表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/26

可能性

「…今日の授業は此処までとしよう。明日から楽しみだよ」


「先生、ありがとうございました」


 僕の魔法練習の時は様子が大分可笑しかったが、授業の後半は最初に会った時と同じ不思議な感じの先生に戻っていた。


 今日だけでも結構分かったことがある。僕の【初級魔法】は他の魔法に比べ威力がない分、魔力の消費量が少なくて済むこと。放った後の魔法を操作しやすいこと。そして一番の収穫が離れた場所から狙った所に魔法を行使できることだ。


「…僕も戦えるようになれるんだぁ」

 戦闘面では力になることはもう出来ないと思っていた。僕の強みはちゃんと在ったんだ…練習してものにしよう、僕は寮のベッドの中でそう堅く決心した。




 アイトが寮に戻った頃、二回目の会談が設けられていた。そこには前と同じ顔ぶれに加え、1人の男性が立っていた。


「彼は…離れた場所からの魔法の行使を成功させました。『賢者』や『魔女』でさえ不可能とされた緻密な魔力操作をです」


「その子、まだ12歳だったかな?僕としても彼に興味が湧いてくるなぁ~」

 金色の髪のチャラチャラとした格好の男性はニヤリと笑った。


「隠密部隊をつけると反って危険だ。アイト君は勘が鋭いからな…私の知り合いに頼んでおこう」


「ありがとうございます」


「僕も機会が在れば話してみたいよ」


「彼は天才だそうだ、君とは気が合うかもしれない」


 凛々しい女性と陽気な男性が笑っているとやれやれといった顔色をし、女性が部屋を出る。それではと男性も席を立った。残された女性は暫く書類の整理をしていたが、それが終わると不適な笑みを浮かべ部屋を後にした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ