矢を軽く避けると薙刀を持って距離を詰め、斬りかかる。
「それは氷像です。」
刃が当たった宇迦之御魂の体はその瞬間氷へと戻り、砕け散る。
「光の屈折率を変化させれば色も付けられる、貴女に本物は解らないでしょうね。」
辺りには多くの氷像が現れ、その全てが自ら動いて矢を放つ。
「なめるんじゃないよ。」
零華は薙刀で前方の矢を弾き落として突っ切り矢を回避する。
「貴女はデメテル、農業神が畑を焼きますか?」
「国の命令だからね、相手の食料をついでに断てってね。」
宇迦之御魂は矢を放ちながら話しかける。
「その命令に抵抗は?」
「無いね、大体農部に生まれたくて生まれたんじゃないし。」
「・・・仕方ありませんね、貴女を倒します。」
宇迦之御魂は矢を一本だけ放つ。
「こんなもの大した事ないね。」
零華はそれを叩き落とそうとして・・・腕にそれを受けた。
「光の屈折、空気中の水蒸気を利用して場所を三十センチずらした、これを避けれるのは陽と小夜子ちゃん位ね。」
「なんであたしが。」
「私は一応神様ですよ、そしてここ一帯は私の領域、神の居場所は人間が触れてはいけない場所。
そこを犯されたら幾ら私でも罰しないといけない。
絶対に二度とそれを犯さないようにね。」
「あたしをどうするつもり。」
怯えた零華に宇迦之御魂は笑いかける。
「取り敢えず呪縛を掛けます、その後は百年ぐらいここで働いてもらうよ。
不老不死だから構わないですよね?」
「・・・・・・・百年。」
絶句している零華に宇迦之御魂は呪縛を掛け、百年したら解けるようにした上で命令した。
「取り敢えず、私が離れている間に滅茶苦茶になった畑を直しておきなさい、終わったら休んでていいから。」
そして宇迦之御魂がその場を離れ、零華は農作業を始めた




