再会 ①
3人はミリアの招きに従って、家の中に入る。
屋内は店舗となっており、壁は棚に囲まれ、部屋の中央には大きな台が置いてある。
棚にも台にも、所狭しと商品が並べられている。
商品はどれも、見たことがないような珍しいものであった。
木彫りの人形、骨製の仮面、ウールのマントーこれはゲラダ族の工芸品であるーなど、形も用途も様々である。
「うわぁ、色々売ってあるんですね。」
リューシャは感嘆する。
「ようこそ、タツミリ商店へ。色々珍しいもの置いてるのよ〜」
ミリアは自慢げである。
「まぁ、巷では珍品店なんて言われてるけどね。ははっ。」
タツが乾いた笑いを漏らす。
「ふふふ、お父さんたちらしいね。」
サミは両親と再会できて楽しそうだ。
マルカリスは商品に釘付けになっている。探究心に火がついたのだろう。
今は、先端が三又に分かれている棒を持って眺めている。
「それはねー、分かれてる方の先端で他人を触ると、その人のゲップを吸い取れるアイテムねー。逆に使うと自分のゲップを相手に移せる!すごいでしょー?」
「それなにに使うんですか…」
マルカリスは棒を元の位置に戻した。
「だから売れ残っている。」
タツが言った。
「背中が痒い時にかいたりするのに便利よねー」
ミリアは気にしていないようだ。
「そんなことより、何か食べるかい?長旅で疲れたろう?」
タツは言って、店の奥に消えていく。
リューシャらは、ミリアに案内され続いて店の奥に入っていく。
奥は住居スペースになっていた。
台所とテーブルがあり、台所にある鍋からは湯気が漂い、美味しそうな匂いがする。
「ちょうどスープを作ってたところなのよ!みんなで食べましょ。色々とお話も聞きたいし。」
ミリアが言う。
「私も!話したいことたくさんあるよ!ね、キャム。」
ピー!とキャムが鳴く。
「マネオウムか、元気そうだな。懐かしいなぁ、店を開くことに決めて、ファミリーを出ていく時にサミに預けたんだ。」
タツが目を細めて懐かしそうにあごを撫でる。
「どうして店を開くことにしたんですか?」
リューシャが聞く。
「うん、一番はこの街に憧れてたってところかな、交易するだけじゃなく、住んで店をやってみたくなったんだ。今思うと、ほんとに無鉄砲だよなぁ。」
「そうねー、でもそのおかげで今こうしてお店がやれてるでしょ?」
ミリアがニコニコとした顔でタツを見る。たても仲の良い夫婦なんだなということがわかる。
「サミたちはどうしてここへ?交易しに来たわけでもないんだろう?」
タツが尋ねる。
リューシャはこれまでのいきさつを話した。
グレーターヌーの大移動、強大な魔獣の出現、父たちが大きな犠牲を払いながら倒したこと、その魔獣から貴重な魔石が得られたこと、その魔石を加工してその力を引き出し、魔獣の脅威に対して戦う体制を作る必要があること。
タツとミリアは静かに、時々ゆっくりとうなずきながら、話しを聞いてくれた。
「それで、魔法鍛治師を探しているんですが、何かご存知ないですか。」
リューシャは尋ねる。
「うーん、アナチュ・アナにはいないと思うよ。聞いたことがない。」
タツは言う。
「そうですか…」
リューシャは聞いて、肩を落とす。
「まぁ、そう落ち込まないで。手がかりを探すなら、やっぱりチキばあの所に行ってみるのがいいんじゃないかなぁ。」
ミリアが言う。
「そうだね、まあ話が長いのは覚悟しておかないといけないけど。ははっ。」
「あ、そのチキばあってターリマさんも言ってました。どんな人なんですか?」
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