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058 師匠の命令

 早速、城に行き師匠に報告することにした。


「師匠!無事に昇級しました!」


「おお!それは良かった。白金級の特訓メニューは考えてあるぞ」


「師匠、白金級じゃないですよ。アダマンタイト級に昇級したんです。飛び級です!」


「なんだと!?」


 師匠が真剣な表情で聞いてくる。


「本当です。ほら!」


「なんてことだ!せっかくの白金級の特訓メニューが水の泡だ。アダマンタイト級ってことは……」


 師匠は黙り込んで何やら考え事のようだ。


「師匠……?」


 師匠はニヤリと笑うとロキ達の方を見た。


「こうなったら、地獄の特訓しかない」


「結局そうなるのーーーー!?」


「だが、今回はそれだけじゃないぞ」


「まだ他の地獄が!?」


「そうじゃない、ロキやロキの仲間の武器防具を強化もしくは新調する必要がある」


「今の装備じゃダメなんですか?」


「アダマンタイト級の冒険者ならばオーダーメイドで作ってもらうのが普通だ。それくらいしないと、指名依頼をこなすことが出来ないだろう」


「そんなに大変な依頼なんですか?」


「ああ、俺の時は下級のドラゴンと戦ったこともあったな」


「ドラゴン!」


 まさに冒険者の倒したい魔物ナンバーワンと言っても過言ではない。ドラゴンスレイヤーの称号は冒険者の憧れだ。


「たしかにドラゴンと戦えと言われると、装備が心許(こころもと)ない気がしますね〜」


 ロザリーさんも同意見のようだ。


「分かりました。装備も整えます」


 ロキは師匠の言いつけ通りにすることにした。


「心配するな。腕の良い鍛冶屋を紹介してやる。まず装備を整えてから特訓を始めることにしよう」


 師匠からおすすめの鍛冶屋を教えてもらい、すぐに鍛冶屋に行くことにした。


 鍛冶屋は王都の外にあるらしい。王都の北の森の中にひっそりと山小屋があり、そこで鍛冶屋を営んでいるようだ。


「北の森か。懐かしいなぁ」


「ロキに最初に出会ったのも、この森だったよね」


 シャルと出会った時の事を思い出した。盗賊に襲われてたのを助けたんだっけ。


「そうだね。あれから色々あったなぁ」


 色んな事がありすぎて遠い昔の事のようにも思えてしまう。


「マスター、あれを見てください」


 アルエが指差す方を見ると、山小屋があった。


 師匠から教えてもらった鍛冶屋だと思う。


「こんにちはー!」


 外から声をかけるが返事はない。ドアに鍵はかかってないようだ。


「入りますよー!」


「なんだお前らは!」


 突然後ろから声をかけられて心臓が飛び出るほど驚いた。見るとガタイの良く見事な髭を蓄えたドワーフが立っていた。

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