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世界観

平凡な人生を送っていたはずだった。


ある日目が覚めたら、朝日野新田(あさひのあらた)は他の誰かになっていた。

この体は伊吹内都(いぶきないと)というらしい。


前も今回も職業は精神科医だった。

(せめて、今世では普通の会社員になって普通に暮らしたかったな)

そんなことを思いながら玄関の姿見で服を確認する。

これも、もう何十回目だろうか。

中の人である朝日野新田が伊吹内都の姿を見るのが違和感でしかない。

埃一つなく綺麗にされた私服だが、どこかよそ行きのように見える。


「行って来ます」

いつも家に呼びかけてから仕事に行く。

返事は誰からも返ってこない。





「おはようございます。伊吹先生。今日から東棟に移っていただきます。よろしくお願いします。」

そう言って医院長からカルテが渡される。

東棟は主に隔離されている精神患者が住んでいる。

ぱっと見、カルテの内容はいたって普通のものだった。

名前、年齢

1年前家族を殺害したこと。

この1年間ずっと認めていないこと。

すでに病院の職員を2人殺していること。

しかし、ある文章が目についた。

『何があっても患者の言うことは信じないこと』



東棟へ移動している時、看護師さんとすれ違った。

「伊吹先生、気をつけてくださいね。」

そう言われた。


病室の前に着く。

緊張しながらゆっくりとドアに手を掛ける。

微かに叫び声が聞こえる。

「初めましてこんにちは伊吹と申します。大神さん、よろしく。」

「僕じゃない!僕はやってないんだ!!僕は大神隼人じゃない!」

拘束具で抑えられていた大神さんは訴え続けていた。

近くの看護師さんが詳しく事情を説明してくれた。

まあ、この病院に来た時からずっとこんな感じだと。

(可哀想だな。幻覚でも見えているのか)

「まずはカウンセリングをしましょう。しっかり病気治療して刑役を終えて、自由になるんです。それまで一緒に頑張りましょう。僕も応援しますから。」

小説を書く時間がないので、短編ですが連載します。文字数少なめですが、あたたかく見守っていただけると幸いです。

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