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紡ぎ合う世界の救世主  作者: 綿時 緋沙
ラビ王国編
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第87話 人命救助


 ラビ王国との協議以降、怒涛のように日々は過ぎた。

 各国の使節団が帰国し、東部派遣団、西部派遣団も帝都を出発した。

 その後、程なくして東部から公務を手伝う皇族が到着。

 ロデリオはラビ王国遠征の為に準備と引継ぎ作業に追われた。

 

 レスティオの周辺でいえば、戴冠式護衛部隊は恙無く解散の日を迎えた。

 そして、解散と同時にラビ王国遠征の護衛部隊編成に関する協議が始まった。

 協議の間、レスティオは候補者を提示するだけして、戴冠式の為に大量に農作物を輸出したドナの地を癒しに向かいつつ、遠征先でつかの間の休息を過ごした。






 朝の鐘が鳴るより早い時間に、西門周辺に人と馬が集められていた。

 

「レスティオ、余計な問題は起こすなよ、頼むから」

「わかってるよ」


 ロデリオに睨まれながら、レスティオはヴィルヘルムに隠れる。

 周囲にいる兵たちはロデリオがいることで緊張しているようだが、レスティオの護衛部隊を担った者たちは平然と出発の準備を進める。


「レスティオ様。荷物の積み込みを終えました」

「あぁ、有難う。馬車酔いしたら、聖の魔術を使ってやるから言えよ」

「お心遣い痛み入ります」


 今回のラビ王国遠征では、側仕えとしてルカリオの同行が許可された。

 レスティオの側近は公的な場での側仕えの経験が圧倒的に少ない。故に、早急に経験を積ませる必要がある。

 全員を一度に連れて行くのは教育する者も大変なので、同行する護衛と側仕え以外はロデリオの側近を共有することになっていた。


「レスティオ様。ロデリオ殿下。よろしいですか?」


 周囲の準備が整ってきた頃合いで声を掛けてきたのは、ソリッズだった。


「本日、ガナルまで護衛を務めさせていただきます。帝国軍騎士団部隊長のソリッズ・ジンガーグと申します」

「あぁ、よろしく頼む」

「はっ!夕の鐘に間に合うよう、急ぎ進めるようにしますが、道中至らぬ点などありましたら何なりとお申し付けください」


 ジンガーグ隊は、ラビ王国使節団の護衛ついでにガナル周辺の魔物討伐の任務を担うことになっている。

 ラビ王国使節団は、ガナル港でジンガーグ隊と分かれた後、ラビ王国が用意した船に乗り、暫しの船旅となる予定だ。

 

「ぁ、ユハニ。レイルから手紙預かってたの忘れてた」

「あぁ、ちゃんと書いてくれたんだ。良かった」


 レスティオの護衛部隊のジャケットを羽織ったキルアが、ポケットから封筒を取り出してユハニに差し出す。

 ユハニは騎士学校に入学する為に帝都に来てから一度も帰省していなかった。

 休暇も物資調達や調薬につぎ込んでいたため、ガナル港での見送りを終えた後は魔物討伐ではなく帰省休暇を取ることになっている。

 その為、他の者より荷物が多く、配置も先遣隊ではなく、後ろに下がり使節団の馬車の側に付くことになっている。

 

「セバン。剣の予備足りてるか?」

「馬車に積み込んでるから問題ない」

「腰にも二本下げとけよ。道中で壊れたら面倒だぞ」


 ネルヴィに剣を差し出されて、セバンは素直に受け取って両脇に剣を下げた。

 セバンは、今回の聖騎士護衛部隊隊長兼筆頭護衛騎士を務める。

 東部に派遣する為の心構えと実績作りも兼ねての選定である。


「準備が済んだ者から騎乗っ!」


 ソリッズの声で、一斉に馬に乗り始める。

 ラビ王国使節団は馬車へと乗り、御者に準備完了の合図を送る。


「では、ガナルへ向け出発っ!」

 





 レスティオは森の方を注視しながら、腕を組み考える。

 召喚されてからしばらくは魔物の討伐が続いたが、今は騎士団でも重傷を負わずに対処できるような魔物の発生しか確認されていない。

 良いことなのだが、魔物の発生に法則性はないか、魔物が凶悪化していく過程になにか原因がないのかと疑ってしまう。

 天を仰げば心地よい夏の日差しを感じる。


「厄災なんて嘘のような快晴だな」

「そうですね。レスティオ様を召喚する前には長雨が続いていたんですが、ここ数日は晴れが続いていますね」

 

 穏やかに答えたのは、聖騎士護衛部隊の一人、シルヴァ・ハルヴァーニ。

 側仕えの家系の生まれということもあり、ラビ王国内の遠征中にはレスティオの側仕えを兼任することになっている。

 ラビ王国内は魔物の危険性が少ないことと移動手段の都合上多くの人員を同行させるのは難しいという理由から、今回の護衛はセバンを筆頭に、キルアとシルヴァの三名体制。

 中位以下の護衛はロデリオと共有する前提だが、友好国ということもありそもそも少人数での編成になっている。


「これから暑くなる一方なので、鎧の上にジャケットを着るにはつらい気候ですね」

「それはジャケットを着せてしまって、すまなかったな」


 セバンが軽い口調で言うので、レスティオも笑いながら返す。

 ジンガーグ隊はフランドール隊のように厳しくないこともあり、騒がしくない程度に会話が聞こえてくる。

 

「護衛騎士の名誉に比べたら大したことではないですけどね。レスティオ様の世界では、任務中は常にその軍服なんですか?」

「そうだよ。軍機密の特殊素材で作られているから、特に暑いとか寒いとか感じない」


 故に、基本的に一式着用してないと規律違反で怒られる。

 休憩中はネクタイや襟元を多少緩めていても許されるが、私服任務を除く任務中には乱してもいけない。

 砂漠などの特殊な気候下では特例があると聞くが、レスティオはそのような場所での任務経験がないので実際どうかはわからない。

 

「俺の場合は、このジャケット自体が鎧みたいなものだから問題ないが、鎧にジャケットは確かに暑そうだよな」


 真夏の鎧というだけでも日差しで熱を持って大変そうだ。

 

「支給品でなければ、魔法陣を織り込んだり、刺繍することで、暑さ対策出来るんですけどね」

 

 ジンガーグ隊の雰囲気に慣れない様子で、キルアが控えめに会話に混ざった。

 魔法陣と聞いてレスティオは、数日前にルカリオやヴィムに寝具やカーテンを夏用に入れ替えると報告を受けたことを思い出した。

 季節ごとの衣替えは納得するところだったので特に疑問に思うこともなかったが、この世界では魔法陣で季節に対応するのかと理解する。


「何度も着るわけじゃないジャケットを季節用にそう何着も用意出来ないだろ」

「それはそうですけど、我が家は母が魔法陣の縫い師なので、一枚のジャケットに複数の魔法陣を刺繍したり、肌着にも刺繍したりしてくれるんですよ」


 複数の魔法陣を一枚に刺繍すると魔力のバランスが難しくなる。また、魔法陣の刺繍自体が高価なので、消耗品に含まれる肌着への刺繍も一般的ではない。

 だが、鎧越しでは魔法陣の恩恵が半減することもあって、キルアの母は市販の肌着に自ら刺繍して家族に着せている。

 

「そういや、お前、夏でも冬でも平然としてたな」

「セバンだって副団長に色々用意してもらっていたんじゃないですか?」

「言うな。昔の話だ」


 セバンの眼中にもはやクエールはいない。

 所持品も全てレスティオが与えたものと自分の給料で購入したもので賄っている。

 セバンが髪を整えて、聖騎士主導の国策の試行を担うべく心を入れ替えたことは騎士団内でも認知され、すっかり居心地は変わったようだった。

 

「シルヴァは、暑さは大丈夫か?」

「そうですね……今年はなにか揃えようかとも思いますが、魔法陣を使うものを扱ったことが無いので迷っています」

「側仕えの家系なら家には魔術具も揃っていたんじゃないのか?」


 レスティオの問いに、シルヴァは曖昧に笑った。


「実は、私が魔力に目覚めたのは、西の森の遠征の後でして。魔術修練学校も最近卒業したばかりなんです」

「西の森、というと、お前が腕を魔物に引きちぎられた時か?」

「はい。ハルヴァーニはドーベル家の傍系で聖女様の血をわずかながらに引いているので、レスティオ様の魔力の影響を受けたのではないか、と講師の方に言われました」


 朝起きた時に布団が魔力結晶で固まっていた時は焦ったと肩を竦めて話す。

 レスティオは、以前シルヴァに体調を聞いた時に言葉を濁されたことを思い出した。


「まだ、魔術の扱いには慣れませんが、きっかけを下さったレスティオ様には感謝しています。本当にありがとうございます」

「いや、礼には及ばないが、そんなこともあるんだな」

「シルヴァの魔術のフォローは俺たちもするので、レスティオ様はお気遣い無く過ごしてくださいね」


 その後も魔物に出会うこともなく移動を続け、昼食休憩の為に隊列は一時停止した。

 今回は料理人を連れてきていないので、ロデリオを始めラビ王国使節団の分もまとめてジンガーグ隊で調理する。


「というわけで、昼食は芋と卵を茹でました」

「ケンリーがマヨネーズを作ってくれたのでこちらを添えます」

「待て待て待て」


 単純に茹でて済まそうとするジンガーグ隊の面々をレスティオは食い気味に止めた。

 流石に卵と芋がそのまま出てきたことにラビ王国使節団の表情はこわばっていた。

 同じ騎士団のセバンとキルアも、皇族の前にも関わらず平常運転のジンガーグ隊の雑さに驚きを隠せない様子だった。

 せめてもと、卵と芋の皮を剥かせてポテトサラダを作りパンに添えて見た目を整える。


「ひと手間加えるだけで全く違う料理だな」

「はい。これならば、食べられます」


 特に身構えていたベイルートの安堵した様子に、レスティオはロデリオと目を合わせて小さく笑った。

 食べながら、護衛騎士にナルークも連れてくればよかったとセバンたちと話す。

 まともに料理出来るはずのユハニは、今日は自分の担当じゃないので、と他人事で茹でただけの芋と卵を頬張っていた。

 ネルヴィに料理センスというものを叩き込めば改善されるだろうかと本気で考えつつ、食事を済ませると、移動を再開した。

 





 ガナルに到着すると、馬を駐在に預け、馬車と徒歩で港まで進む。

 レスティオはロデリオが乗っている馬車に同乗し、外を眺めた。


「流石、港町だな。活気があるのがこうしてみているだけでもわかる」

「戴冠式の直後だからな。各国の使節団が行き来したことで交易が活発化したことも要因だろう」


 港には各国の交易船が並び、商人や漁師で一層賑わっていた。

 馬車の外に出ると、潮の香りを感じる。レスティオは体を伸ばしながら大きく深呼吸した。


「レスティオ。ヴェールを」

「いいよ。軍服にそんなもの合わないだろう」


 ロデリオに勧められるのを拒否して、周囲を見渡していると、ラビ王国の使節団の姿が見えた。


「おーい、こっちだ、こっち!」


 大きく手を振るアルドラの無防備さにロデリオは呆れながら手を挙げて応じた。

 使節団の代表として同行しているラウト・ヘレシィがラビ王国の使者と挨拶を交わすのを横目に、アルドラはロデリオの前にやってくる。


「待ちわびたぞ」

「こんなに早く、またラビ王国を巡れる日が来るとは思わなかったな。よろしく頼む」

「あぁ。レスティオ様にも手間をかけさせてしまうが、ラビ王国をよろしくお願いいたします」

「こちらこそ」


 和やかに挨拶を交わす中、側仕えたちが荷物を運び入れる前に船の中へ入るように促される。

 もう少し港を見学したかったが仕方がないと、レスティオはロデリオに続いて歩き出す。

 その瞬間。

 ドボンッと大きな音と共に水しぶきが上がった。


「あぁ、これから出港だっていうのに、人が死ぬなんて縁起が悪いな」

「えぇ。なるべく早く出港するように致しましょう」


 レスティオは足を止めて、波打つ海面と、他人事で船へと向かおうとする一行を交互に見つめる。

 何かが落ちたらしい船の甲板を見上げれば、なにをするでもなくただ項垂れる船員の姿が見えた。


「おい、助けないのか?」

「何を言っている。海に落ちたら最期、助かる訳が無いだろう」


 以前、ドナ遠征の最中、崖下を覗いたときに注意されたことを思い出した。

 この世界の人間には、泳ぐという概念が無い。

 故に、甲板から落ちた時点でその人は死んだと見做される。

 甲板の上にいた船員たちも互いを励ますように肩を抱きながら下がっていく。


「嘘だろ……っ、セバン、預かれっ!」


 腰に下げた魔剣ネメシスをセバンに投げつけると、レスティオは駆けだした。

 砂浜を駆けるのは面倒だと、風の魔術で海の上まで飛び越える。

 そのまま海面を蹴って、時折風の魔術を使いながら、水しぶきが立った地点に到達すると、躊躇わず海中へと飛び込んだ。

 海の中は綺麗なもので、周囲には泳ぐ魚たちの姿が見えた。

 そんな中、落ちていく人影を見つけ、レスティオは近づき、抱き留める。

 海底にいくつか服の端が見えたが、助からない者に目を向けても今は仕方がない。


「ぷはっ……」


 海面に上がると、周囲は騒々しかった。

 甲板の上から覗き込んでくる顔が見え、砂浜の方からは多くの人の悲鳴や歓声が聞こえる。

 抱え上げた男の体を抱え直し、砂浜の方へと泳ぎ移動する。


「タオルと担架用意っ!」

「はーいっ!」


 声を挙げればどこからともなく複数の声が返ってくる。

 砂浜に引き上げ、呼吸を確認する。


「誰か、こいつの身元わかる奴はいるかっ!」

「は、はいっ!そいつが乗っていた船の船長のスガン・セントルークスですっ!」

「お前の名前なんかどうでもいいっ!こいつの名前は?」

「失礼しましたっ!彼はベイル・ボムスといいます」


 スガンの顔を確認せずに質問しつつ、呼吸や心肺の確認を進める。


「ベイルっ!聞こえるか?もう大丈夫だからな。しっかりしろ」


 声を掛けながら、気道を確保する。

 冷えた体にタオルをかけて心臓マッサージを行い、人工呼吸へと移ると、周囲は一層騒がしくなる。

 構わず、心臓マッサージと人工呼吸を繰り返し、声掛けを続ける。

 やがて、ベイルは咳き込むようにして水を吐き出した。


「よし、蘇生完了!よく頑張ったな、ベイル」

「へ、ほぇ?」

「我、聖なる力を行使する者なり。彼の者に癒しを与えさせ給え。イ・ヴェール」


 聖の魔術をかけてやれば、合っていなかった焦点がはっきりとした。

 だが、なにが起きていたのかは理解できていない様子できょとんとしている。


「よし。スガン」

「は、はいっ!」

「ベイルだが、海に落ちた際に呼吸が止まっていた。なので、念のため、俺の世界の蘇生術を施し、その上で癒しを行った。これで、もう命に別状はないと思うが、数日は安静にさせるように。今後、海に落ちたショックで、精神的に不安定になることも考えられる。暫くは一人で行動させないとか、海を怖がるようなことがあればリハビリや配置換えを検討するように」

「畏まりました……あの、貴方様は……」


 ベイルの冷えた体を温めるように体を乾かして大量に運ばれてきたタオルを数枚かけてやる。

 担架で慎重に運ぶように指示して、レスティオは立ち上がった。

 そこで、スガンとレスティオの間に護衛騎士が立つ。


「レスティオ様。濡れたままでは体調を崩されますので、まずはこちらを」


 ルカリオにローブで包まれると、そのまま顔を隠すようにフードを被せられた。

 ローブの中に風が送り込まれ、服が乾いていくが、海水特有の気持ち悪さは残っていた。


「あぁ、これは大変だ。聖騎士様を早急に船内へ案内しよう。側仕えは湯浴みの支度を急ぐといい」

「お心遣い痛み入ります。参りましょう」


 演技めいたアルドラの指示に従い、レスティオは背中を押されるようにラビ王国の船の中へと急ぎ移動した。


 

 



 ルカリオに全身洗われて、外出用の正装に着替えると、客室フロアの談話室でロデリオと向かい合う。


「お前、さっきのは一体なんだ」

「なにって、人命救助のことか?」

「海に飛び込むなんて自殺行為にもほどがあるっ!その上、なんだっ!男に口づけして、あれが蘇生術?そもそも蘇生とは死んだ人間を生き返らせたということか?そんな奇跡のような術を行えるならもっと早く言えっ!」


 ため込んでいたことを一気に吐き出すように言われて、レスティオは唸った。

 まずはロデリオを落ち着かせて、レスティオの世界には泳ぐという水中を移動する手段があるのだというところから説明する。

 蘇生術についても手順と目的をしっかり説明して、恋仲でする口づけとは別物だと理解させる。


「これは聖の魔術ではなく、医術の類だから。この世界に知識がないだけで奇跡でもなんでもないよ」

「そうか。ならば、そう伝えておかねばな。お前の手に掛かれば死者が蘇ると噂が広がる前に」


 ロデリオは出港を待ってもらい、急ぎ手紙に要点をまとめた。

 各所へ伝達するため、使節団の文官には同じ文面の手紙を用意させ、後処理が終わるまで行動を制限される。


「レスティオ。泳ぐというのは、そこまで一般的なことなのか?我々でも習得可能なのだろうか」

「いや、まず、人前で肌を見せるのはNGと言っている時点で、泳ぎの練習をどうさせたものかと思うところだ」


 泳ぐときには水着という濡れていい服を着るのだと絵を描いて説明すると、信じられないと言う表情で首を横に振られた。

 この世界に『泳ぐ』が広まることはなさそうだと思いつつ、水難事故を見過ごす習慣はどうにかならないかなと考える。


「とにかく、今後あのようなことあっても、先に一言言ってから行動しろ」

「一秒が生死を分ける状況で、人命よりも体裁が大事か?せめて、船員にはフローティングベストくらい身に着けさせたらいいのに」

「なんだそれは」

「海に落ちても、海面に浮いていれば風の魔術を使って救出可能だろう?」

「あぁ、まぁ、そうかもしれないな」


 イメージが湧いていない様子のロデリオに、魔力結晶で水槽を作って原理を説明すると誰もが驚いた顔で水槽を凝視した。

 船は海面に浮いているのだから理解出来ないことではないだろうと思ったが、船は魔力を動力源としているので、浮いているというより浮かせている認識だった。

 初歩の科学くらい講義をしてやってもいいのかもしれないと思いながら、レスティオは水槽を片付けた。

 

 文官たちの動きが落ち着いた頃合いで、出港すると知らされた。

 動き出してから程なくして船の揺れが安定し、レスティオはロデリオと共に夕食の席に招かれた。





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