表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/76

017 エルフの実力

 ゴブリンダンジョンに着くとシャルはどこから取り出したのか弓を持っていた。


「弓を使えるの?」


「そうだよ。エルフはみんな幼い頃から弓の練習をするんだよ」


「そうなんだ。じゃあ1階層のゴブリンを弓で倒してみて」


「いいよー」


 ゴブリンダンジョンに入り、シャルは弓を構える。


 まだゴブリンの姿が見えないけど、何を狙っているんだろうか?


 シャルは矢を放つと、素早く次の矢をつがえる。


 連続で矢を放っていく。


 しばらくするとシャルは構えを解いた。


「終わったよ」


「終わった?」


「全てのゴブリンを倒したよ」


「ええええ!」


 全く危険がなく戦闘が終了したことにロキは驚いた。


「さすがはエルフといったところか」


 サラも関心しているようだ。


「だが、詰めが甘いようだな」


 サラの言葉にハッとして通路の先を見ると、ゴブリンが1匹こちらに向かってきているのが見えた。


 それに気づいたシャルは恥ずかしそうな顔をしながら焦って弓を構えて矢を放ったが、外してしまったようだ。


 ロキはゴブリンに詰め寄りショートソードで斬り捨てた。


「シャルは結構おっちょこちょい?」


「うぅ……」


 だが、実力があることは分かったので、そのままダンジョンを進むことにした。


 1階層は危なげなく進み、魔法陣に乗って2階層に進む。


「ここにはゴブリンファイターとゴブリンが居るから気をつけてね」


「分かった!」


 弓による遠距離攻撃でほとんど反撃されることなく2階層も攻略した。


「ほんとに弓って凄いね〜。僕なんて毎回必死なのに。これならすぐに銀級になれそうだね!」


「ロキとサラ様が居るおかげだよ。一人で行動するといつも失敗しちゃうから」


 相当なおっちょこちょいなのかな。


「今は僕達が居るから安心して進んでいいよ」


「分かった!ガンガンいくよ!」


 その後、本当にガンガンいこうぜ状態になったシャルは鬼神の如くゴブリンを倒しまくった。


 いつの間にか5層目のボス部屋まで来てしまった。


「もうボス部屋だね。僕の時は数日かかったのに、シャルは半日だなんてショック!」


 ロキは頭を抱えてショックを受けたポーズをしている。


「シャルよ、ボスを倒したら魔石を我にくれないだろうか?」


 サラは勝手に魔石をもらう交渉をしている。


「いいよー。じゃあ、扉を開けちゃうよ?」


 シャルがボス部屋に入ってしまったので、ロキも慌ててボス部屋に入る。


「ゴルギャアアア!!」


 今回はゴブリンキングが最初から怒り状態のようだ。


 ゴブリンキングは周りのゴブリンを掴んで投げてくる。


 シャルは全て回避してナイフや弓矢でゴブリンを倒し減らしていく。


 最後にシャルとゴブリンキングの一騎打ちとなった。


 弓矢の連射によりゴブリンキングはハリネズミのようになり、あっけなく倒れた。


「シャル、ゴブリンダンジョン攻略おめでとう!」


「ありがとう!」


 今回はあえてロキは手を出さないようにしたが、シャル一人でも戦力的には問題ないということが分かった。


 ただ、おっちょこちょいな性格を考えるとロキも一緒に行ったほうがいいという結論に至った。


 宝箱は特に出なかったので王都に戻った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ