進路相談Ⅳ
昼食を済ませた私は、就職課と事務室がある一号棟に出向いた。
私が通っている大学は大きくわけて建物が五つある。
事務や研究室が集合している一号棟。
二号棟と三号棟は主に主に講義に使われている。
後は食堂と購買がセットになっている建物と、サークルの部室が集まっている建物があるらしいが、後者に至ってはサークルに所属していないため一度も立ち寄ったことが無い。
そんな一号棟の一階に就職課、二階に事務室があるため、まずは就職課を訪ねた。
が、予想していた通り就職課には「本に関する」というピンポイントな求人情報や就職に関する知識を持っている人はいなかった。
私自身どんな仕事があるのかぼんやりとしたイメージしかなかったので、対応してくれた人には申し訳なさしかなかった。
自宅に戻ってネットで一度調べてから出直したほうがいいかもしれない。
まだ訪ねる前なのに事務室でも同じような結果になるだろうな…と若干失礼なことを考えながら階段を上がった。
二階に上がると目の前に就職や実習に関する情報が貼られたボードが私を出迎えた。
そのボードのすぐ横に事務室はある。
確実に事務員さんセレクトではない可愛らしいドア掛けは「中にいます」が向いていたため、無駄足にならなかったことにまずは安堵する。
事務員さんも色々とお仕事があるらしく大学内を駆け回っているのをよく見かける。
電話対応中の可能性も考慮し、ドアをコンコンと二回ほどノックする。
部屋の中から「どうぞー」という男の人の声が返ってきたため、私は「失礼します」と一応事務対応っぽいことをしながら中に入った。
次話と合わせて投稿するとすごく長くなってしまうので、今回すごく短くなっております...