目を開けると……
時雨のキャラが定まっていないので口調が変わる事があります。
「……ここは……ん?」
明らかにファンタジーな風景を見て声を出すと違和感を感じた。
「おお、ここにいたか」
後ろからキツナさんと時雨が出てきた。
「お前、性別変わったなー」
「…やっぱり変わってる?」
「うむ、思いっきり変わっておるな」
キツナさんは、はっきりと言った。…嬉しそうにしているのは気のせいだろうか?
「時雨の身長どこぐらい?」
「確か170くらいだったような気がするー」
「キツナさんは?」
「ん?わしは150くらいじゃな」
「……今の俺は150以下なのか…」
とにかく気を取り直してこれからどうするか話あった。
「この世界に来た人をどうやって見分けるの?」
「それはわしに任せろ!とにかくまずは町を見つけんとな」
俺達は今、森の中にいるためいつ動物に襲われてもおかしくない。
「とりあえず歩きましょうか」
「そうだねー」
「そうじゃな……ちょっとまて」
「「?」」
首を傾げると同時にガサガサと音がしたので俺達は瞬時に警戒した。
「グルァ……」
出てきたのは緑色の肌をし口からキバが出ている。俗に言う『ゴブリン』である。
「一体じゃ無さそうだな……」
そうやって呟くと俺達を囲むようにゴブリンが奥から大量に出現した。
「ふむ…これは絶対絶命と言うやつじゃな!」
「なんで嬉しそうしてるんですか…」
「くるよー」
時雨が喋り終わると同時にゴブリン達は近づいてきた。
「とりあえず全部倒しますよ」
「分かったのじゃ……ところで、その服は動きづらかろう?」
「えっ……まぁそうですね」
ゴブリンを蹴り飛ばしながら返事をした。
「……そうは見えんが……まぁいいじゃろう」
キツナさんが指でパチン!と音をだすと、一瞬でぶかぶかだった服が変わり巫女服になった。
「うーむ。いいのう…」
キツナさんは巫女服を着た俺を見て微笑んでいる。
「……俺に着て欲しかったんですか?」
「しょうがなかろう…それしか無かったんじゃ……」
目を逸らしながら返事を返された。
「ごめん!そっちに飛ばしちゃった!」
ゴブリンが、くの字になって飛んできている。
「大丈夫じゃよ……と」
キツナさんはゴブリンの腕を片手で掴み飛ばすとゴブリン同士はぶつかった。
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「これで……終わり」
時雨が殴るとゴブリンは吹っ飛び、木にぶつかって動かなくなった。
「予想以上に居たな…」
「多分…300くらい?」
俺達は集まって休んでいた。
「さて…町に行く前にこれをどうにかしないと…」
目の前にキツナさんが集めたゴブリンの死体の山があった。
「ああ、これは任せるのじゃ」
そう言うとキツナさんは札を取り出し死体に貼るとこちらに戻ってきた。
「よし、あれはもう大丈夫じゃ……問題は周りの血じゃな」
そんな事言っているキツナさんの後ろで火が死体を焼いてるが煙はでず、木に移ってもいなかった。
「お主、あれを使えるかのう?」
「あれ?…………ああ!あれか!」
しばらく使わなかったので忘れていた。まぁ正確には使えなかったのだが…。
「でも、世界が違うのに出来ますかね?」
「おそらくわしが近くにいるなら使えるはずじゃ」
俺は手を前に出し集中すると、周りの血が全て集まりかなりの大きさの球体になった。
「これ……どうすれば?」
「できる限り小さくしてそこの火に突っ込めばよい」
言われた通りに小さくして火に投げた。
「おーい、森の出口分かったよー」
「了解じゃ!今行くのじゃ!」
時雨の後を俺とキツナさんは追いかけた。