転生チートは使えない
こんにちは
楽しんでいただけたらさいわいです。
どうやら転生したぽい
異世界なのか、乙女ゲームなのか、RPGなのか、なろう小説なのかしらんが転生した。
私は前世、ごくごく平凡な大学生だった。
しいてなにか言うなら大学祭実行委員だった。
ちょいはなしは変わるが良く乙女ゲーム設定とかで、生徒の自主性を重んじるとかいって生徒会が行事を全部運営するってのがあるじゃん?
声たかだかに言いたい。
ナメてんのか
そりゃあちょっとぐらい企画立てたり名簿作ったりはできるかもよ?
でも無理。全部とか無茶。
だって、高校生よりとしくってる大学生が大学祭だけで手一杯何だぜ?
そう、私は大学祭実行委員だった。
そして、大学祭終了後から記憶がない。
つまりそこで死んだんだろうけど、
きっと過労死だ。
うちの大学祭はとりあえず人手が足りなかった。
スッゴく足りなかった。
1年のときはまだよかった。3年のベテランの先輩がいて、半殺しぐらいまでにはなったけど生きれた。先輩の負担はぱなかったし、良く考えずも1年が企画担当者として出刃ってたり、事務所とやりくりしてる時点でおかしかったがまだよかった。
問題は私達が2年のとき、3年生が1人もいなかったこと。
それも2年も私入れて5人。
つまり新入部員が入るまで部員5人
弱小同好会よりも数が少なかった。大学祭実行委員が、である。
ぶっちゃけ死んだ。
だって役職が企画部長兼、広報部長(部下はいない)とかだぜ?
ちゃっちな高校の文化祭とはわけが違うんだぜ?
毎日夜9時まで書類書いて、会議やってサービス残業どころか給料すら出ないんだぜ?
でも普通に次の日講義あるんだぜ?
死ぬ気でやったね。そりゃあもう
いつも鞄に栄養剤と兵糧と眠気ざまし
1年生でも入ったらレギュラー。4年で就活?だからどうした。就職済みのOBである大先輩方に応援を頼み、当日は問題解決に徹夜
終ったのは反省会して撤収完璧にして夜、いや朝の4時。
とりあえず胴上げしようとしたら腕に力入らず撃沈。ステージの上で死者のようにみんなで雑魚寝。
10月だからってナメんな。くっそ寒いぞ。
そしてああ、明日も講義だ・・・。と思ったところで記憶が途切れている。
さすがにこんな死亡をした私を哀れんだのか神様は生き返させてくれたようだ。うっすら記憶に残っている。
なんか転生させる魂の掃きだめみたいな世界に転生させてあげる!っていってたがもうちょい言い方があると思います。
そんでまぁ、転生特典はなにが良いか聞かれちゃった私は思わず言ったのである。
どんな(職場)環境でも耐えれる体が欲しい、と
こうして12歳の社交デビューにより、人の才能がわかるというどっかの腹黒鬼畜第2王子(次宰相候補)にこれは使えると見初められ現在、婚約者同士が仲を深めるお茶会という名のただの書類仕事をやっている。
小さなワゴンにお茶と軽食が乗っているがこれはどう考えても栄養補給用で、つまりご飯なんて食べる時間がもったいない、食べれるなんてまさか思ってないよね(暗黒微笑)という我が婚約者様である第2王子の無言のメッセージなのだ!
ちなみに現在15歳なのだが来年から貴族ご用達の学院に通うことが決まっている。
やったね!前世の死因にまた一歩近づいたよ!!
「ああ、婚約者殿。
そんな猫でもできそうな糞みたいな仕事は言いからこっちやってくれる?
全く、そろそろ仕事の優先順位高い順に持って来ること覚えろよ。」
「いやいや、宰相候補様?何でそもそもこんな下っ端がやるような書類をうちでやってんですか。おかしいやろ」
それに優先順位高い物から持って来てもそのうち崩れるだけだぞ、たぶん。
こんだけ積んでりゃ何処になにがあるとかわかる分けない。
「腐ってるんだ。遅すぎたんだ。」
「役人が!?」
ダメじゃんこの国。今のうちに婚約破棄(実質第2王子死亡時)前に新しい職でも探すか。たぶんこれよりブラックって王様ぐらいしかないし。
「まぁ、それは冗談として、
下に任せると重要書類が軽く見られて流されそうで怖いんだよねぇ。
・・・特にこの部署は」
なるほど、一理ある。あいつらの行動は突拍子もなくて、いきなりで、それも早い。即断即決。もうちょい考えろよそれ、穴だらけじゃねぇかぁぁぁ、だし
一般から見たら良くわからない細事でも大きな問題事を起こすきっかけだったりする。
第2王子は一般には宰相の仕事の手助けを行っていることになっている。
確かにそれは間違えじゃない。
でもまぁ、正確でもない。
溜まった書類に目を落とす。
そこには、隣国の学園内の有力貴族共が熱をあげてしょうがないカリスマ女や、3歳で言語を巧に操る神童、16歳で地下迷宮の45階層を攻略する化け物、いきなり人が変わったように善行に走る貴族少年の生い立ちや行動がかかれている。
ここは国の転生児と思われる情報が全て集まる場所。
彼らを支援したり、計画を頓挫させたり、スパイ送ったり、うまく誘導したり、望みを潰したり、秘密裏に殺したりする場所。
まぁ、だいたいが彼らの尻拭いであるのだけど。
この世界にきて学んだこと
転生チートは使えない。
だって、あいつら私の仕事増やしてくるし
私の能力もろくでもない。
全くもって、物語のようには行かない世の中だ。
主人公
最後まで名前が出てきてない15歳。実は伯爵令嬢。
転生チートはどんな環境でも適応できる能力。下手すると光合成とか可能。ちなみにステータスのほとんどがHPに振り切れている。
婚約者のことは好きになろうが嫌いになろうがとりあえず仕事という良くわからない考えに陥りつつある。つまり仕事しないと死ぬマグロ。今どうして自分が仕事しているか疑問にすら思ってすらいない。
婚約者様
やっぱり最後まで名前が出てこない王位継承権第6位の第2王子。継承権が低いのは次宰相候補だからでほぼ王になることはないため人気は他よりも少ない。乙女ゲームの宰相の息子や腹黒副会長ポジ。だが、どっちかっていうと他人を蹴落とすよりも身内を押し上げるため暗躍する行動が多い。
主人公のことは婚約者的に一番ベストだと思っている。
お読み下さりありがとうございます
そのうち続きをかくかもしれませんのでその際はよろしくお願いします。