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実力主義への道  作者: 酒呑童児
第三章 封印されし者との出会い
10/125

10話 災厄の少女アリス

一部鬱な表現があります

 大和と陽は北海道の大雪湖に向かっていた。

その為に通る、山の中。


「森が歓喜している。」

「陽、分かるのか。」

「都会の木々や動物と違って此処の生物は全てその力に満ちている、そうでなければ声は聞こえない。」

「自然と話せる能力とはすごいものだな。」

「そうでもないさ、都会では殆ど使えないしな。」


「それで、森は何に歓喜しているのだ?」

その問いに陽は目を閉じる

「アリスの復活の筈だ、彼女はいつも森で暮らしていたらしいからな。」

「アリスの居場所は分かるか?」

「その必要は無い、森に入った時点で私達の事はアリスに知られている。」

「どうすれば良い?」

「彼女に会う意思があるようだ、湖に居るらしい、行こう。」

「分かった、お前を信じるとしよう。」


 そうこう話しながら森の中を歩いて行くと、

湖が二人の前に現れ、その岸には古びた祠が存在していた。


そこには、黒地に曼珠沙華の刺繍が施された着物を着て、

腰に太刀をさげた黒髪の少女が切り株に座っていた。

「貴方達の名は、

九頭竜 大和

夕月 陽で間違い無いですか?」

少女は凛とした声で言った。

「間違い無い、私が夕月 陽だ。」

「夕月 陽、貴方はあたしの血脈に連なる者ですね。」

「その通りだな。」

「あたしの名はアリス、如何なる用で此処に訪れたのですか?」

「私は今国と戦っています、そのために妖魔と戦える武器が必要なのです。」

その言葉を聞き、アリスは薄く微笑んだ。

「知っています、

森が全て教えてくれましたから、

国がどれだけ腐敗していたかも、

貴方が国を実力主義にしようとしていることも、

嘘をついていないか知りたかっただけですよ、

そして私はその判断をあたしは否定する気はありません。」

「なら、力を貸して頂けますか?」

「構いません、しかしあたしも戦いが好きなのでね、自分より弱い者に従う積もりはありません、

貴方の力をあたしに見せて下さい。」

そう言うとアリスは落ちていた木切れを拾い、太刀で素早く削って木刀へと変えた。

「これで条件は同じです、さあ、いきますよ!」



そしてアリスは陽が木刀を抜いた瞬間に襲い掛かってきた。

「強い。」

アリスの攻撃はとても重く、そしてとても的確だった。

陽は互角に打ち合っていたがお互いの体に、木刀が当たることもあった。

「あたしと互角に戦えるとはなかなかやりますね。」

「それは私の言葉だ。」


そして戦う内に陽はおかしな感覚を感じていた。

「知らない映像が見える、これはアリスの記憶か!」

「これがあたし、血の繋がりがある貴方には伝わりますね。」

とアリスは優しく言うが、攻撃の手は緩まない。

その攻撃に乗せてアリスの思いが流れ混んできた。

それは怨嗟の叫び。


(何であたしが死ななければ、いけなかったの。)


(何であたしが生きていてはいけなかったの。)


(あたしは森で静かに暮らしていたかったのに。)


(何であたしを戦争に1人で行かせたの。)


(あたしは恋もしたかった、誰かを好きになりたかった。)


(それだけなのに。)


(何故あたしを殺した人達はみんな笑っていたの!)


(許さない許さない許さない許さない!)



アリスの思いは強い悲しみと憎しみに染まっていた。

(何で、何で、あの人達を殺したのにあたしの心は晴れないの)

彼女はずっと悩んできたのだ、そして彼女の心はその態度と比べてずっと幼いのだ。

そう理解した瞬間、陽はアリスに手を差し伸べる事を決めた。

「それは君がまだ人間を好きだからじゃ無いかな。」

「あたしが、人間を 好き?」

アリスも陽も攻撃の手を止める。

「例え許せなくても、君はずっと人の傍にいたかったのだろう?」

「あたしは誰かの傍にいたかった、みんなに認めて欲しかった、あたしは、ずっと、人間が好きだった。」



 アリスの声はだんだん小さくなっていく。

「アリス、過去は変えられない、

だけど未来はこれから築く物だ、

だからアリス、

私と一緒に来い、拒んでも連れていく。」

アリスはゆっくりと頷いた。

「あたしは貴方と一緒に居たい、いいかな?」

「当然だよ、さあ、一緒に行こう。」

「貴方、武器が必要なのよね、ちょっと待って。」

アリスはそう言うと、祠から太刀を取り出した、

「太刀が2本ある?」

「エペタムは2本の太刀なの、だからこれを貴方にあげる。」

「ありがとう。」


その時、大和が話しかけてきた。

「2人共、私を忘れていないか?」

「すまん、大和」

「あ、九頭竜さん忘れてた。」

「まあ良い、それでは、帰ろうか。」

「ああ。」

「うん。」


陽、大和、アリスの3人は

こうして、大阪に帰り初めた。

大和の存在を作者も途中から忘れていました。

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