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愛人は息子の推し  作者: 御通由人
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謙介8

 謙介はホテルタクシー乗り場まで、彼女を見送った。彼女はタクシーに乗ると小さく手を振った。

 

 部屋に戻ると、さっそく彼女にメールを送った。

「今日はありがとう。楽しい時間をありがとうございました。素敵な出会いに感謝しています。また会うことは出来ますか?」

 すぐに彼女から返信が来た。

「こちらこそありがとうございました。美味しいお食事とお酒もありがとうございました。もちろんです。また会ってくださいね!」


 謙介は頬が喜びのあまりに顔が溶ろけそうになるのを感じた。

 年甲斐もなく、若者のように「やったあー」と叫びたい気分だった。

 

 ベッドに入ってもなかなか寝付かれなかった。彼女とのことを思い出すと体が熱ってきた。

 次に東京に来られるのはいつのことだろうか?

 彼女は日曜や祭日はライブがあるので会えないと言った。土曜はライブのリハーサルがあるので、夜なら大丈夫。平日なら早く言ってくれればバイトを入れないので、昼からでも会えるとのことだった。

 昼からゆっくり会ってみたいが、平日はこちらも仕事があるので行けない。盆休みなら平日に来ることも可能だが、彼女のスケジュールはどうなのだろうか?

 やはり土曜の夜しか無理だろうか?

 夜でも今日よりは早く会えると言っていた。それなら、ディナーを食べに行こうか?

 都心の有名レストランがいいのだろうか?

 スマホで銀座や東京駅周辺の高級店を調べる。ディナーなら予算が1人2万円以上もする店が多数あった。しかも半年後まですでに予約で一杯のところもある。

 さすが東京だと思った。こんな高い店で食事が出来る金持ちがたくさんいるのかと瞠目し、唸る思いだった。

 しかし、自分には1回の食事にそんなに出せる甲斐性はない。奮発しても1人1万円が限度だ。

 あれこれ思い悩むうちに、いつの間にか夜は明け始めていた。

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