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ケンカ

60話まで出来ましたー。

まだまだ頑張ります。


 夕食が終わり、カイトは部屋に戻った。明日の準備をしておかないといけない。


 さっきの席でベーリング卿に教えて貰ったが、ギガントピテクスはソレント山中腹にある洞窟にいるらしい。

 そんなに奥深くまで続いていない洞窟なので、完全にギガントピテクスの巣となっており、外に出てきては人や動物を襲っているとのことだ。


 ……これまで既に3人が亡くなっていると聞いた。

なかなかヤバそうな依頼だな。いや、分かってはいたけどさ。


 洞窟ではスカイウォークも使い辛いだろうし、仕留めるなら森の中の方が良いだろう。スカイウォークが使えれば、向こうの攻撃が届かない安全圏から戦えるしな。


 ギガントピテクスは一匹だけらしいので、慎重に対処すれば問題はないだろう。


 コンコンコン、とドアがノックされた。


「はい」

「……」


 ……あれ? 呼び掛けて来ない。

何だろうとカイトがドアを開けると、そこにはフレデリカが立っていた。


「やあ、先ほどはどうも」

「……」

「どうしました?」

「……あんた明日はどうするの?」

「ギガントピテクスを仕留めに行きます」

「……」

「……入ります?」


 ムスッとした表情のままフレデリカは動かない。

何だ……? 何をしに来たんだこの子は。


「お邪魔するわ」

「……どうぞ」


 ドアは開けたままにしておく。

ベーリング卿に変な誤解をされたらたまらないし。

フレデリカは部屋のベッドに腰を掛けたので、カイトはそばの椅子に座った。


「それで、ご用件は何でしょうか?」

「やめて」

「は?」

「その言葉使い、やめて。イライラするから」


 ……どうしようか。

まぁ、やめてと言うならやめようか。


「分かった。用件は何だ?」

「……ふん」


 ナンナンダヨー、イミワカンネーヨー。

何か初対面からやけに突っかかってくるし、ホント気が強い子だなぁ。カイトは内心目を剥いていた。

 そういえば、さっきベーリング卿から聞いたが今のベーリング家の家族は全部で4人らしい。ベーリング卿と奥様、フレデリカ、そしてこの子より7つ年下の弟だ。


「……悔しい」

「えっ?」


 唐突に言葉を発するフレデリカに、カイトは思わず聞き返した。


「悔しくて堪んないからあんたに文句言いにきたの!」

「あ……そう」

「何よ!私に向かってあんなこと言ったのあんたが初めてなんだから!」

「えっ?……ああ、あれはただの冗談じゃないか。そんなに怒らなくても良いだろう」

「ほら!また、そーゆう態度!何?私のこと怖くないの!?」


 その言葉を聞いた瞬間、ブホッとカイトは吹き出してしまった。

 ……怖いワケねーだろ。何だコイツは、ヤバい笑いが止まらん。どこの世界に13、4にしか見えない女の子を怖がるやつがいるんだ。


「何で笑ってんのよ!」

「くっくっ……、いやゴメンゴメン。お前、面白いな」

「お前っ!?今、お前って言った!?誰に向かって口聞いてんのよ!」

「だからお前だよ、お・ま・え」

「っ!?……信じられない!」


 フレデリカは夕食の時よりも顔を真っ赤にして、今にも掴みかからんとするくらいの敵意を剥き出しにしてきた。

 だが、どこからどう見ても小さな女の子が駄々をこねているようにしか見えないから寧ろ可愛く思えてしまう。


「……なぁ、笑ったことは謝るよ。けど、ホントに怖いとは思ってないぞ。むしろ可愛いと思ってる」

「……はあっ!?」

「良いじゃないか、怖がられるより可愛く思われる方が得だろう?」

「このっ……!」


 げっ……


バチッ! フレデリカの平手がカイトの頬を打った。


「痛ッ!」

「アンタ許さないから!」


 平手打ちを放ったフレデリカは、そのまま部屋から出て行った。


お読みいただきありがとうございました。

何でも受付ますので、お気軽にご連絡下さいませ。


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