3 極東の村(少年視点)
注意 たどたどしさ、幼さを表現したくてひらがな多めです。
ぼくは オルオ。このむらでは 畑のかんりをまかされている。
おとうさんは 見たことないし おかあさんは 小さいときに 見たことあるけど ある日 とつぜんきえてしまった。
そんちょうさんは 森でケモノにやられたんだろうと おしえてくれて いたいはないけれど むらのはずれに ”木のおはか”をつくらせてもらった。
ぼくは ハーフというやつで おとうさんとおかあさんのシュゾク?がちがうんだって。
たしかにおかあさんは 金いろのきれいなカミだったけど ぼくは赤いいろのカミをしている。
ハーフっていうのは 外のせかいでは すぐに”チアンタイさん(?)”につかまって ろうやに入れられてしまう わるいヤツだと 聞いている。だから そのおやたちも わるいヤツなんだって。
だから おかあさんも ほんとうは”おはか”をつくってはいけないけど
ほかのむらびとたちと いっしょにしないならと むらはずれにつくらせてもらった。
そんなハーフのぼくを むらでかくしてくれるかわりに 畑のさぎょうのぜんぶを ぼくがすることになっている。
その日も 朝はやくから うごきはじめる。
まだまわりは くらいし みんなもねているけれど おくれるとゴハンをもらえなくなるし
レイトっていう そんちょうのまごに じゃまされることがないように はやいじかんに ぜんぶおわらせて あたらしく畑をひろげるためのカイコンをしていたほうが (いみは よくわからないけれど)コウリツテキだからだ。
小さいとき おかあさんがよく 口にしていた。 コウリツは だいじらしい。
ただそれいがいで たのしむことも だいじだといっていた。
「おなかすいたなぁ。」
おかあさんを おもいだしてしまったし きのうは 夜ゴハンがすくなくて おなかもすいているしで すこしなきたくなるけど さぼるとおこられるので がまんする。
ゴハンがすくないのは 畑でできたものが あまり売れないせいで むらがまずしいからだと
おしえてもらった。 だからもっとがんばれと いわれたし がんばりたいとおもった。
それにゴハンは むらびとたちからくばって あまったものを ぼくにくれているので
すくないのは しょうがないんだって。とくに”おにく”は めったにあまらないから ぼくは
あまりたべたことがない。おやさいがすきだから むしろうれしいんだけど。
そんなことを ぼーっとかんがえているあいだに おやさいのしゅうかくなどは おわった。
朝おきるのがはやいひとたちが だんだんとうごきだすころだ。
このじかんからは ケモノよけのさくをこえて むらの外でカイコンをはじめる。
いざとなればむらに にげかえれるけど ぜったいにおそわれないわけじゃないから
ちゅういしながら いわをよけて 木のどうぐでかたい土をこわしていく。
もし大きさで”家ひとつぶん”ひろげられたら こんどはそれのまわりに ケモノよけのさくをうつ。
畑をまかせられるようになったときから いまではむらがふたつはいるよりおおきくなった。
カイコンのさぎょうは すきだ。 だからどんどんおおきくするけど しゅうかくのさぎょうにじかんがかかって おきるじかんもどんどんはやくしないとなのでたいへんだ。
それでもかんがえなくていいし じゃまされなければしゅうちゅうできるカイコンはいい。
じゃまされなければ・・・
「おい!ハーフ野郎!」
うしろをみなくてもわかる レイトだ・・・・。
きっとまたじゃまをしにきたんだ!
そのあとはおぼえていない、きがついたら いえにいて、しらないオトナのひとにたすけられたとしった。
それが ”ししょう”とのであいだった。