不思議な店
アンティーク屋の店主は挨拶を交わしてから
奥の部屋に行ってしまう。
色んな種類の本や、骨董品、魔道具。
アクセサリー、彫刻刀、小物。
見渡す限り、種類が豊富だった。
綺麗な簪を見つけた、小さな星が纏められ
散りばめられて、降ってるような。
「欲しいのが見つかりました?」
『はい、これは何円ですか?』
「銀貨4枚ですね」
ちょっと高いけど、コレにしよう。
店主に銀貨を渡して、魔族の方を見る。
彼はサファイアの宝石が入ってる
ブレスレットを購入していた。
「これを魔道具にできませんか?」
「できますが、1週間は掛かります。
客間の方に案内するので」
「アニエスさんは、アンジェリクさんと
帰宅しておいてください。
要件が終えれば、帰宅します」
魔族のリアムが淡々と伝える。
私達は頷いて、帰路に向かった。
「どうでしたか、アニエスさん」
『うん、少しは楽しめたと思う。
それでも、1人の外出は苦手だし。
また、アンジェリクが来てくれると』
「えぇ、いつ何時も、お供しますよ」
和かに、アンジェリクは言う。
少しずつ、今を楽しんで、自分らしく
今度こそ、前に進めたらと思いながら
アンジェリクの街の世間話を聞き
森の奥にある、我が家に到着する。