ユゲットと親睦を深めて
普段着とパーティードレスを諸々と買っては
何十万円と桁が行ってしまっていた。
値段は観なかったことにしよう。
そのあとは、ユゲットに休憩として
喫茶店へと、連れ込まれた。
内装は落ち着いていて、クラシカルな
音楽が静かに流れていた。
メニュー表を見ながら、ゆっくりと決める。
「アニエスは何にする?」
『ん〜、そうね、レモンタルトと紅茶に
しようと思っているわ』
「分かったわ」
ユゲットが店員を手で招いて、注文をする。
数分ぐらいすると、2人分のケーキが運ばれ
ユゲットの方はいちごショートと紅茶だ。
黙々と食べていれば、ユゲットが話しかける
「アニエスは趣味とかは?」
『そうですね。
薬草やハーブを育てたり、読書をしたり
裁縫をすることでしょうか』
「読書が趣味なら、あとで皇室図書室に
案内してあげるわ」
『ありがとうございます』
図書室という言葉に素直に嬉しくなる。
図書室があるとは、案内のときに
聞いていたが、まさか、入れるとは
思ってもみなかった。
ちょうどいい、退屈しのぎにはなりそう。
ケーキと紅茶を堪能していれば
夕日になっており、幾つか、手土産を買って
お城に、戻った。
ケーキの方はオリアーヌが1番、喜んで
はしゃいで、嬉しそうに、受け取った。