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鈴の音  作者: シカタ
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説明

時雨は迷いなく森を進んでいるので二人でついて行く。


「ところで……なんで俺の服キツナさんよりスカートの丈短いんです?」

「いや……お主…元々男じゃったし……ズボンなんて持ってないし…」


目を泳がせながら色々話している。最後ちょっとキャラずれてない?


「まぁいいや。一番の謎はなんで、俺の性別が変わった事のかですね」

「うーむ、それに関してはわしも分からんのう…」


キツナさんは目を細め悩んでいた。


「もうすぐ出れるよー」


時雨がこちらに振り向いて教えてくれる。


「また詳しい話は後にしましょうか」

「むぅ…そうじゃな」


そしてすぐに俺達は森を出れた。


「「おおー」」


俺と時雨はあまりにも綺麗な草原だったため思わず声が出る。


「町はどこだろー」


周りを見渡すが建物らしきものすらみつからない。


「……近くに人すらいないな」

「そうだねー、どうしよー」


迷っても仕方ないので俺達は歩き始めた。


--------------


「…ところで、今から元の世界に戻れたり出来るんですか?」

「うん?今は無理じゃな」

「なんでー?」


俺が質問するとハッキリと言われ、時雨が驚いた顔をしながら聞いた。


「ふむ、休みがてら詳しく話してやろう。あの時は簡単な説明だったからな」


近くに座れそうな大きさの岩があったのでそこに座り『世界の移動』についての話が始まった。


「ふっふっふ…教えると言えばこれを付けなければな」


キツナさんの手が輝き、光が消えると眼鏡があった。

そうゆう知識はいつ知ったのだろうか…。


「さて、気を取り直して……まず、世界の移動と言うのは基本的に一方通行である」

「あれ?でも俺達帰れましたよ」

「基本的にと言ったろう。『例外』を除いて、移動するための条件が色々とあるのじゃ」

「条件ー?」

「うむ。その条件がこれじゃ」


・記憶

・意志

・道

・神の力


「まぁ、これが最低限の条件じゃな。ここからは一つずつ詳しく教えてやろう」


・記憶

「まぁこれは言葉通りじゃな。その人物の持つ世界の記憶じゃな。その記憶がある事で移動が成功しやすくなるのじゃ」

・意志

「これは、『帰りたい・戻りたい』と思うことじゃ。

まぁちょっとでも思えばいいのでこれは簡単じゃ」

・道

「これはこの世界に来た時点でクリアしておるのでこの条件はあって無いような物じゃ」

・神の力

「これが最も難しい条件じゃな。神の力という物を扱える者は世界に一人しかいないのじゃ。これの恐ろしいところが、その力を使える者はまだ産まれていない可能性があるのじゃ」


「移動を更に確実にする条件もあるがそれは別に気にしなくてよい。さて、質問はあるかの?」


キツナさんは岩にジャンプして座った。


「その人って血で決まるのー?」

「いや魂できまるのう、神の力を使える者が増えると世界のバランスが崩れやすくなるからな」

「ん?それならキツナさんがこの世界にいるのはまずいのでは?」

「いや、問題ないぞ。そもそも知識を持っているわしが何も対策していないわけなかろう…苦労したんじゃぞ」


もうやりたくないと思っているような顔をしている。


「今は無理って言ってましたけど、それって人が産まれるまで待つか条件が足りないって事ですか?」

「さすがのわしでも人が産まれているか否かは知りようがないのう…それに条件も既に揃っておる」

「えっ……じゃあなんで……」

「単純な事じゃ……ただ力を使い切ってしまっただけじゃ」

「「えっ」」


キツナさんがこの世界に来てからの行動を思い返してみるが、普通に動いている。


「お主らから見ればそう思うのも仕方ないのじゃ。そもそも世界の移動と言うのは一日に二回も出来ることじゃないからのう」

「力は回復するー?」

「するにはするが……力が戻るのは一週間くらい後じゃな」

「じゃあその間に出来る限りこの世界に来た人を集めればいいんですか?」

「そうじゃな、出来ることなら二回くらいで済ませたいのう」


俺は立ち上がり軽く背伸びをした。


「そろそろ動きましょうか」

「そうじゃな」

「いくぞー」


俺達は町を求めて再び歩き始めた。

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