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004:異世界でも食は心と体の栄養

どうも月影です、料理をする男はモテるのかといわれると・・・・イケメンだけだw

「ところで何を作るのですか?」


「普通にかぶりつくより一口サイズの料理がいいだろう、ならから揚げだな」


「カラアゲ?」


どうやらこの世界には揚げ物系の料理が無いのだろう、鶏肉で一番美味しい食べ物はやっぱりから揚げだからだ。


「メイドさんは大葉を刻んで、レモンも櫛切りしておいてくれるか?」


「はい、分かりました」


この世界の材料の名前はほぼ同じだとユウヤは知っていた、鍋に油を入れておいて暖めておく。

ちなみに暖める道具はユウヤが作ったプレートコンロで、まるでHIコンロみたいに使う事が出来る


「それは魔道具ですか?初めて見ますが・・・・」


「そうだ、古くからあるやつだし使えるから重宝してる」


油が用意が出来るまでにほかに準備しないと、鶏肉を一口大に切り分けてボールに塩コショウと大蒜の摩り下ろしと醤油を入れる。

醤油に毒ではないのはメイドさんに舐めてもらう、鶏肉をなじませるようにもみつけてから置いておく。

次にジャガイモを皮をむき手早く摩り下ろす、そして布に入れて水に入れておく置いておく。

皮も芽を切り取り水で洗ってから乾燥させておく、無制限に使っているのは生活魔法で出せる水魔法だ。


「その皮はなにに?」


「つまみだよ」


「そうなんですか・・・」


メイドさんにしてみればゴミだろう、揚げた皮に塩を振りかけたのは美味しいおつまみだ。

アメリカでもたまに皮付きフライポテトをおいてる所もある、案外なほどぱりぱりな皮にホクホクして美味しい。


「俺のおやつみたいなものだから気にしなくていいよ」


「そうですか・・・」


昔の海外では芋の皮は毒が多いと言われ、原因は保存状態が悪く太陽にさらされたジャガイモを使ったからだ。

芽が出やすく毒が回りもはやくなる、しかも現代の人間でもお腹を壊す程度でも昔の人には死活問題になる。


「そろそろいいかな・・」


擦ったジャガイモの布を引き抜くき水を抜く、そうすると沈殿した片栗粉の元が出てくる。

水魔法の応用で水分を抜き取ると固まりになるが、軽く叩くとぽろぽろと粉状になっていく。


「これはなんですか?ジャガイモから出来たモノみたいですが・・・」


「から揚げの要だよ、油もみないといけないな・・・」


暖めていた油はちょうどいい具合に熱をもっていた、菜箸を出して油に入れるとふつふつと先から出てくる。


「ん、いい感じだな」


「こんなに油を使って何を?」


「見てればいい、美味い物が出来るから」


漬け込んでいた鶏肉をゆっくりと片栗粉にまぶして、油へと入れると音と供に凄くいい匂いが充満する。

弾ける音が心地よいリズムを刻み、入れるたびにさらに音が響いて匂いが広がっていく。

熱を加える事で匂いが立つのは揚げ物の基本、そしてその匂いは腹を空かせている人には凶暴な攻撃だ。

ユウヤ以外の人間のお腹は自己主張するように鳴り、恥ずかしくて野営の作業をし始める。


「これは・・・凄いですね」


「食べればもっと凄い事がわかるだろう」


熱が通るまで時間があるので残ったカス芋に塩コショウをして、片栗粉と鶏卵を使って纏めると鶏胸肉をミンチ状にする。

塩コショウで味付けして団子にしてからさっきの奴に包んでいく、一口大になるように調整しながら作っていく。

から揚げは鉄網が付いてるプレートの上に乗せていく、荒熱を取りながらさらに盛っていく。

次にさっきの団子を油に入れていく、表面が狐色になるまで揚げると同じように鉄網の上で荒熱を取っていく。

最後にさっきの皮を入れてぱりぱりに揚げる、揚げ終わったら塩を軽くかけてから熱を冷ます。


「大葉は刻んでるよね?」


「ああ、細かく刻んである・・・」


大葉の刻みを醤油とレモン汁を混ぜて少しだけ塩コショウ入れる、さっぱりするための魔法のツケソースだ。

全部皿に載せてから完成とした、味見にメイドさんにさせたが美味しさに動きを止めてる。

クランバードのから揚げと肉入り芋団子の大葉付け汁で完成、匂いだけでも脅威的な美味しさを出している。

揚げ物という油っぽい料理になりがちだが、レモンと大葉のサッパリして食べられる一品だ。


「出来たぞ、先に食べておいてくれ・・・」


『・・・んぐっ!』


匂いが空腹の腹に直撃しているのか、大小の腹の虫が鳴り響くのが聞こえてくる。

油を冷やすように横においてから道具をバックに入れる、汚れは生活魔法の一つのリフレッシュを使う。

この世界の魔法体系は自由度が高い事はいいが、ほぼオリジナルが多いため完璧な体系がない事だ。

一応学問らしきものはあるが攻撃か生活の二つしかない、つまり補助や回復系の魔法体系が不足している。


「さて・・・俺も食うか・・・」


振り向いてみるともう半分くらいなくなっていた、お嬢様は付け汁に付けながら美味しそうに食べてる。

レモンだけをかけてもさっぱりとたべられ、食欲の促進が半端なくあがっていく。

騎士たちは食べては美味さに感動して泣いているのが見え、メイドもお嬢様と一緒に美味しさを噛み締めている。

ユウヤ自身も座ってから揚げを食べる、カリッとした表面と肉汁がこぼれるほど口に溢れるほどでる。

揚げ物にしては脂っこくもなく、後味もしつこくなく美味しく食べれる一品になってる。

肉の味が強い気もするが付け汁につければ解決する、レモンの酸味と大葉のさっぱり感がベストにマッチしている。


肉入り芋団子も美味しくできており、芋カリカリほっこり似合わせて胸肉のうまみが出てくる。

芋で包まれている御蔭で水分が抜けないから、胸肉もパサつきもなく美味しくいただける一品。


「こんな美味い料理食べた事ないです、普通なら黒パンや乾燥肉と野草で作ったスープですから」


「お嬢様の場合は食べるなら皆と同じ物をっていうのが多いからな、他の家では違うらしいですけど」


「もしかして騎士系のお家かな?」


「そうですね、お爺様は騎士家系の出だと聞いた事があります」


騎士家系の場合は食事が質素なのが多い、軍事行動時に食事を運ぶ護衛や資金考えているからだ。

現代なら真空パックや缶詰など保存や配給が緩和したが、中世の頃は保存が第一だったため味は二の次だった。

主なものは乾物や黒パンと時代によるがチーズもあったとか、後は現地調達で賄っていたという。

戦争の場合だと敵国の村を蹂躙して、食物を確保して秘匿をさせていたという事もあったくらいだ。

ユウヤの場合もそれで死んだ事もあるので、転生先の軍には蹂躙は絶対にさせなかった事も多くある。


「なるほど、食に関してはこっちで何とかしますよ」


「・・・今はご好意に甘えさせてもらいます」


お嬢様が頭を下げると騎士もメイドも同時に頭を下げる、普通貴族ならこんな何処の馬の骨ともしらん奴に頭を下げない。

だがこのお嬢様は責任感が強いのと、自分を見つめる冷静な判断力をもっているのが感じられる。

男子なら将軍になりえる器をもっている事に他ならない、王族と言っても問題ないくらいカリスマ性があるのだろう。


「問題ないです、・・・それよりそろそろ自己紹介しませんか?」


「そうでした、私とした事が・・・」


「なら言い出しの俺からだな・・・俺はユウヤ、ユウヤ・アマノという」


「私はユウナ・フレアス・アルバーンダン、アルバーンダン公爵家の娘です」


「専属メイド長のアンメイです」


「騎士隊長のガンダーン・イワノフだ、あっちの二人はインガルとクーマイだ」


ガンダーンが二人を指を指して言う、二人は口を拭きつつ軽く会釈をする。

ユウヤはそれよりもユウナを見つめる、貴族と思っていたがまさか公爵家とはびっくりしている。


「・・・やはり貴族ですか、どうします頭を下げたほうがいいですか?」


「それはやめていただきたいですわ、恩人であるユウヤ様に頭を下げたいくらいなのに」


「・・・それにしても同じようなユウとはびっくりですね」


「そうですね、私の名前は昔いた勇者の親族の名前からいただいたと聞かされたくらいですわ」


「勇者の親族ですか、勇者がいたとは知りませんでした」


「この国では有名な昔話ですわ、この国へ現れた勇者は常識を超えた知恵と力を見せたといわれていますわ」


ユウナお嬢様はすこし興奮気味に言う、それほど勇者の物語が好きなんだろう。

騎士たちはこの話について何度も聞いているのだろう、顔には出てないが呆れぎみになっているのが感じられる。


「今では製作不可能な魔道具が多く、作れてもやはり性能面で堕ちてしまうのはいなめないです」


「・・・・そうですか、それよりも今はお休みください」


「・・・え?」


「さすがに疲れてしまっていますから、それにその話はまた今度って事で」


「・・・わかりましたわ、アンメイ」


「はい、お嬢様」


二人はテントのある場所へまで行って入っていく、さすがに疲れているのが足取りでわかる。


「・・・緊張をほぐすための話だったけどな」


「気を使わせてしまってすまぬな」


「今まで緊張の連続でしょうから、出来るだけ休んでください」


「騎士である我々は問題ない、こういう事態はなれているからな」


「そうですか、でもできるだけやすんでください」


「・・・恩にきる」


さすがに騎士といっても慣れていても誰かを守りながらだ、下手に疲れがたまっていてもおかしくないはずだ。

深くは眠れなくても休むくらいは出来るからだ、ユウヤはさっきの食料調達の際に魔物避けの結界もはってある。

無理に入ろうとすれば高電圧の雷を食らうだろう、弱い魔物なら一瞬で終わるほどの威力だ。

結界はこの中の人間に向けての悪意を感知する、つまり今この場所に向ってい3人が敵か味方か判断になる。

ユウヤの感知範囲はかなり広範囲を確認できている、10km内はユウヤの感知範囲となって確認している。

移動速度からして馬か何かに乗っている、こんな夜に近い場所を全速で走ってくる事はないからだ。


「面倒でなければいいけど・・・・」


速度からして4~5時間くらいで結界の外くらいまでくるだろう、それまでは休ませておくのが良いと思いユウヤは火番をする。

もし早くこれたとしても判断はお嬢様たちにさせる、ユウヤは準備をするように槍とアイテムチェックを行う。



続く

あとがきストーリー

月:日本の食べる量って少ないよな・・・昔は量が多くてよかったのもあったのに

リ:・・・・食べるのすくない?

月:とくにアメリカだと量が半端内からな・・・

リ:・・・私たちは食べる量は少ない

月:君たちは人造人間だけどほぼ人間に近い生物だからね、少量でも生きていく事が出来る。

リ:でも主の料理は美味い・・・

月:料理ってしないとわからない事が多いからな・・・

リ:・・・次回「005:敵か味方か?」

月:旨塩味は最強!

リ:・・・みてね

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