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愛人は息子の推し  作者: 御通由人
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ヒロト37

 2022年の6月、ヒロトはジェネリック電気メーカーから内定を貰い、そこに入社することに決めた。

 電気量販店で様々なメーカーの製品を見たり手に取ったりしているうちに、低価格で大手家電メーカーに負けないものを作ろうとしているその会社の心意気に惚れたからである。前向きに挑戦してゆく、その姿勢に共鳴したからである。ここなら自分の人生を捧げる価値があるのではないかと思った。

 

 テンカラは昨年の7月からライブを再開し、緊急事態宣言などで時折催しを中止しながらも、徐々に活動を増やしていた。

 ヒロトは2ヶ月に一度くらい顔を出していた。

 多田さんとリクは毎回出席していたが、他の仲間はコロナのために、ヒロトと同じくらいの頻度になっていた。

 茉由と唯はこの1年半の間に卒業してしまった。

 梨乃はファンとの個人的な接触がばれて、解雇されていた。彩だけがまだ在籍していた。

 

 そして、小学高学年の、若いというよりも幼いと言った方がいいようなメンバーが5人も入っていた。整った顔立ちの美少女ばかりで、多田さん曰く、「羽化作戦」だそうである。毛虫が蛹から美しい蝶になるように、彼女達が高校生くらいになった時、テンカラの人気はとてつもないものになるだろう。その時まで自分は応援し続けるとのことだった。

 

 タクは彼女が出来た。ヒロトはタクとは個人的によく会っていて、彼女とも何度か会ったことがある。小柄で可愛らしい子で、雰囲気が茉由に似ていた。

 女性の好みというのはそう変わらないのかと思ったが、そういうヒロトも4月から電気量販店に入社してきた女の子に惹かれていた。麻衣に似て背が高くて、目の大きな女性であった。

 

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