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超短編

『僕』

作者: ミーケん

最初に思いつきの文を2つ書いて

そこから無理矢理広げたものです。







 僕はなんで?

 なんでこんなところにいるんだろう。









 『僕』として生を受けた僕は『僕』としての人生を全うしようと僕なりに頑張っていた。


 『僕』が生まれたのは僕より昔のことだ。


 『僕』は僕より頭がよく、僕より運動ができ、僕より大人びていたという。


 そんなことを聞かされて成長していくにつれて僕は『僕』に憧れを抱いた。


 僕は思った。



【僕はなんで?

 なんで『僕』じゃないのか。】



 と。


 簡単な話だった。僕はそもそも『僕』としてのそれが足りなかったからだ。


 ただそれだけの話だった。


 だから僕は『僕』としての才能、技能、知能、を集めた。


 天才と謳われた者達を集めた。


 その中には『僕』を知っている人もたくさんいた。


 だが、誰ひとりとしてその顔を知っている者はいなかった。そもそも『僕』が本当にいたのかさえわからないんだそうだ。


 僕に『僕』として人生を与えた彼らは『僕』を知っているんだそうだ。


 彼らは答えた。


 僕の『僕』として生まれた理由について。


 “僕ら”はひとりでふたつ。

 

 究極に至った『僕』はこう言っていた。


『僕はなんでこんなところにいるんだろう。』


 それの真意を聞く間もなく、“僕ら”は死んだ。


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