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世界のお話  作者: すー
9/12

9 「ハッピーハロウィーン」

 あるところに一匹のかたつむりがいました。

 晩秋の10月31日、かたつむりがのそのそと道を歩いていると、子どもの声が聞こえてきました。

「かたつむりさん、こんなところを歩いていると踏まれるよ」

 ふと見上げると、頭にくぎを刺した、小さなフランケンシュタインがこっちを見ていました。

 小さなフランケンシュタインが言葉を続けます。

「今日はハロウィンだから、特に人が多いもの」

「心配してくれてありがとう。踏まれるのはいやだなあ。ぼくは、どうしたらいいだろう」

 かたつむりはうつむきました。

「そうだ! いいアイディアがあるよ」

 小さなフランケンシュタインはポンと手を打って、大事そうにかたつむりを持ち上げると家に向かいました。

 家に帰ると、小さなフランケンシュタインは自分の部屋に入って何かを探し始めました。

「あった、あった」

 取り出したのは絵具でした。

 小さなフランケンシュタインは、絵具を溶かして筆でこねました。

「これでかたつむりさんのカラに、虹を付けてあげる」

 そう言って、小さなフランケンシュタインは、ペタペタとかたつむりのカラに絵具をつけました。

「できた、できた」

 小さなフランケンシュタインは手をたたいてよろこびました。

「これで目立つようになったから、もう踏まれたりしないよ」

「わあい、どうもありがとう」

 かたつむりはカラが七色に輝くのを見て、満足そうにうなずきました。

「どうせなら、今日はぼくたちと一緒に遊ぼう。トリックオアトリート!」


 その町のハロウィンには、仮装した子どもたちと、虹色に染まったカラを付けた、一匹のかたつむりが現れたそうです。


ウェブのニュースで、かたつむりが踏まれないように、カラにアートを施したという話が載っていたので、それとハロウィンの仮装のお話を絡めてみました。

アート用の絵具は、カラに描いても無害なものが使用されているそうです。

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