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〜TUES DAY〜  作者: †姫kan†
5/19

サプライズ

大人の恋愛小説です。

けしてエロくないです。

うわ~寒っ。。

すっかり夜中になってしまって

気温がグッと下がっていた。


悠の家から私の家までは

歩いて20分くらいしか

かからない程度の距離だった。


こんなに近くに住んでたんだね…

それなのにちょっと前までは

赤の他人だったんだよね。

なんか不思議…


世の中って広いなー。

って、つくづく思う。


悠と出会えてよかった。


そんな事を考えながら歩いてると

あっという間に家が見えてきた。


携帯が!鳴ってる?!

マナーモードにしてて音は鳴らなかったけど

鞄を通してバイブの振動が伝わってきた。


鞄から携帯を取り出し通知を見てみる。


悠からのLINEだ。


―――――――――――

本当ごめん

いつの間にか寝ちゃって…

毛布もかけてくれみたいで、

ありがとな

真由もう家かな?

近々、今日の

埋め合わせさせてくんないかな?

―――――――――――


もう起きちゃったんだ…

ゆっくり寝てて欲しかったのに。


私もすぐに返事を書いた。


埋め合わせって…

気を使ってくれてるの?

そんなのいいのに…


でも、そんな悠の優しさと

またすぐ会えると思うと

嬉しかった。


ガチャっ。


家に着いて、家族を起こさない様に

静かに玄関を開閉する。

そーっと階段を上がり、

自分の部屋に着いた。


あ~、疲れちゃった。

でも、今日は本当に楽しかったな。



━━━数日後。


―――――――――――

これからバイトだよ

悠は休みか

休み、ゆっくり満喫してね

―――――――――――


~送信~


相変わらず毎日連絡をとってる。

タイミングが合えば

ちょくちょく電話もするようになったんだ。




後二時間ちょっとで

バイトが終わる。


なんだか今日は疲れるな。


酔っぱらいのお客さんは多いし

さっきまで凄く混んでたし…


あ、いっけない!

203号室に、生ビール2つ

持って行かなきゃだった。



~ピンポーン~



お客さんの来店を合図する音が鳴った。



「いらっしゃいませ」



その声と同時に私が入口に目をやると。


!?!?!?!?


そこに立っていたのは見覚えのある顔。

驚きのあまり、手に取っていた

伝票を落としてしまった。



「よっ!真由」



片手をあげて、そぉ言ったのは悠だった。



「ゆっ悠……なんで?!」



驚きを隠せずに悠に問いかける。



「休みだし、真由のバイト姿見たくて。

職場の友達と

この間の埋め合わせもかねて来てみた」



少し照れくさそうに笑い、

頭をかきながら悠は言った。



「初めまして真由ちゃん。

真斗(マサト)です。悠から色々、聞いてるよ!

よろしくね。」


「おいっ、真斗!」



見たことの無い表情で

真斗くん?を睨みつける悠。


悠から聞いてるって何を?!

って気になったけど

聞いてはいけない気がして

言葉を飲み込んだ。



「初めまして。まっ真由です。」



軽く頭を下げた。



「悠、何時間にする?」


「真由が終わるまで」



ニッコリと笑いならがら言う悠。

その笑顔が素敵!



「じゃあ、二時間でいいかな?」



!?!?!?

そぉ言いながら急に頭に?が浮かぶ。

…私が終わるの待つの?

なんでだろう?


……まっ、いっか!

考えても仕方ない。



「部屋は211号室ね~」



そう言って、

伝票とマイクの入った小さなカゴを

悠に渡した。


悠と会うのは今日で2回目。


今日の悠は私服だった。

私服姿も素敵。


黒のダウンに

濃いめのグレーの

ハーフZIPニットをインナーに取り入れてて

シンプルにオシャレ。


つい、悠の私服にはどんな服装がいいかな?

なんて、横に立つ自分の服を想像してしまう。



一緒に居た人もIT企業の人か…

IT企業って若い人が多いのかな?

あと、オシャレでかっこいい人。


いや、しかしバイト先に悠が来るとは

微塵も思ってなかったから、

かなり焦ったよ。


制服だし、恥ずかしいな……



「何ボーっと突っ立ってんの?

203の生、私が運んだんだからね!」



美有が私の顔の前で

手をひらひらと上下に動かしながら話しかける。



「うわっ!ごめんごめん。

それより聞いてよ!悠が今店来たの!

211号室にいるの!」


「また悠くんの事を考えてたってわけね。

後で飲み物届ける時、紹介してよ!

私も見てみたいしさ!」



悠が来てくれたお陰で

さっきまでの疲れは一気に吹っ飛んだ。

私のエナジードリンク……なんて。



えーっと、黒烏龍と生でいいんだよね?

注文されたドリンクを確認して、

悠達がいる211号室に持っていく。


紹介するって約束した美有に声をかけて。



トントンっ。



ドアをノックして部屋に入った。



「お待たせ~。」



テーブルにドリンクを並べる。

酒豪のイメージがついてる悠の前に

無意識にビールをおいた。



「俺、黒烏龍の方……俺、車だから」



苦笑いしながら悠は言う。



「え?あ、ごめんね。

お酒めっちゃ飲むイメージが……」



この間の事を思い出して笑いながら言うと

悠も思い出したのか顔を見合せながら

2人で笑ってしまった。



「いつまで、2人の世界に居るのー?」



美有が現実に引き戻す。



「うん、あっ!ごめん。

悠、この子がいつも話してる私の大親友の美有。

で、…悠」



紹介しながら

右手で2人を指す。


お互い頭を下げて、

どうもと挨拶をかわした。


その時に悠も、

真斗くんの事を紹介した。



美有が耳元に顔を寄せてきて

耳打ちをする。



「あれが悠くん?めっちゃイケメンじゃん!!

ってか、2人ともカッコイイ!!

顔面偏差値、高すぎじゃない?!」



悠に聞こえるんじゃない?

ってぐらい興奮してる様子で話す。


すると悠が話かけてきた。



「仕事終わったら、4人でBarでも行かない?」



私と美有はアイコンタクトで会話する。

美有の目が行くって言ってた。



「いいよ!終わったら連絡するね」


「OK!じゃあ、あと少し頑張ってな」



そう言うと悠は、またいつものように

頭を軽くポンっと撫でた。


皆がいる前だから、

いつもより余計に恥ずかしくて……

逃げるように部屋を出た。


私、今、絶対顔赤い!!!


予想通り美有に茶化されたけど

あまりの恥ずかしさに

美有からも仕事を理由に逃げた。


その後も何回か悠達の部屋に、

ドリンクを届けては少し話をしてた。


バイトが終わり、

美有と更衣室で着替えながら話す。



「おっつ~!なんかあっという間だったね。」


「そうだね。今日は疲れたな…。

これから悠達とBarか。

美有、本当大丈夫?私に合わせてない?…」


「合わせてなんかないよ!!

ちょうど予定なかったし、

イケメンだし!!」


「本当?それなら、よかった!!」



着替えを終えて軽くメイクを直す。

美有は今日に限って

化粧ポーチを持ってないって言って

私の化粧品でメイクを直してた。


早く悠に会いたいと思うと

自然と行動が早くなった。


店を出て悠に電話する。


近くのコンビニに居るってことで

私と美有はコンビニに向かった。


コンビニに向かってる最中、

美有が悠の事をずっと

超イケメンとか、かっこいいって

興奮気味に言ってた。


心の中が少し……

モヤモヤする………


コンビニの近くまで行くと

ガラス越しに雑誌コーナーで立ち読みする

悠と真斗くんが見えた。


悠達も私達に気付いて

手に持ってた雑誌を片付けて

外に出てきた。



「ごめんね、待たせちゃって」



少し小走りで、悠達と合流した。



「お疲れさん!

寒いから早く行こ。この近くだから」


「美有ちゃん、私服かっわいー!!」



悠が言った後に

真斗くんが美有に話しかけながら歩み寄って

自然と、悠と私、真斗くんと美有

それぞれが2人並んで歩く形になった。


偶然なんだろうけど、真斗くんに感謝!!


歩きながら

チラチラと悠の横顔を盗み見る。

車を運転してる悠を思い出す。


真斗くんと美有は、

もぉ仲良くなったのか

後から笑い声がずっと聞こえてた。


今日、初めて顔を合わせた4人なのに、

昔からの友達の様な感覚だ。


5分くらい歩いたかな?

1件のお洒落なBarの前に着いた。


どうやら、悠の行き着けらしい。


カラン、カラン♪

扉が開くと同時に、

吊るされていたカウベルの音が出迎えてくれた。


悠が扉を押さえててくれて

みんなで店に入った。


中に入ってみると、

照明が暗めのとても綺麗なBar。


微かな音で洋楽のジャズが心地好く流れていて、

大人な雰囲気が漂っている。

悠のイメージにピッタリのお店だった。



「こんばんは」



カウンターの中で

グラスを拭いていたであろう手を止め

こちらに顔を向けるマスターらしき人に、

悠が笑顔で挨拶をした。


私達も悠に続いて挨拶をする。


マスターは50歳くらいかな。

柔らかな笑顔が印象的。

白いジャケットを羽織っていて

BARのマスターのイメージ

そのものって感じの風貌。



「いらっしゃい。今日は友達と?

珍しいね。まぁ、ゆっくりしていって。

今日は何にする?」



そぉ言いながら、カウンター席へ着いた私達に

メニューを差し出した。



「俺、いつものをノンアルで出来る?」



悠が言う。


い…いつものって……。


すごい!

こういうの、テレビで見た事ある!!



「あぁ、ジントニックね。

それっぽいので良ければ

ノンアルでも出来るよ」



注文のやりとりだけで

悠がここの常連なのが伝わってくる。


悠に続いて真斗くんが

メニューも見ずに注文をした。



「タランチュラのアズール、あります?」



え!?何それ!?お酒!?

タランチュラって、あの…

蜘蛛のタランチュラ?


ハブ酒的なやつ?



「あるよ」


「じゃあ、自分それで。」



真斗くんも常連さんなの?

なんか慣れてる感じに尊敬の眼差しを送る。



「私は生で」



美有も、その後に続いて

普通に注文した。


どーしよう…

BARなんて数回しか来たことないし…

こんな大人な雰囲気のお店は初めてで

どぉしたらいいか

分からなくなってしまう。



「真由は甘い系だろ?これとかこれなら

甘くて飲みやすいと思うよ」



私が何を頼もうか困っているのを察したのか

悠がメニューを指差しながら

5つくらいピックアップしてくれた。



「えっと…じゃあ、カルーアミルクで」



これなら前に飲んだことある。

そぉ思って、悠が選んでくれた中から

注文を決めた。



「はい。ちょっと待っててね」



お酒がくる間も、皆で会話をした。


ちなみにタランチュラは

瓶にデザインでタランチュラは描いてあるけど

お酒に入ってるわけじゃなかった。

飲みやすいテキーラなんだって。


悠の隣に私。

私の隣に美有。

美有の隣に真斗くんが座ってる。


何だかダブルデートみたい。

10年前にエブリスタのサイトで

完結した作品です。

表現などを修正してまた更新します。



色々な人に届きますように。

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