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契約は天使のキス  作者: 海鮮鍋/玉蜀黍
第三章 超えた先の結末
24/33

19話 激戦の準決勝!!

今回は遂に準決勝開幕ですよ!



次の日。ついにやって来た準決勝当日。


この日は空に雲がかかっており、気候はちょこっと肌寒さを感じる位で。


 ヒョウガ達と先生の前に立つ金髪に菫色すみれいろの瞳をした女性―――カラモードが、審判を務めており。


 「では、僕、運営員会役員のカラモードが審判を務めさせて頂きます。アリマ・ヒョウガ率いる450号室対先生チームの試合を開始します」


「宜しくな。アリマ」


「ああ、此方こそ宜しくな。先生」


 試合開始の宣言をづると、先生がヒョウガに手を差し伸べてきて。それを掴んだヒョウガは、力強く握って握手を交わす。


それにつられて、他のメンバーも握手を交わす。


握手を交わし終わると、其々の作戦通りに動いた。


「では、様子見と行きましょうかな」


「そうですね」


アゼンが仲間に指示を出し、美術の先生が返事をして。他の先生も頷く。


先生達は、ヒョウガ達の作戦にあえて乗っかることにしていると。


「行くですの! 武装魔術<閃光一剣>!」


「んじゃあ、俺も手始めに行くぞ! 武装二刀剣奥義<交炎刃の風>‼」


「幻となって消えて下さい! <幻滅げんめつ>‼」


 生物の先生が立っている位置に瞬間移動したアーティナが、聖なる光が達して、更に魔力を注ぎこんだ魔剣で斬りかかり。ヒョウガは炎風の刃で斬りかかるのだが、どちらの攻撃もまるでであったかの如く消え去ってしまい。


外側のトライアングルでは。


「それでは行きます。催鳥魔術<鷲の翼落とし>!」


「残念ですね! ミューフィさん。その攻撃は無となりますからね。能力<無効果>!」


 ミューフィが魔笛を吹き、大鷲を呼び出す。そして天空へと飛んでいくと、グライドの所へと大きな翼を落としたのだが。

―――彼は能力を使い、効果をなくしており。意味のない攻撃となってしまい。


「では、私から行こうかな。影よ、木となり、遅い狂うのだ! <狂影木ソーリヴァイズ>‼」  


「そうはさせないよー。エアノーク‼」


―――はい、マスター。了解しました。


皿の目の前に真っ白な妖精が現れて。    


「あれを何とかしてー」


「はい、マスター。<フローヌ・ラース・トルリニ>!」


 アゼンが先程まで影だったそれを木に変えて、襲い掛かってこさせたその時。妖精が呪文を唱えた。直後、

襲い掛かって来た影木が幾つもの妖精の光を浴び、見る見るうちにち果て行く。

最後には何も無くなり。


「中々やりますな、ここまで要請をうまく扱える人は見た事がない」


「よ、よし、準備出来たわよ! 武装魔銃術<光焔の弾>!」


アミリが担任の先生へ銃口を向け、引き金を引く。


―――眩い燃え上がる炎の弾が一ミリたりともズレることなくターゲットの所へと飛んでいくのだが。


「うむ、残念だったな! アミリ。影よ、鉄壁となるのだ! <影鉄壁オンブテッツア>‼」


新たに出現させた影で、堅固な壁を創り出すや、それを盾に彼女の放った弾を打ち落とす。


それと同時刻。トライアングルの内側のヒョウガ達の方は。


「土が蛇となりなさい。 <物質変換マチエンス>‼」


 多くの土を合わせて行き、一匹の蛇へ変身させた数学の男性教師は、三人目掛けて襲い掛かるように指示を出して。


襲い掛かろうとしていると。


「そんな攻撃は食らう訳には行けないぞ! 能力<鎌鼬>‼」


ヒョウガの能力によって、土の蛇が切裂かれてしまい。


「流石は準決勝まで来ただけの事は有りますね」


「よし、準備完了。それじゃあ、行くね♪ 武装想像<雷神ユピテル>‼」


感心している数学教師に向けて、カナミが雷神を出現させ、彼に大量の雷を落とす。


「土は鉄の壁となりなさい。<物質変換>!」


落ちてきた雷電を、土で鉄の壁に変化させて防ぎきり。


『わ、私はそっちに行くわよ! 代わりにこっちにカナミさん見なさい』


「うん、分かった。それじゃあ、行くね!」


発信機でアミリが指示を出した為、カナミはアミリがいた外側のトライアングルへと移動し。


「そ、それじゃあ、行くわよ! 武装魔銃術<星屑の弾>!」


「んじゃあ、行くぞ! 武装二刀剣奥義<風神の竜巻乱舞>‼」


「消しますよ! <防御壁>‼」


トレードするや否、アミリは家庭科の先生をターゲットに定めて銃口を向け、そして引き金を引く。


 無数の鋭い星の弾を、アミリは放つ。それとほぼ同時に、ヒョウガも家庭科の先生の目の前に風神を出現させ、そいつが踊り狂うように竜巻を起こす。


ゴーゴーゴー。と、音を立てて。


その竜巻は刃となって襲い狂う。


双うの技が迫っていた家庭赤の先生は、強力な防壁を創り出すのだが。


バリバリバリバリ。


壁にひびが入ってしまい。崩れ落ちてしまう。


 「がああぁ~。ゴーゴー。グルグルグルグル。ぐおおおおぁ~。痛い痛い。痛い。それに目が…目が回る。見ているのと食らうのではこんなにも違うのか…」


二つの技を同時に食らい、体中から流血してしまい。


そしてトライアングルの外側のカナミ達の戦いは。


「フフフ。私も攻撃しますね。錬金閃光剣アルケミライトソード‼」


 美術の先生が手に持つ銅色の剣を、金色の剣に変性し、閃く光を放たせてミューフィに斬りかかってきて。


グサッ、グサッ。


「がああぁ~。痛い痛い。痛いです」


「どうですか? 私の攻撃は??」


「凄いです」


斬られたミューフィは、腹や胸からは血が流れ出し、彼女の問いかけに応じて。


「妖精、行くよー」


「はい、マスター。<アル—ル・ピオラ・ヒールア>!」


妖精が呪文を唱えると、幾つもの光がミューフィへ降り注がれると。


「サラ、妖精さん、ありがとうございます」


「全然良いんだよー」


「お気になさらないでください」


彼女の感謝の言葉を受け、当の本人たちは、当たり前だと言わんばかりに手を横に振り。


「では、行きますかな。影炎で包み囲むのだ。<包囲影炎クロスキアーフレーム>‼」


影をカナミが立つ下に創り出す。


そして彼女の周りを炎の影が包み込む。


武装想像<怪物キュラ>!」


 包み込んだ影炎を、カナミが想像した海の怪物は、腹部から生える三列の六つの犬に消し尽されてしまう。


一方内側のトライアングルのヒョウガ達は。


「なあ、アミリ、アーティナ」


「な、何よ?」


「何ですの?」


ヒョウガが二人の耳元で何やら囁く。


「行くぞ! 武装二刀剣奥義<風神の二刀斬り>‼」


「ふ~ん。そうか。土は木となり、守りとなりなさい。<物質変換>!」


彼が数学教師の目の前へ風神を出現させると、両手に持つ刀剣で切裂く。


何を考えているか察しがついたのか、多くの土を木へと変化させることにより、守りを固くする。


「武装魔術<光耀一剣>!」


木の目の前へ瞬間移動したアーティナは、そいつの攻撃を掠めつつ技を発動。


彼女の魔剣が突如輝き始めて、木に向って斬りかかり。


すると、見る見るうちに土で創り出された木が消えて行き。


「い、今ね! 武装魔銃術<猛火アールドゥンレームブレット>!」


直後、アミリが出遅れてしまった数学教師に、銃口を向けて引き金を引く。

放たれたのは、激しく燃え上がる烈火で。一ミリたりともズレることなく彼の元へと飛んで行く。


「ゴあああぁ~。げホげホ。熱い熱い。それに痛い痛い」


躱す間もなく、数学教師は攻撃を食らい、熱さと痛みが同時に体へ襲い掛かってしまう。


「これで終わりだ!」


ヒョウガは両手に持つ二つの刀剣で、止めの一撃をぶち込む。


グサツ、グサツ。


「ぐああああ~。ゔぇ~。げホげホ。まだ終わるわけには行けないのだが・・・・・・」


バタン、彼はヒョウガに心臓を突き刺されて、大量の血を噴き出してその場に倒れ込んでしまう。


『作戦変更』


その指示を受けたほかの四人が、アゼンを中心に星を描く作戦のようで。


「行きますかね! 金刀を食らって貰いますよ!」


「そうですな。影よ、 破壊兵器となるのだ! <影破壊器オンブラ・ジェールマ>‼」


「フフフ。私も攻撃しますね! 腐敗して下さいね! <黒化グレド>‼」


「皆さん聴いて下さい。<チカーラボイス>‼」


「凍て付く風よ、吹き荒れなさい」


 グライドが、黄金色の刀で斬りかかってきて。アゼンが大量の影を目前に創り出し、それらを破壊兵器へ 変え。家庭科の先生は、ヒョウガ達に耳鳴りを起こさせる。生物の女先生は、彼らへと凍てつく風を吹かす。


四つの技がヒョウガ達に向って襲い掛かってこようかとしていた。その時、


「妖精いくよー」


「はい。マスター。<ロテーア・アーラ・コアカルセ>!」


「能力<旋風>!」


 妖精が呪文を唱えると、仲間の妖精たちが集まってきて、そいつらが羽を鋭い刃へと変えさせて二つの技を潰し、後の二つは、ヒョウガが渦を巻くように吹き荒れる風を起こすことにより、どこかに吹き飛ばす。


「こ、これでも食らいなさい! <水神アクアボーフブレット>‼」


アミリは家庭科の先生へと銃口を向け、引き金を引く。


彼女は水神の弾を放ち、一ミリたりともズレることなく先生の所へ飛んで行き―――。


「がああぁ~。痛い痛い。痛い痛い。まさかこんな技まで使えるなんて・・・・・・」


「これで決めるね! 武装想像<ルシエール歌姫・シャントゥーズ>‼」


 カナミが天空から舞い降りた歌姫を出現させて、音符と歌を武器に変えて家庭科の先生の体全体へと突き刺した。


「ぐおおおおぁ~。げホげホ。ゔぇ~。ここまででいいわけがないのに・・・・・・体が・・・・・・」


 バタン、深々と体のあちこちに突き刺さり、血があちらこちらから流れ出す。そして力尽きてその場に倒れ混む。


『ウチがそっちに行くよー』


「んや、待て! 作戦変更だ! 上り竜作戦で行くぞ」


『じゃあ、ウチは一人で守るよー』


てなわけで、全員が行動に移す。


「私を相手にするんですね! 良いですよ」


「んじゃあ、行くぞ! 能力<旋風>‼」


美術の女教師に向けて、渦のように巻いて吹き上がり、彼女が空に投げられる形となり。


「まさか!? 貴方の狙いは・・・・・・」


「ん・・・・・・!? そうだぞ! 武装二刀剣奥義<風神の嵐乱舞>‼」


 「そんな!? こんな空中でそれをされたら……ゴオオオオオオオ、ゴオオオオオオ。グルグル、グルグル。痛い、痛いですね・・・・・・ゔぇ~」


 美術の先生が言った通り、空中でヒョウガは風神を彼女の目の前に出現させて、そいつが踊り狂うように嵐を起こす。


ゴオオオオオオ。ゴオオオオオオ。と音を立て、襲い狂い。


 それを真面に食らった美術の先生は、襲い狂う嵐に飲み込まれた所為で、彼女の体を深々と傷つけられてしまい。


―――ピュゥゥ――――ン。と、地面に向って落ちて行く。


「わ、私も行くわよ! 能力<無重力>‼」


そうアミリが言うと、生物の女教師が宙に浮く。


「こ、これでも食らいなさい! 武装魔銃術<猛火の弾>‼」


相手が浮いている隙に、生物の先生に銃口を向けて引き金を引く。


バンバン。


 ―――放たれた烈火の弾は、避ける事も出来ない状態にいる彼女へと飛んで行き、防ぐ事も出来ずに攻撃を食らう。


「ああ、あああ、がああぁ~。熱い熱い、熱い。それに痛い痛い。痛い痛い」


激しい熱さともの凄い痛みが彼女の体中を襲い。血が噴き出されてしまう。


「止めはワタシがします。催鳥魔術<鷲の翼落とし>!」


 ミューフィは魔笛を吹き、大鷲を呼び出すと、天空へと飛んで行き、墜落して行っている生物の先生へと巨大な翼を落とす。


「ゔぇ~。げホげホ。がああぁ~。敗れる訳には・・・・・・いけないんですけど・・・・・・」


―――ピュゥゥ――――ンと落下していき、地面に着くとバタンと倒れ込む。


『作戦変更だ』


とアゼンが三人に指示を出す。


三人は一列に並んで走り出す。


「そろそろ本気で行きますかな」


「そうですね!」


「そうしましょうかね」


後ろを振り向く素振りを見せず、正面を見た状態で先生らはそう言い。


「影よ! 人影となり暴れるのだ! <強暴人影サヴィジオオムーニ


アゼンが幾つもの影を人型にしていき、暴れ狂わせて、ヒョウガ達に襲い掛かって来ると。


「行くですの! 武装魔術<光耀一剣>‼」


暴れ狂う人影の目と鼻の先へと移動したアーティナは、攻撃を仕掛けて。


彼女の魔剣が輝き始め、その人影に斬りかかり―――。


「何でですの? 人影が斬れないんですの」


「残念でしたな。そうも容易くやられると思ったら甘いですな」


「ぐああああ~。痛い痛い。痛い痛いですの!」


 攻撃が通じないと知らしめられたアーティナへ、人影が襲い掛かってきて。それを食らった少女は、体中から血が流れ出してしまい。


「そ、それじゃあ、行くわよ! 武装想像<水神の弾>‼」


暴れ狂う人影にアミリは銃口を向け、引き金を引く。


バンバン。


放たれた水神はの弾は、人影を貫通し、後ろに居た三体も順に貫通して行く。


「中々やりますな。流石は私の生徒だ」


「そ、それだけじゃないわよ!」


 アゼンが創り出された人影を、見事に消し去ったことについてアミリを褒めると、そう言うのではないと否定して。


「では私が行きますね! 銅よ銀となるのですよ! そして銀は槍となりなさい! <錬金槍>‼」


美術の先生が、錬金術を利用した槍を創り出して投げてきた。


「んじゃあ、行くぞ! 能力<旋風>‼」


渦のように巻いて吹き上がった風により、彼女の放った槍を吹き飛ばす。


「それでは僕も行きますよ! 金刀よ、飛んで行ってください!」


先と同じようで少し違い金刀が覇気を放っており。それがヒョウガへと迫って来ると。


「武装想像<魔神プラネエクス>‼」


 カナミが想像したのは、禍々しいオーラで包み込まれた神であり、そいつが不思議な力で覇気を放つ金刃を消し去り。


「俺も行くぞ!武装二刀剣奥義<風神の竜巻乱舞>‼」


グライドの目の前に風神を出現させるや、そいつが踊り狂うように竜巻を起こす。


ゴーゴー。と音を立てて。


「能力<無効果>‼」


襲い狂う竜巻を、彼は無効果にしようとするも。


「ワタシも行きます。催鳥魔術<隼攻撃>!」


ミューフィは魔笛を吹き、隼を呼び出すと、グライドへと攻撃を仕掛けて―――。


彼女の攻撃も加わったことで、より一層威力が増す。


 「ゴーゴー。ゴーゴー。がああぁ~。痛い痛い。痛い痛い。目が回りますよ! 中々やりますね! では、全力を出しましょう」


と言った次の瞬間。彼の周りを威圧的な覇気が包み込んで。


もの凄くヤバい気配を漂わせており。


「す、凄くヤバそうよ! 大丈夫な訳?」


「絶剣よ、アミリさんたちへと飛んで行くんですよ!」


アミリの問いかけに答えるよりも先に、グライドが絶剣を投げてきて。


避けることが出来ぬまま、アミリに襲い掛かる。


「ぐおおおおぁ~。痛い痛い。痛い痛い。な、何て威力よ!」


絶剣の斬撃を食らい、彼女は体のあちこちが痛みに蝕まれて。でも力を振り絞りながら。


「い、行くわよ! 武装魔銃術<猛火の弾>‼」


アミリは先生に銃口を向けて、引き金を引く。


バンバン。


放たれた激しく燃え上がる烈火の弾は、一ミリのずれも無いまま先生の所へと飛んで行き。


「能力<無効果>・・・・・ッ」


覇気を纏っているグライドが猛火の弾を無効果にしようとするのだが―――。


 「ゴあああぁ~。熱い熱い。熱い熱い。それに痛い痛い。痛い痛い。痛い痛いですよ、僕のは気が効かないなんて・・・・・・」


アミリの攻撃を食らい、体中が激しい熱さで苦してられてしまい。


「では私も行きますかね! 影よ! 影炎で包み囲むのだ! <包囲影炎>‼」


アゼンがミューフィの足元に影を創り出す。

そして彼女の周りを影炎が包み込もうとするも。


「そうはさせないよー。出番だよー。妖精」


「はい、マスター。行きます。<フローヌ・ラース・トルリニ>‼」


燃え上がる翳の炎に向けて、妖精は呪文を唱える。


すると、影炎へ幾つもの妖精の光を浴び、見る見るうちに影の炎が弱まり、そして薄れていく。


「又してもとは、やりますな」


アゼンはサラに向けてそう言葉を発し。


「これでも食らうんですの! 武装魔術<閃光一剣>‼」


美術の先生の目の前へと瞬間移動をしたアーティナは、技を発動。


光り輝く斬撃が炸裂して。


 「がああぁ~。げホげホ。思いのほか強いですね。とても痛いです。本当のこと言うと、私は貴方たちを見縊くびっていたんですが・・・・・・・」


斬撃を食らったことで、彼女は口や腹、胸から流血しており。


そこへ追い討ちをかけるかのように、ヒョウガは二つの刀剣を構えて。


「んじゃあ、行くぞ! 武装二刀剣奥義<風神の嵐乱舞>‼」


美術の先生の目の前に風神を呼び出し、そいつが踊り狂うように嵐を起こす。


ビュオオオォォォォ。ビュオオオォォォォ。と音を立てて。


攻撃を防ぐことなど出来ない。


 「ビュオオオォォォォ。ビュオオオォォォォ。目が・・・・・・それに体中が痛い。ゔぇ~。ここで終わるわけには行けないのに・・・・・・こんな所で・・・・・・」


 彼の攻撃を食らい、止血していていなかったところに、更なる攻撃を受けた所為で、大量な量の血が流れ出す。


彼女の体ら血がほとんど抜けて行っている為、簡単にも崩れ落ちてしまう。


地面は鮮血の色で彩られていた。


「残り二人だぞ!」


残りの先生に目を向け。


一方。その試合を観戦していた者達は。


「先までの苦戦が嘘みたい! 流石にヤバい」


「おお、確かにあれは凄いぜ」


「先生を凌駕りょうがしているのか・・・・」


一番前で観戦していた三人組の男女が、それぞれ思い思いのとこを言い。


「先生と互角化、それより下かと思ってたださ、 観ていて。それが後半からよくなってきたださ!」


「そうだべな! 強い先生達とあそこまで張り合えるとは流石だべえ」


「ああ、確かにそうだな」


ルゼインの所の男性陣がそう言うと。


 「グハハハハハ。先生多を相手にあそこまでやるとはな。愚者のチームがこのままいけば決勝戦に晋ではないか」


「はああぁ~。眠い。でも今回は面白いかも」


「ここからが大事……」


女性陣も見て感じたことをそれぞれいう。


「アーティナ。それにヒョウガ達。後もう少し頑張るんだよ!」


そして話は試合に戻る。


「じゃあ、行くね! 武装想像<八岐大蛇>‼」


「僕がやりますよ! 能力<無効果>!」


カナミが想像した八岐大蛇を出現させて、攻撃の指示を出す。


そして迫ってきた八岐大蛇の攻撃を、無効果にしてしまい。


「此方も行きますよ! 白銀刀を投げますよ!」


グライドがミューフィとアミリに向け、白銀刀を投げてきて。


「大丈夫だよー。妖精!」


「はい、マスター。<ソルーム・ノーユ・エラル>!」


 飛んで来た幾つもの白銀刀を、妖精が呪文を唱えた事により、幾つもの鍵が出現して、鍵を掛けて封じ込む。


そして妖精が、全てを叩き潰す。


「では、私も行こうかな。影よ! 破壊兵器となるのだ! <影破壊器>‼」


アーティナに向け、大量の影で破壊兵器を創り出すや、襲い掛かるように仕向けると。


―――逃げようにも足が思い通りに動かない。


その理由は、十数本の影が足へこびり付いているから。


「あああ、ああぁ~。痛い痛い。痛い痛いですの! 影・・・・恐いですの」


アゼンの攻撃を食らい、首、腹、胸、足から流血してしまい。


「妖精、アーティナ先輩が危ないよー」


「分かりました。マスター。<アル—ル・ピオラ・ヒールア>!」


妖精が呪文を唱えると、幾つもの光がアーティナへと降り注がれると。


「ふう。助かったですの! ありがとうですの。サラ」


「どう致しましてだよー」


アーティナの負った深傷が見る見るうちに癒えて行き、完全回復を為す。


彼女のお礼を聞いたサラは、嬉しそうにそう言った。


「んじゃあ、行くぞ! 武装二刀剣奥義<交炎刃の風>‼」


炎が交じり合って炎風となり、それが刃となってグライドに襲い掛かって来た。


「能力<無効果>!」


透かさず先生は、その飛んで来た攻撃を能力で効果をなくそうとするが―――。


 「ゴあああぁ~。ゴあああぁ~。痛い痛い。熱い熱い。流石はヒョウガさんですよ! 強い。でも僕も負ける訳には行けないんですよ!」


と言い終えると、彼は覇気で体中を覆い尽して。


 「皆さん行きますよ! 覇気を放つ金刀よ、飛んで行くんですよ! それに銀刀も覇気を放って飛んで行くんですよ!」


グライドが黄金色の刀と、銀色の刀其々が覇気を放ち、此方へと飛ばしてくる。


―――ま、間に合わないわよ! もう少し時間があればいいのに・・・・・・。


状況の最悪さをアミリが悔やんでいると。


「ん・・・・・・!? そう来たか。でも大丈夫だぞ! 能力<旋風>‼」


彼―――そう、ヒョウガが二つの刀の前へと立ち塞がり。


その二つの刀へ渦のように巻いて吹き上がった風で吹き飛ばす。


「た、助かったわね! ありがとうよ! それじゃあ、行くわよ! 武装魔銃術<猛火の弾>‼」


ヒョウガに素直にお礼を言うと、先生に銃口を向けて引き金を引く。


そこへ追い討ちをかけるように、ヒョウガも仕掛けてきて。


「んじゃあ、行くぞ! 武装二刀剣奥義<疾風迅雷二刀斬り>‼」


彼は疾風と激しい雷で切裂くと。


「妖精、あれ使ってー」


「はい、マスター。了解しました。<ロテーア・アーラ・コアカルセ>!」


妖精たちが羽を鋭い刃へと変えさせると、グライドへと飛んで行く。


そして三つの技は重なり合い、彼に向って飛んできており。


口を動かして技を唱えようとしたが駄目で。


 「ゴあああぁ~。痛い痛い。熱い熱い。ここまで強いとは・・・・・・ですがまだ・・・・・・まだ・・・・・」


「んじゃあ、これで終わりにするぞ! 武装二刀剣奥義<風神の竜巻乱舞>‼」


彼の目の前に風神を出現させると、踊り狂うように竜巻を起こす。


ゴーゴー。と音を立てて。


それを食らったグライドは、襲い狂う竜巻に呑み込まれた所為で、彼の体を深々と傷つけられてしまい。

未だ止血していない彼の体からは、更に大量に血が零れ落ちてしまう。


彼の終わりの時が来た。


 「ゔぇ~。げホげホ。こ・・・・・・こんながずじゃ……げボゲボ。こんなはずじゃなかったんですよ・・・・・」


バタン、その場に倒れ込む。


「グライド先生も良く頑張りましたな。後は私が頑張りますかな」


とアゼンは、彼の雄姿を称えた彼は、全神経を集中させて影を創り出す。


 「影よ! 灼熱の炎となるのだ! <灼熱炎影>。影よ! この場を地獄へと変えるのだ! <影地獄>‼」


 先生、ヒョウガ達の立つ場に巨大な影を創り出し、それを灼熱の炎に変えて六人を襲う。そしてすぐ後に、同じく彼らの立つ場所に大量の影を創り出し、その影が手へと変化するや、ヒョウガ達に次々と襲い掛かってきて。


「がああぁ~。痛い痛い。痛い痛いぞ!」


「ぐああああ~。痛い痛い痛い痛い。凄くヤバいよー」


「ああ、あああ、熱い熱い熱い熱い。痛い痛い。痛い痛い。す、凄く強いわよ!」


「あああぁ~。熱い熱い。凄く暑くて痛いですの! 凄く痛いですの」


「ゔおおおおぁ~。熱い熱い。熱い熱いです。それに痛いです痛いです。最後の一人ってことあります」


「ゴあああぁ~。熱い熱い。熱い熱い。痛い痛い。痛いよ。やっぱり先生は強いね」


彼らはそれぞれが攻撃を食らい、熱いさと痛みに体中を蝕まれることに。


―――まあ、こんなんで諦めるほど彼、否、彼らの思いは軟ではない。


「んじゃあ、アミリ。能力を頼むぞ! 直ぐ俺行く。後の全員は攻撃の準備を頼む!」


「わ、分かったわよ!」とアミリが言うと。


後の四人も了解してくれて、彼の合図で全員が行動に移す。


「い、行くわよ! 能力<無重力>!」


「お‥…おい、降ろして貰えないかな」


アゼンが宙に浮く。


そこへ。


「んじゃあ、俺も行くぞ! 能力<旋風>‼」


「それは食らう訳には行けないですな……」


 そうは言うものの、無重力且つ、無抵抗が為に、渦のように巻き上がった風を真向に食らい、更に高くまで飛ぶ。


 そんなときに、瞬間移動して先生の真上に現れたアーティナは、全ての力を光に込め、更に魔力をも込めた斬撃をぶち込む。


「行くですの! 武装魔術<究極の光魔一剣>‼」


「影よ・・・・・・」


故に、技を発動しようとしても無駄で。


 そこへ更に、カナミが天空から舞い降りた歌姫を出現させて、音符と歌を武器に変えて体全体へ突き刺す。


「行くね! 武装想像<天空の歌姫>‼」


「ぐはああぁ~痛い痛い。痛い痛い」


 ミューフィは魔笛を吹くと、大い鷲をを出現させ、空へと飛んで行って、アゼンの直ぐ上から巨大な翼を落とす。防ぐことは出来ない。


「ワタシも行きます。最長魔術<鷲の翼落とし>‼」


「おああぁ~。痛い痛い。痛い痛い」


地面へと影を創り出せず、落下している途中でサラが妖精を指示を出す。


「それじゃあ、頼むよー」


「はい、マスター。了解です。<ロテーア・アーラ・コアカルセ>‼」


 妖精が呪文を唱えると、仲間の妖精たちが集まってきて、そいつらが羽を鋭い刃へと変えさせて、彼へと飛んで行く。


 「ゴあああぁ~。げホげホ。ゔぇ~。ハアハア。ここまで強いとは……流石ですな・・・・・・終わるわけには行けないですが、どうも体が駄目観たいですな。私の負けだ・・・・・・」


 地面へと墜落して行き、血があちらこちらから大量に流れだしており、更に、頭蓋骨は割れ、血が噴き出す胸も肋骨あばらぼねが折れ、足の筋肉も弱ってきている為、殆ど使い物にならない。


両部の終止が着いた。


『ふ~。決着がつきました。ヒョウガ率いる450号室の皆さんも出てきてください』


運営委員会役員カラモードが指示を出すと、ヒョウガ達は外へと向かって行く。


「それでは、あの激戦の末、見事勝利を収めたのはヒョウガ率いる450号室の皆さんになります」


と彼が告げると、彼方此方から拍手が沸き上がり。


「中々良い試合になりましたな。まさか、私達が負けるとは思いませんでしたな。おめでとう。アリマ」


「ああ、そうだな。ありがとうな。先生」


 先生が先のことを思い返しながら言うと、ヒョウガはニコリと笑って手を差し伸べてくる。その手を取った彼は力強く握り返す。


それにつられて、他のメンバーも相手と握手を交わす。


 「これで君たちは決勝戦で負けても勝っても<交武祭典>《アルージェフェート》への参加が決まった。まあ、負けるつもりはどうせ無いんだろうけどな」


「ん・・・・・・!? ああ、勿論負けるつもりは無いぞ! これっぽッチも」


 「だろうとは思ってたけどな。それと決勝戦の相手だが、もう決まっているからな。まあ、頑張るんだな。では私達は帰りますかな」


 <交武祭典>《アルージェフェート》への参加権が確定した事を口にすると、ヒョウガは嬉しくもあり、でも負けられないと言う気持ちにもなった。


 思い通りの回答が返って来て、そう言い、続いて決勝戦のことに触れてから、先生達は部屋へと戻って行く。


「んじゃあ、俺達も戻るぞ!」


「そ、そうね」


「そうだね!」


「分かったですの」


「そうしましょう」


「早く戻るよー」


全員が賛成のようで、学生寮の方へ歩いて行き、学生寮の中に入ろうとしていると。


後ろの方から声がしてきて。


「ほほほほ。皆さん、おめでとうございます。決勝戦、楽しみにしてますからね」


「ん・・・・・・!? 学園長じゃないか」


声のした方へ振り向いてみると、そこには学園長がおり。


「もしかして、私達の試合を見ていたのかな?」


「勿論だ。あそこまで素晴らしい戦いをみられて、とても満足だからね」


「そ、そうでしょう」


とアミリが、無い胸を張って偉そうに言う。


「きっと、ここまで来るのに凄く努力したんでしょうね」


「その通りですの! 物凄く特訓と摸擬戦をしたんですの」


「成程。だからなのですね。ワシも同じだったんですよ!」


「そうだったんだー。やっぱり学園長は強いんだー」


「それはそうですよ。サラ」


学園長がうんうんと頷いて、アーティナがしてきたことを伝える。


それを聞いた彼は、昔のことを思い出すように遠い目をして語った。


皿が当たり前のことを言ったので、ミューフィは決まっているでしょうと言う感じに言って。


 「言おうとしていたことを思い出した。都市って怖いものですね。え~と、ワシの孫が決勝戦お相手のメンバーに居るんだよ」


「ま、孫!? 学園長の」


―――ん~ん。学園長の孫か。どんな奴だろうな。


他の皆も、どういう人かとイメージを膨らませており。


「それでは、ワシは帰らせて貰おうかね」


「んじゃあ、俺達も戻るぞ!」


そう言って、学園長と別れたヒョウガ達は、部屋へと戻って行った。






次回、学園長の孫。そして最強のチームとの顔合わせですよ!

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