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子爵令嬢は自由になりたい【連載版】  作者: と〜や
第六章 子爵令嬢の兄は王都に戻る

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34.書簡:第一王女から子爵令嬢へ

本日二話同時更新しています

 親愛なるユーマ姉様


 お返事ありがとうございます。

 でも姉様、硬いです。

 敬語はなしでってお願いしましたのに、ひどいです。

 次のお手紙も硬いようなら、考えがありますから、お覚悟なさってくださいましね?


 あれからまた何件も夜会のお誘いが来ました。

 一日に三件なんて無理だと思いません?

 しかもお茶会の日程とかぶってたりして、一日中くたくたでした。 

 まだしばらくはこの状態が続くらしいです。顔を売るのも一苦労ですのね。

 今のところはまだお茶会も夜会も、周りを見る余裕すら持てません。あいさつして顔を覚えるので精一杯ですわ。


 お手紙の件、納得しました。でも、机の上に置いておくのではなくて、直接文官に渡していただきたかったですわ。

 二週間もほったらかしだったのに気が付いて、わたくしも兄上も真っ青になったんですのよ?

 もし次回があるようでしたら、今度はちゃんと渡してくださいませね?

 それからブローチですけれど、あれは姉様に差し上げたものです。返却不可ですわよ? 返されたりしたら、わたくし泣きますから。


 さて、冬の話、ありがとうございます。

 やっぱり閉鎖されちゃうんですね。教師の方に突っ込んで聞いてみましたけれど、知らなかったみたいです。

 一冬越せる準備ができたら遊びに行っていいんですよね?

 じゃあ、今から手配します。

 父上から許可をもぎ取れたら、改めてお手紙しますね。


 それから収穫祭!

 絶対行きます!

 何を押してでも行きますわっ!

 お忍びで回れるように根回ししなくちゃ。

 日付を教えておいてくださいね?

 きっちり休めるように考えますから。


 レオ兄様宛の手紙はわたくし宛の手紙に同封してくださいませ。レオ兄様がユーマ姉様にお手紙を出しているなんてこと、愚兄に知られると面倒ですもの。

 そうそう、魔法の郵便ですけれど、もし十分な魔術師が確保できれば、今の早馬に比べたらすごく早く情報が伝わるのでいいかもしれません。父上に話してみようかしら。

 王宮にはお抱えの魔術師がいますし、一度試してみますわ。

 その時にはお付き合いくださいませね?


 ああ、ユーマ姉様にいろいろ相談したいのに、手紙だと思うように書けませんわね。

 夏までに行きたかったけど、秋の収穫祭を狙って行きますわっ。

 楽しみにしておいてくださいませ。


 同行する人数が決まり次第、お伝えしますわね。


 ぬいぐるみ、ユーマ姉様が提唱なされたんですのね。

 わたくしが手伝いに行った時には十人ほどで作っていました。刺繍は得意ですけれど、裁縫はまた違うんですのね……頑張りますわ。

 姉様の枕元に絶対かわいいくまちゃんをお届けしますの。

 待っていてくださいませね?


 三月二十九日


 妹のフェリスより

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