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049 ロキとロザリーの冒険2

 沼地を抜けると草原のエリアに出た。そして、少し遠くから他の冒険者らしき声が聞こえてきた。


「やったぜ!偶然★を2つも手に入れちまった。しかも、あの丘の上にある★の情報を持ち帰れば、俺達昇進決定だな」


「ああ、下手したら幹部に抜擢されるかもしれないぞ!」


「俺、幹部になったら結婚するんだ……」


「じゃあ、早く報告に戻ろうぜ?嫌な予感がするんだ」


 3人の男達のようだ。★集めが男達の任務なのだろう。声が小さいのでもう少し近づこうとした時、草を踏んでガサッという音を出してしまった。


「誰だ!!」


 男達がこちらに確認しに来る。うわ、間違いなくバレる!そう思った時、ロザリーさんが立ち上がる。


「道に迷ってしまいました〜。どうしましょう〜?」


 それを見た男達は安堵した表情を浮かべた後、ニヤニヤとした下品な顔に変わった。


「お姉さん、俺たちが助けてやるよ」


「そうそう、優しくしてやるから安心しなって」


 男達は完全に油断した状態で近づいて来る。もう少しこっちに来てから……今だ!


「【死地面(デス・グラウンド)】!」


 今可能な最大範囲、最大深度で地面を砂漠化させた。すると、男達は腰まで埋まってしまった。


 どうやら沼地からの地下水が流れているらしく、砂漠ではなく流砂になったようだ。


「うお!?なんだこれ?動けねえ!」


「ヤベェ!動く度に沈むぞ!」


 さすがにこのまま沈むと死んでしまうので【死んだふり】を解除する。


「【解除(リリース)】」


 男達は下半身が土に埋まった状態で固定された。


「★を出して下さい。2つ持っているんでしょ?」


「渡す訳がねえだろ!」


「じゃあ、仕方がないですね」


 収納胃袋から昨日獲った美味しそうな魚を取り出して男達の隣に置く。


「なんだそりゃ?魚と交換したいってのか?ギャハハハ!こいつは本当の馬鹿だぜ!」


 僕は勘違いしている男達に教えてあげることにした。僕は沼地を指差した。


「おい、おいおい!嘘だろ!?」


「うわあああああ!」


 男達が見た物は、沼地から魚の匂いに釣られて出てきたポイズンアリゲーターやトゲカエル達。


「なんでもする!★も渡すから助けてくれ!」


「★が先だよ。早く出さないと取り返しがつかないことになるよ?」


「すぐ!すぐに出すから!ほら、持っていけ」


 ★の羊皮紙を2枚貰った。


「オッケー」


 魚を拾い上げて沼地の方向に投げると、ポイズンアリゲーター達は引き返して行った。


「じゃあね」


 手を振って去ろうとすると1人の男に呼び止められる。


「待て!まだ埋まったままだぞ!約束が違うじゃないか!」


「ポイズンアリゲーターから助けたでしょ?そこから出してあげるとまでは言ってないよ。後は頑張ってね」


 男達は何やら文句を口にしていたが、無視して立ち去った。きっと冒険者ギルド職員が助けてくれるはずだ。


「ロキさん、冒険者達を一網打尽とはやりますね〜」


「ロザリーさんの機転のおかげだよ」


「この先の丘にも★があると言っていましたね〜」


「行ってみよう!」


 草原をしばらく行くと丘が見えてきた。丘の上には台座と石版があり、石版にはこう書かれていた。


『3人分の飲水が入る器と5人分の飲水が入る器がある。台座に4人分の飲水を置けば★を与えよう』


 台座の横には、大小2つの器が置かれている。小さい方が3人分の飲水が入る器で、大きい方が5人分の飲水が入る器だろう。


「なにこれ?」


「謎解きでしょうか〜?」


「勉強は全然やってこなかったから、謎解き苦手なんだよねぇ……」


「とにかく、考えてみましょう〜」


 各自で考えてみることにした。僕は5人分の器を手に取った。


「うーん、これが5人の器かぁ。あ!良い事を思いついた!」


 5人分の器に水を一杯まで入れる。そして気が済むまで水を飲んだ。


「プハーッ!これで4人分になったんじゃない!?僕って天才かもしれない」


 4人分の飲水になったであろう器を台座に置いた。だが、うんともすんとも言わなかった。


「ダメみたいですねぇ〜」


 ロキは膝から崩れ落ちた。


「なるほど〜分かりました〜」


「分かったの!?どうやるの?」


「まず〜5人分の器に水を入れます〜」


「そこまでは僕と同じだね」


「5人分の飲水を3人分の器に移します〜」


 5人分の器には2人分の水が残った。


「3人分の器の水を捨てて〜5人分の器の水を移します〜」


 3人分の器には2人分の水が入り、5人分の器は空になった。


「5人分の器に水を入れます〜そして最後に5人分の器の水を3人分の器が一杯になるまで移します〜」


 5人分の器には4人分の水が残った。


「本当に?これで4人分になったの!?」


 ロザリーさんが台座に器を置くと、台座が沈み込み、奥から★が描かれた羊皮紙が出てきた。


「やったー!さすがロザリー先生!」


「ふふふ〜」


「この近くにまだあるかもしれないから探そう」


 付近を探すと同じような謎解きが3つ見つかり、全てロザリー先生が解いた。★は合計で7個となった。


「今日はロザリー先生と一緒で良かったよ。シャルと2人だったら★は全然集まらなかったと思う」


「そんなことないですよ〜」


 帰りの沼地を考えて、早めに帰ることにした。おかげで日が暮れる前に沼地を抜けて拠点に戻ることが出来た。

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