2度目の恋
私は、真子、50歳、ホテルのフロントで、働いてる。毎日、いろんな県から、来てくださったお客様の対応をしている。私の仕事は、早番の仕事だったので、お客様のチェックアウト業務が、主だ。
私は、今、独身で、1人暮らしをしている。少し、寂しさも、感じながらの、生活だ。実は、私には、8年付き合った彼氏がいたのだが、いろいろな事情により、別れたのだ。その彼への思いが、まだ、断ち切れなくて、次の恋に進めなかった。
20歳から28歳までの付き合いだった。同じ年の元彼は、とても優しかったが、怒ると、とても怖かった。普段は、とても優しかったので、なかなか、別れられずにいた。結局は、元彼の方に、新しい女が、できてしまった。私は、泣く泣く、別れた。
それ以来、次の恋に、進めなくなってしまった。そして、この年まで、1人でいることになったのだ。自分1人での楽しみは、それなりに見つけたのだが、やはり、寂しさが、出てきた。
そんな時、同じフロントの仕事をする、チーフの弘樹から、食事に誘われた。仕事終わりに、近くの居酒屋へ行った。焼き鳥を食べながら、飲みながら、いろいろな話をした。チーフの弘樹は、バツイチだった。子供もいるらしい。チーフの弘樹は、私にとっては、男女関係には、発展しない間柄だ。兄のような存在だった。弘樹の方は、私のことを、気に入っている様子だったが。
私が、今、すごく気になっているのは、毎月、長期で、ホテルに、泊まりに来る、亮太の存在だ。フロントの私に、連絡先を渡してよこした。私は、まだ、連絡は、していない。私の住んでいるところは、青森だが、亮太の住んでいるところは、長崎だ。あまりにも遠すぎた。私は、遠距離恋愛は、望んでいない。でも、亮太のことは、気になり始めている。亮太は、今、39歳だった。私が、もう少し、若かったら、突き進んでいたかもしれないが、年の差が、11もあったので、進めずにいた。
思いきって、私は、そのことを、チーフに、相談した。チーフは、1度きりの人生、悔いのない様に、やったほうがいいよ。恋愛でも、何でも。と、言ってくれた。私は、背中を押された様な気持ちになった。
後日、私は、亮太からもらった連絡先に、電話した。亮太は、ビックリしていた。そして、喜んだ。亮太は、「フロントで働いてる姿を、見て一目惚れしました。付き合ってください。」と、言ってくれた。私は、前の恋愛のこともあったので、慎重になっていた。私は、「友達から、よろしくお願いします。」と、言ってしまった。食事に行く約束をして、電話を切った。
青森の、海鮮の美味しいお店に行って、食事をした。私は、少し、緊張したが、亮太は、気さくな人だった。そして、年齢は、私より、下だったが、しっかりしていた。私は、頼もしく感じていた。次会、会う約束をして、別れた。
その次に会った時、亮太から、長崎に遊びに来ないかと、誘われた。私は、とても、行ってみたかった。ただ、長期の休みが、なかなか取れないので、どうしようか、迷っていた。
私も、アパートに、亮太を誘った。手料理をごちそうしたかったのだ。亮太は、来てくれた。お酒を持って、遊びにきた。亮太の誕生日が、近かったこともあり、たくさん料理を作った。ケーキも、手作りケーキを作った。亮太は、感激していた。とても、楽しく、その日は、過ぎた。亮太は、お酒を飲んだせいもあり、泊まっていった。
お互いに、前よりも、好き、という気持ちが強くなっていた。亮太が、出張で青森に来たときは、毎日の様に、会っていた。
だが、亮太の青森への出張が、終わることになった。私は、悲しくなっていた。これで、亮太との関係も、終わるのか、と、思っていた。たぶん、亮太は、青森に来た時だけの関係を、求めていたのかもしれない、と、思っていた。寂しかったが、仕方のないことだと、思った。
亮太の青森での最終日、私のアパートに来た。私は、きっと、サヨナラ、を言われるだろう、と、思っていた。亮太は、私を、抱きしめた。私は、ひとりでに、涙がこぼれた。亮太は、おもむろに、何かを、かばんから取り出した。そして、私に、それを、見せて、「結婚しよう」と、言ってくれた。それは、指輪だった。私は、信じられなかった。思わず、「ほんとなの?」と、言ってしまった。亮太は、「俺のこと、信じて欲しい。これからは、2人だよ。」そう言って、優しく、口づけをしてくれた。




