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風呂での一時

 やんわりと敬礼したフィアナは、そのまま湯槽に浸かっていく。らき☆す○っぽい顔になって寛いでるのがこれまたなんとも。ほんと、癒されるわぁ……。

 強いて残念な所を上げるなら、水面にプカプカ浮いてるおっぱい。あと少しなのに……見えないっ!! やっとのことで見えたと思っても、湯気フィルターが邪魔をする。

 ──ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!

 ……仕方ない、おっぱいの全貌を観賞するのは諦めよう。その代わり、さっきから気になってた事を聞いてみる。

「てか、なんでお前翼触られると発情するんだよ」

「発情じゃないもん! わたしの性感帯が翼に集中してるせいなんだもん!」

「へぇー(棒)」

「ひぅ……!?」

 浴槽容積の大部分を占めている翼の端を摘まむと、一瞬でフィアナの頬は朱に染まり、艶やかな声がその口から漏れる。

「こんなでかい翼なんだから、もし空中戦してるときに敵に触られたらあっという間に墜落だろ」

「だ……大丈夫……。ソウマ以外の野郎に触られても大丈夫なように、サンジェルマンで特訓してたから……」

「その顔じゃ説得力まるで無いぞ」

 ちょっと翼を弄っただけですっかりトロけて色々垂れ流しまくりな顔で言われて納得するやつは殆どいないだろう。あと何やってんだあのオッサン。

「あ、ソウマ! 今日はデートだったよね! 昨日ヤってて行けなかったから行こう?」

「あー、そうだったな。でも身体大丈夫か?」

「大丈夫って、何が?」

「いや……その…………昨日、中に…………しちゃったし……」

 今更思えば、なんで避妊しなかったのかと後悔する。孕ませたら必然的にフィアナに負担がかかってしまうし、この旅も中断してしばらくは復帰出来ないだろう。都合良く家族計画のアイテムを持っていなかった自分を責めたい。

 しかし当の本人はキョトンとしてこちらを見ている。ちょっと生々しい話し過ぎたか……?

「なんだ、そんな事か。大丈夫、避妊くらいどうということはないから」

「え……ドユコト?」

 フィアナの言っている事がイマイチ分からなくて、つい言葉がカタコトになってしまう。

「いや実はね、デビリーシャンの上級女悪魔は特殊でね、自分の生理の期間を都合良く変えたり、子宮の中の卵子を受精出来なくしたり出来るの」

「え、なにそのトンデモ能力」

「勿論わたしも出来るから、旅が終わるまで妊娠しないよ────だから、もっとわたしを求めていいよんさんにーっ!?」

 ごすっ。

 それ以上言われるとまた襲われそうだったので、脳天チョップで黙らせた。全く、油断も隙もない。

 しかしフィアナが俺との行為の後も平然としていられたのは、そういうカラクリのお陰だったのか。それならばこっちが何度襲って──ゲフンゲフン、襲われても大丈夫な訳だな。俺らの旅路と貞操(特に俺)は安泰だ。

「てかそろそろ翼引っ込めてくれ。湯槽が狭い」

「えー、もっと触って楽しみたくないのー?」

「少なくとも俺にサディストの気は無いな」

「そんなこと言ってぇ、ほんとはすぐにでも襲いたいんですふぃず!?」

 懲りないようなので今度は眉間に生身のパイルバンカーを撃ち込む。普通にしておけば可愛いのに、なんでこいつは行動原理が性欲ありきなんだ。まぁ、サキュバス系の悪魔と言われればそれまでだが。

 しかしあまり長いこと風呂に入るのもあれだから、そろそろ出よう。あまり浸かっていては身体が水を吸ってしまうし。

「さて、そろそろ上がるか……」

「えぇー? もうちょっと入ろうよー。急がなくてもデートは逃げないんだからさー」

「いや、俺はそういう意味で出るんじゃなくて、他にもやることいっぱいあるだろ? チェックアウトの準備とか……」

「むー。なら仕方ないか……」

 ぷくりと頬を膨らませながらも、渋々フィアナも風呂から出た。ついでに言うとやっとおっぱいの全貌を拝めました。神様ありがとう。

 

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