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〜TUES DAY〜  作者: †姫kan†
7/19

自覚

大人の恋愛小説です。

けしてエロくないです。

BARに行ったあの日から

私と悠は、毎週火曜日に会うのが

日課になっていた。


火曜日は悠の日になった。


映画を見に行って2人で感動して泣いたり、

ボーリングやビリヤードをして遊んだ日もあった。


悠の仕事が残業になっちゃって

あまり時間がない時は、

食事をして帰っただけの日もあったし、

私の家の前にまで来てくれて、

車の中で話すだけの日もあった。


ここ1ヵ月半くらいで

悠の色々な面が見れて、

悠の色々な事が知れた気がした。


逆に悠はどうだったのかな?


少しは私の事、知ってくれたかな!?


悠との距離が段々と近付いてる気がした。


私って……

悠のこと、好きのかな?

これって恋なの?


毎日、悠のことばかり考えてる…


気がつけば、悠の事を考える時はいつも

恋についても考える様になっていた。


今日も悠とのLINEから一日が始まった。


“おはよう”


誰とでも交わすような言葉だけど、

悠に言われると、それだけで

今日も一日頑張ろうって思える。


1つ1つの言葉を、大切にしていきたいな…


バイト前、少し時間があったから

美有に電話をかける事にした。


そう…

悠に対するこの気持ちが恋なのか

なんなのか確かめたくて。


恋も、人を好きになった事もない

私には判断できない。


一人では、とてもじゃないけど

解決できる問題じゃないと思った。


そんな時はいつも美有頼り。


プルルル~♪


5回目がなり終わり切ろうと思った頃

美有が出た。



「んっ、、、もぉーし」



今、起きたのかな?

少し寝ぼけたような声で出た。



「ごめん。寝てた?起こしちゃったよね…?」


「今何時?…うゎっ、もうこんな時間か。

真由、助かったよ!電話、どうした?」



私は美有に、

今の悠に対する思いを話した。

毎週会ってる事も、毎日の連絡も。



「それが恋だよ。悠くんの事が好きなんだよ」



寝起きだったからなのか

呆れてるのか、ため息混じりに美有が言う。


やっぱり、これは恋だったの?

私は悠が好き?


何度聞きなおしても、

美有は同じ事しか言わない……。



「私、やっぱり悠が好きなんだよね……

そんな気はしてたんだけど、

恋と言うか、人を好きになった事がなかったから。

だから美有に聞きたかったんだ」


「恋だよ、恋。よかったね、いい人に出会って!

ってか、2人で遊ぶって私に話してた時には

恋してたと思ってたけど」



何となく冷たい言い方の美有。

私の鈍さに面倒くさく感じてる?

それとも、まだ眠たくて?

少し、引っかかったけど

今の私は好きを自覚した事に舞い上がってて

直ぐに気にならなくなった。



「いつも、ありがとう。

美有に聞いてもらうと本当スッキリする。

美有、だーいすき!」


「いいって!友達でしょ?

またなんかあったら相談してよ?

大好きは悠くんに言ってくれ!

もうすぐバイトだから用意するわ!また後でね。」


「言える訳ないじゃん!うん、バイトで!」



私は美有との電話のおかげで

気持ちが楽になった。

モヤモヤがとれて凄く気分がいい。


美有に相談してよかった~。

さすが美有だ…

同い年のお姉ちゃん。


悠が好き。

悠に恋をした。


今やっと、自分の気持ちを自覚した私。


悠に対してドキドキしたり、

照れ臭かったり。

これが恋なんだ。


これが人を好きになるって事なんだ。

恋って楽しいんだ…


私、恋してるじゃん。


そう思うと嬉しくてたまらなかった。


石川真由、21歳。

恋をしましたー!

好きな人ができましたー!

そぉ、大声で叫びたい気分。


でも…悠のどこが好きなんだろう?


顔?

顔は確かにかっこいい。


性格?

優しくて暖かい人。


理由が見つからない!


悠の事、好きなのに

悠の好きな所がわからない…


ううん、わからないんじゃない。。


悠の全部が好きなんだよ。

どこが好き?って聞かれても困るなぁ……


誰に聞かれた訳でもないのに

そんな事を考えてる。


そんな思いと同時に悠が恋しくなった。


会いたい……

悠に凄く会いたい。





自分の気持ちを自覚して

2週間が過ぎた。


4月上旬。


季節は冬が終わり春になった。


新品のランドセルを背負って嬉しそうに歩く

小学1年生が可愛い。


真新しい制服を身にまとい

友達と楽しそうにお喋りしている中高生が

何だか懐かしくて羨ましい。


そんな、外には桜が綺麗に咲く頃…



♪~♪~♪


着信 ~ 悠~



「もしもし」



いつからかな?

悠との電話も当たり前になって、

最初の頃とは全然、変わったよね。

お互いに。



「そぉいえば真由、来週の木曜って休みとれた?」


「取れたよー」



3月末頃、シフト希望の〆切前に

悠に休みを取ってとお願いされてて

シフト確定してたのに報告するの忘れてた。



「俺も休み取れたからさ。

待ち合わせ14時とかで平気?」


「いいよ!楽しみにしてるね~」



昼間のデートって初めてだし

すっごく楽しみ!



「OK!じゃあ、そういう事でよろしく。」


「了解!!」



初めて昼の誘い。

突然、言われた時は驚いたけど、

嬉しくて数日の間、顔のニヤけが止まらなかった。


木曜日が待ち遠しくて

仕方がない私。


私、本当に悠の事が大好きだ…



恋しちゃったんだ、たぶん

気づいてないでしょう?

星の夜、願い込めてCHE.R.RY

指先で送るキミへのメッセージ



最近、ワンリピで聞いてるお気に入り。

YUIのCHE.R.RYって曲。


今の私にピッタリで

私の為に作られた歌なんじゃないか

ってアホな妄想が止まらない。


実は、悠からの着信音だけこの曲なの。

えへへー。



━━━━数日後。


ハーックシュン!



自分のくしゃみで目を覚ます。

花粉症なんだよね、私…


この季節は最悪。

だいぶ前よりましになってきたんだけど。


ふぁぁ~、よく寝たなぁ…


時計を見るとお昼前だった。

もちろん、

今日もバイトなんです。。


起きて毎日欠かさずチェックする携帯。


今日も大好きな悠からのLINEが届いてた。


寝起きからテンションが上がる。


理由はLINEだけじゃなくて

今日バイトに行けば、

悠と約束した木曜日になる。


なんて幸せなんだろう…

頭の中、お花畑だ…なんて。


さて、今日も一日頑張ろう!!



「いってきまーす」



元気に家を出る私。


今日も空が晴れてて

気持ちがいいなぁ。



ハックシュン!



外に出て早々くしゃみが出る。

花粉症つらっ。


今日のバイトはなんだか楽しい。

忙しくても、全然疲れを感じない。


こんなにバイトが

楽しくて思えたのなんて、

始めたばかりで覚える事ばかりだった時、以来だな。


これも全部、悠のおかげなのかな!?


あっという間に

バイトも終わって、帰宅した。


明日が楽しみだなぁ…


昼間から悠に会えるなんて

凄い貴重だよね??


何するのかな?

どこ行くんだろ?


悠と会う前の日はいつも楽しみ。

でも、明日はいつも以上にワクワクする。

遠足の前の日みたいな気分。


“悠に恋してるんだ”

“悠の事、ほんと好きなんだ”


って改めて思う。


悠の彼女になれたなら…

どんなに幸せだろう。


今のままでも楽しいし

幸せなんだけど…


大好きな悠と付き合えたらって。

どんどん欲張りになる。

悠を独り占めしたいと思ってしまう。


でも私…

付き合った経験ないし。


それに……悠はその事を知らない。


悠が私をどぉ思ってるかもわからない。

好きな人いるのかな?

凄く気になるけど、答えが怖くて聞けない。


もしも、“ いる”

なんて言われたら私…


間違いなく、悲しくなる。

泣いてしまうかも……


現実を受け止めるのが怖くて、

そんな事、聞けない。


…今日はそんな事考えないで

明日にそなえよ!


悠と会えるんだし。。


ネガティブはいけないよね…


悠と何度も遊ぶようになって、

服装も前より迷ったりしなくなった。


当日に決めてるんだよ。

少しは成長してるよね!?


オシャレして出かける事が多くなって

お母さんにも色々聞かれるようになって

反応に困る。


お兄ちゃんはお兄ちゃんで

聞いてくるし。


家族の中では、いつの間にか

いじられキャラになっていた……


明日、

悠との待ち合わせ時間は

午後の2時。


支度とか少し余裕ほしいから

もぉ寝ようかな…


寝不足だと、

化粧ののりも悪くなるし。


せっかく、いっぱい一緒にいれるのに

眠くなるのも嫌だもんね。


電気を消して

ゆっくり目を閉じ眠りについた。

10年前にエブリスタのサイトで

完結した作品です。

表現などを修正してまた更新します。



色々な人に届きますように。

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