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「明〜一昨日俺ん家に漫画忘れてったろ?」
俺はかばんから一冊の本を出して机の上に置いた
「えっ?あーそれ優舞君の家にあったの?それすごい探してたんだ〜。ありがとー。」
こいつは金井明。この学校に入って知り合って、趣味が俺と同じ料理だったから結構仲良くなった。部活も俺と同じ料理研究部だったからたまに家に招いたりする。どうも運動が苦手ならしく、体育以外の教科の成績なら、だいたいクラスの1〜5を争う優秀さだ。
髪の色は黒で、俺の茶色の髪や、翔の黄色っぽい髪に憧れてるとか。
「ねえ、優舞君と翔君今日空いてる?良かったら僕の家でゲームしようよ。一週間前発売された、あれ。」
「あー、あのデジタルすごろくって言われてるやつ?何かすげぇ人気だよな。」
「へー、明それもってたの?私もそれやってみたいんだよね〜。ねえ、私も行っていい?」
いきなり横から声が聞こえた。
「お前いつの間に居たんだ?盗み聞きとか引くわー。」
「うるさい!いいでしょ別に、何か文句でもある?」
この女の名前は玉澤茜。俺や翔と同じ中学だ。赤髪のロングヘアーなのが特徴で、柔道を習っている。こいつは昔から理科や、数学が大得意で学年4位の成績だ。俺もそこは見習うべきだが、英語、国語、社会の成績は驚くほど悪く、どうしてこうなったのか分からない。部活は柔道部。