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契約は天使のキス  作者: 海鮮鍋/玉蜀黍
第三章 超えた先の結末
23/33

18話 二人の野望

最近は余りに忙しい為、量が何時もより少なめになっていますよ!


本編ですが、今回は準決勝の相手が決まりますよ! 

ヒョウガチームととエデロアチームとの一戦があった日の二日後。

残り四チームとなり準決勝の相手を決める日となっており。


ヒョウガ達は何時もより早く物事を済ませて、掲示板へと向かうと。


「来ましたね! 皆さん」


「ん? 何でこんなに先生がいるんだ? 四チームしか残ってないのに?」


「フフフ。それは違います」


「じゃあ」と彼が首を傾げているのを見たアゼンは。


「私が説明しよう。私のチームと四戦目を戦ってもらおうということだ」


「せ、先生と戦うって・・・・冗談がキツイわよ! だって、学生寮の学生しか出られないはずよ」


「それがちょっと違うんですよね」


それが確かであることを、ヒョウガ達に美術の女教師が説明をして。


「そう言うことだとは知らなかったんですの⁉」


「本当そうだね」


「納得しました。宜しくお願い致します」


 「まさか先生が、優勝か準優勝をしたら、選手として出られっる何てなー。もし負けても、その中の誰かが<交武祭典>《アルージェフェート》に同行できるなんてー」


ヒョウガ達は先生の説明を聞くなり、四人がそう言う反応を見せ。


 残りの二人は「ホ、ホント運営委員会は何てこと考えてるのよ! でも決まったものは仕様が無いわね」とアミリが。「そうか。納得した。良いぞ! 受けて立つ」とヒョウガ。二人が先生を敵としっかりに認識し。


(ちなみに君たちは何のために優勝を目指してるんですかね?」


「ん・・・・・・!? それは勿論優勝賞金の為だぞ! 他の何のためでもなく」


[[[えっ⁉]]]


彼の言葉を聞いたカナミ達が、驚きの余り叫んでいまう。


「そ、そうだったわけ⁉ 私はてっきり良い思い出を作るのかと思ってたのに…」


「アミリちゃんは良心だからああなっちゃ駄目だからね」


「も、勿論ならないわよ! 絶対‼」


「おい、待てよ! 今では違うぞ! 超えた先になにがあるかを全員で見たいんだ」


「超えた先にあるものですの?」


ヒョウガのいうことが分からず、アーティナは聞き返す。


 「分かり易く言うと、今まで弱いと思い込まれていたチームが優勝だぞ! 凄い事になるに違いないんだ。それを目撃っしたやつらがどう思い、どう感じて、どう接してくるのかということだぞ!」


「・・・・・・それは確かに凄い事になります。恐らく今まで以上にいい意味で有名になります」


 「い、今ではそう思っていたわけ⁉ まあ、超えた先にどんなことが待ってるのか気にならくも無いわよ!」


「だろ!」


彼の野望を聞いて、ミューフィとアミリが答えた。

その返答を聞いたヒョウガは真顔でそう言う。


「そう言う先生達は何で目指してるんだ?」


「一言で言うなら復讐(リベンジですな」


「ん・・・・・・!? てことは・・・・・・」


 「一度私も出たんだけどな。一回戦で惜しくも敗退してしまったんだ。凄く悔しい思いをさせられた。だから強くなるためにいろいろしてきたという訳だ。だから、決勝までは行かないといけないんですな。そしてそこで優勝して、<交武祭典》《アルージェフェート》に参加する。それからそこで今度こそは最後まで行って、私たちの実力を見せつけて、この学園がさらに良くなるようにすることだ」


彼の問いに対して、アゼンは、唇を強く噛んで強い一言を口にする。

それの意味に気付いたヒョウガの言葉を遮って、先生は言葉を紡ぐ。


「んまあ、俺達も負けるつもりは無いぞ!」


「それはそうでしょうな。君たちの野望がそれなら尚更」


彼の力強い言葉を聞いて、思っていたような言葉が出てきて、先伝えた思いを取り沙汰にされてしまい。


「話はこれまでにして。では、三日後の午前十時に競技場にて準決勝となります。もう戻って下さい」


先生に促されて部屋へと戻って行く。


部屋に戻ると、早速彼が何をしようかと考え込んでいると。


「今回は今までで一番の強敵だもんね!」


「でしたら、`彼ら´に手伝ってもらおうですの」


「ん・・・・・・!? それはありだぞ」


カナミのもっともな言葉を聞いて、アーティナがそう提案してくる。

ヒョウガの賛成もあり、彼らの協力は決定となり。


「それじゃあ、アタシが呼んでくるですの」


「んや、今日は駄目だ。明日にするぞ!」


「了解ですの」


こうして彼らの予定が埋まり。


その代わりにこれからの予定は空白になってしまい。


「そう言えばさ。アゼン先生のチームってどんな戦い方するんだろー」


「そ、そう言えば知らなかったわね! 私の担任の先生なのに・・・・」


 ―――ぜ、全然イメージが付かないわよ! 授業を教えているところか、お話をして居る所しか出て来ないわね。


う~んと考えるも駄目らしく。


「それじゃあさ、皆でこっそりと観に行くのは如何どう?」


「それは良いアイディアです」


「んでも、全員で行くのは危険だぞ! せめて、三人だけで行くなら構わないぞ」


相手の偵察へ行くことには反対な態度は見せず。

ジャンケンで決めることになった。


「さて、彼らは如何来ますかね。とても気になりまして」


「そうだな。試合を見ていたから相手の動きについては大丈夫だ」


「まあ、相手としては楽しめそうですがね!」


先生達は、ヒョウガ達のチームについてあれこれ言っており。

そして今先生達がいるのはバトル施設四階だ。


先生達の会話に聞き入っていた負けた三人は。


「やっぱり、行動パターンはバレバレだね!」


「その様です」


「そ、それじゃあ、どうやって戦えばいいのよ?」


「それはヒョウガが何とかしてくれるからね」


これまで何とか乗り越えられたからこそ、彼なら今回も乗り越えさせてくれると期待をしているらしい。


「鏡に映し出すのだ。<鏡映し>!」


アゼンが呪文らしきものを唱えると、目の前に入り口が映り出され。そこにはカナミ達が映っており。


「彼らのメンバーが偵察に来たみたいですね」


「やはり来ましたね! 僕らの戦いが気になるようですよ!」


「でしたら、真面目にやらなくてはですな」


そう口にした直後、他のメンバーに指示を出す。


「閃練して下さいね! <錬金閃剣アルケミライトソード>!」


「打ち消しますよ! 能力<無効果>!」


 美術の先生が、錬金閃剣で斬りかかるも、古代文の先生が、あたかもそんな剣が無かったかのように消し去ってしまい。


「影炎で包み込むのだ! <包囲影炎クロスキアーフレーム>!」


アゼンが、家庭科の先生の足元に大きな影を創り出す。


そして彼女の周りを、影の炎が包み込む。


「がああぁ~。痛い痛い痛い。それに熱い」


攻撃を食らい、痛みと暑さが体中を襲い。


「僕も行きますよ! 金刀を食らって貰いますよ!」


古代文の先生―――グライドは、手に持つ黄金色の刀で、生物の先生へと斬りかかり。


「ぐおおおおぁ~。痛い痛い。痛い痛い」


彼の攻撃を食らった生物の先生は、腹や胸から血を流す。


その光景を見ていた三人は呆気に捉われており。

漸く我に返ると、先ず口を開いたのはミューフィで。


「流石は先生達です。もの凄く強いです」


「こ、こんな強い先生達と戦うなんて勝算は薄っぺらいわよ」


「あれが先生たちの戦いなんだね! 凄い」


彼女に続き他の二人も思い思いのことを良い。


「も、戻るわよ!」


とアミリが早口で言い、後の二人とともに部屋へと戻って行く。


三人が部屋へと戻った時、他の三人は暇を弄んでおり。


帰って来たのに気付いた彼が、声を掛け。


「んで、どうだったんだ?」


「流石先生って感じだったね!」


「そ、そうよ! 凄かったわよ! 勝てる気がしないわよ」


「強すぎると思いました。勝ち目が薄いです」


彼の問いかけに対して、感じたことを口にすると。


「やっぱりだ! でもまあ、だからこそ遣り甲斐はあるぞ! それに準決勝を突破すれば決勝だ!」


とヒョウガが皆に言う。


「そうだね」


「そ、そうよね。ここを突破しないといけないわね」


「やりましょう。ワタシも決勝へ行きたいです」


「ウチも-」


彼の言葉を聞き、四人が思いを本人に伝える。


 それから陽が沈み始めていた為、お風呂のスイッチをサラが入れ。夜ご飯をアミリが、ヒョウガと共にとになって。


 手際よく夜ご飯の準備が済むと、彼が皆を呼びに行き、戻って来ると食卓に着いて挨拶をしてた食べ始めて。


それが終わってから、一人一人お風呂へと向かう。


 そのうちに、ヒョウガが洗物をして、洗い終えてから机の方も拭きに行き、全てが終わるとお風呂に入りに行く。


 十何分かして出てくると、きれいにはみがきをしてからうがいをして、顔を洗う。それからタオルで拭く。


その後、寝室に向い、寝る準備をして横になる。


目を瞑り何分かして眠りに就いた。


 次の日の午後二時ちょっと過ぎ。


エデロアを呼びに行ったアーティナが、少しして戻って来ると。


「それで、僕たちに何をして欲しいんだい? アーティナ」


「それはですの。アタシたちが先生に勝てるように特訓をして欲しいですの」


「・・・・」


少し間を開けた彼は、考え込む素振りをしてからこう答えた。


「一度僕たちは負けてるけど、それで良ければいいよ!」


「それでも全然かまわないですの」


「なら決定だ。手伝ってあげるよ!」


苦笑いして言ってくるエデロアに、彼女は気にしていない様子だったから、話は成立して。


「んじゃあ、早速特訓しに行くぞ!」


「そ、そうね」


「では、行こおですの!」


「そうそう」


「そうしましょう」


「だなー」


という訳で、彼らはバトル施設へと向かう。


階段を上がって行き、四階まで上がり終えると、早速中に入る。


「それじゃあ、一対一で特訓をしようですの」


とアーティナが、何時の間にかヒョウガの役目を奪って、武装展開済みの皆に伝えて。


それぞれが一対一ワンツーマンでの特訓を開始させると。


まずはミューフィの所で、相手は水色のバーストヘアの青年らしい。


「何時でも良いからな」


「分かりました。宜しくお願い致します」


水色のバーストヘアの青年が、ミューフィに向けて合図を送ると、律儀に挨拶をして。


「では、行きます。 催鳥魔術<鷹の爪>!」


彼女は魔笛を吹くと、大鷹を呼び出す。

そして彼に向い大爪を剥けるが、二丁拳銃でバンバンと青年は撃つ。


すると大鷹は姿を消してしまい。


「まだまだだな。もっと強くならないと先生にボロボロにされるからな」


「その通りです。もっとワタシを強くしてください」


「了解」


と言うことで、ミューフィを強くすることに彼は承知した。


次にアミリの方は、黒髪ツインテールの少女――マロリスが相手のようで。


「い、行くわよ!」


「うん。良いよう」


何分か経ち、準備が整ったアミリが短くそう言う。

それを見いて彼女もOKのサインを出す。


「武装魔銃術<氷雪の弾>!」


彼女が氷と雪の一つになった弾をマロリスの元へと放つ。


 「がああぁ~。痛い痛い。痛いよう。でもう、技の威力が弱いかな。もっと力を加えた方が良いよう。先生相手なら尚更ねえ」


「そ、そうかしら。分かったわよ! そうしてあげる」


 攻撃を食らった彼女は、アドバイスをアミリにしてくれ、それを受けてもう少し良くしようと彼女は言う。


そして次に、サラの相手をジュディアがなり。


「うん。じゃあ始めよう」


「分かったよー」


そう言うと、ジュディアは攻撃の準備に入る。


「バローラ・スィティ—ル」


「行くよー。エアノーク!」


―――はい、了解です。マスター。


 次の瞬間には、地面に魔法陣が現れて、玉を接触させてサラの足元にまで広がって行き。同時にサラの目の前に、白一色の要請を出現させ。


「マグーマ・ドロップ」


「何とかしてよー」


「はい、分かりました。<ソルーム・ノーユ・エラル>!」


岩しょうをを空へと出現させて、彼女が立っている所に落とす。


妖精は呪文を唱えると、落としてこようとしたマグマに鍵を掛けて封じ込む。

その後妖精が叩き潰してしまい。


「流石は妖精使い! でも先生には通用しないかも」


「そうかなー。もっと強い技を習得しないと駄目だよなー」


「それなら手伝う」


その言葉を聞き「ありがとー」と、ジュディアに向けてお礼を言う。


そして次に、カナミの相手を赤髪の青年がなると。


「それじゃあ、凄く痛くしてね」


「凄いドⅯなんだね。分かったやってあげるね!」


などと言ってから、何分か目を瞑って集中をしてから。


「準備完了。行くね! 武装想像<雷神ユピテル


カナミが雷電を起こす神を出現させてから、手に持つ雷太鼓を鳴らして攻撃を仕掛けてきて。


「ビリビリビリ。ぐあああぁ~。痛い痛い痛い痛い。けど気持ちいい。痛くて気持ちいい」


満面な笑み、但し気持ちよさそうな顔で言い。


その次に、俺と爆弾少女と戦うことになったらしい。


「それじゃあ、ハジメようね!」


「ん・・・・・・!? ああ、行くぞ!」


そう言うと直ぐに、ヒョウガは技を発動し。


「武装二刀剣奥義<交炎刃の風>!」


炎が交じり合って炎風になったそれが、少女へと襲い掛かり。


少女は防ごうと爆弾を投げるも、炎風の刃の前には歯が立たず。


「がああぁ~。熱いアツい、アツい熱い。痛い痛い痛い」


彼の攻撃を食らい、彼女の体は暑さと痛さで支配されてしまう。


最後にアーティナの特訓相手だが、もうお分かりであろうが、エデロアである。


「それじゃあ、行くですの!」


「ああ、何時でも良いよ!」


アーティナが合図を送ると、それを受け取った彼は何時でも良いと言葉を返す。


「武装魔術<究極の光魔一剣>!」


 エデロアの至近距離へ移動したアーティナは、彼に向けて全ての力を光に込めた魔剣で斬撃を与えてきて。


「武装手甲鉤<燃焼の壁>‼」


彼はある筈の無い火を手甲鉤から出現させて、彼女の攻撃を燃やし尽くそうとするも。


「ぐおおおぁ~。痛い痛い。痛い痛い。流石だ。アーティナ」


防ぐことすら出来ずに、諸に攻撃を食らってしまう。


その後も全員の特訓は激しさを増していき。


「ぜえ~ハ~ぜえ~ハ~。今日の所はここまでにしておくぞ!」


疲れ顔で特訓の終わりを告げるヒョウガ。

そこに他の皆が息を切らしながら集まってくると。


「す、凄く疲れたわよ!」


「本当そうだね・・・。何時もの特訓の二、三倍くらい疲れたね」


「体がクタクタですの!」


「ワタシも同じです」


「ハ~ハ~。ウチも凄く疲れたよー」


五人が疲れていることが伝わってくるように言って来ると。


「ハ~ハ~。僕の疲れたな」


「こっちもだ」


「凄く痛くて気持ち良過ぎた」


「体のあちこちが痛いよう」


「楽しかったけど、魔法を使い過ぎた。体が痛い」


「カラダが痛い。これはヤバい。筋肉痛かな?」


エデロアたちもまた、皆が皆疲れていることが一目で分かる程に疲れ切っており。


全員が当たり前のように疲れ切っている為、自分たちの部屋へと戻って行くことに。


部屋に戻ってからは物凄く付けれていることもあって、何時も以上にのんびりと時間を過ごす。


 ――ひ、陽が沈んできたわね。だからヒョウガ先輩が料理の準備をしているのね! お風呂はサラがスイッチを入れに行ったみたいよ!


何十分かして、料理が完成したらしく、ヒョウガがカナミとサラ、ミューフィを呼びに行く。

既にアミリとアーティナは、食卓に着いており。


今日の夕食のメニューは、オムライス、海老ロール、ハムサラダだ。


「んじゃあ、食うぞ!」


「「戴きます」」


「い、戴くわよ!」


「戴くですの!」


「戴くよー」


四人が席に着くなり、食事の挨拶をして食べ始めて。


「この海老ロール美味しいね!」


「ホ、本当ね! 凄く美味しいわよ! こっちのハムサラダも美味しいわよ!」


「確かにそうだよー。このサラダ美味し過ぎ—」


「このオムライス。最初に作ってくれた時のオムライスですの!」


「はい、あの時の味です」


とそれぞれが、食べた感想を述べ。


「んまあ、そうだな」


そう照れ臭そうに言う。


それから、次々とおかずを食べて行き、ご飯の方も空になって行ったようで、ご馳走様をする。


何時もの様に、ヒョウガ洗物をしている内に、一人づつお風呂へと入りに行く。


そして洗物を終えたヒョウガは、お風呂へ入りに向う。


 何十分かして出てくると、綺麗には磨きをし、嗽をする。それが終わると顔を洗い。タオルで拭いてから寝室に向う。


寝る準備をしてから少しして横になり。何十分か経ってから眠りに就く。


次の日の午後一時少し過ぎ。 場所、バトル施設四階。


現在ヒョウガ達は、本番前最後の時間ということで、摸擬戦を始めようとしていた。


「んじゃあ、行くぞ!」


「ちゃ、ちゃんと守りなさいよ!」


「「私のことも宜しくね!」


「ん~ん。勿論だ!」


と言い終えた次の瞬間。ヒョウガの目と鼻の先に、アーティナが瞬間移動しており。


「行くですの! 武装魔術<閃光一剣>!」


至近距離の彼に向けて、彼女は瞬間的に強く煌めく光の魔斬りを食らわせる筈だったが。


「良い線は行ってるぞ! んでも、相手が悪かったな。能力<旋風つむじかぜ>‼」


渦のように巻いて吹き上がった風を出現させるや、ヒョウガはアーティナの攻撃を吹き飛ばす。


「そんな能力も持ってるんですの⁉」


「ん・・・・・・!? ああ、見せて無かったか。これが秘策になるかもな」


見た事の無い能力を見せつけられて驚くアーティナに、彼は真顔でそう伝えて。


「んじゃあ、俺も行くぞ! 武装二刀剣奥義<風神ゴッドウィンズ嵐乱舞テンポラーダンス>‼」


彼の至近距離にいる彼女の目の前へ風神を呼び出す。

そして、`彼’が踊り狂うように嵐を起こさす。


ビュォォォォ。ビュォォォォと音を立てて。


とんでもなく凄まじい嵐が刃となり、アーティナを襲う。


 「ビュォォォォ。ビュォォォォ。ザクザク。がああぁ~。痛い痛い痛い痛い。それに目がクルクルと回ってるですの」


彼女が襲い掛かる嵐に飲み込まれて、体のあちこちを深々と傷付けられてしまい。


「私が行きます。催鳥魔術<鷹の爪>!」


「じゅ、準備が出来たわよ! 武装魔銃術<氷雪の弾>!」


ミューフィが魔笛を吹き大鷹を呼び出すと、アミリへ大爪を剥く。


それとほぼ同時に、アミリも彼女に銃口を向けて引き金を引く。

 アミリは氷と雪が一つに合わさった弾を一ミリたりともズレる事も無く放つと、先ず大鷹を擦り抜けてから。ミューフィの元へと飛んでいくので。


「冷たい冷たい。凍り付いちゃいます。それに痛い痛い。痛い痛い」


防ぐことすら出来ぬ彼女は、攻撃を諸に食らい、凍り付くほどの寒さと痛みを味合されてしまう。


「私も行くね! 武装想像<猛獣麒麟>!」


 カナミが準備を完了させると、誰もが知っているであろうう空想上の生き物とされている麒麟キリンを出現させる。


「行け!」


 彼女の指示の指示を受けて、サラに襲い掛かろうとするが。


「そうはさせないよー。エアノーク!」


―――はい、了解です。マスター。


そう言うと、サラの目の前に白一色の妖精が現れて。


「何とかしてー」


「分かりました。<クラム・テーイ・バーリア>!」


襲い掛かって来た麒麟を、呪文を唱えた妖精が、カナミの方へと返す。


「んじゃあ、カナミ大丈夫そうじゃないけど大丈夫か?」


「な…何とか頑張れば行けるから大丈夫」


「じゃあ、三人で攻撃するぞ!」


「い、良いわよ!」


「行くね!」


カナミの方に目を向けると、体中から先ほど帰って来た麒麟により血が流れ出しており。

それでも少しなら良いと言うので、三人は同時に攻撃の準備をしてから。


「行くぞ! 武装二刀剣奥義<疾風迅雷二刀斬り>‼」


「そ、そうね! 武装魔銃術<星屑の弾>‼」


「武装想像<巨人ジガンテ>‼」


 先ずヒョウガは、疾風と激しい雷で切裂き。アミリが無数の鋭い星の弾をサラに放ち。カナミの方は、大男を出現させて指示を出す。


「ヤバいよー。妖精何とかしてー」


「はい、マスター。消せるか分かりませんが精一杯頑張ります。<ソルーム・ノーユ・エラル>!」


飛んで来た三つの技へと、謎の鍵を幾つも出現させ、鍵を掛けて封じ込めようとするのだが。

その抵抗は虚しかったらしく。


「マスター。駄目でした」


その一言の刹那。三つの攻撃がサラを襲い狂う。


 「ぐおおおおぁ~。凄くす凄く痛いよー。痛い痛いよー。痛い痛い。流石に妖精でもこんな攻撃を耐えれるはずがないよー」


体を激しい痛みが襲い、もの凄い量の血が噴き出す。


これ以上やる意味がない。勝負ありだ。


「終わったぞ!」


 そう彼が告げて、他の二人と一緒に外へ出て行く。すると先に出ていた三人と落ちうと、一緒に部屋へと向かう。


その後のんびりと時間を過ごしている内に、辺りはすっかり真っ暗になってしまっていて。


――わ、私が今日はお風呂のスイッチを入れたのよ! それでそのうちに晩ご飯を食べたんだから。


その晩ご飯のメニューは、昨日の残り物で。


 皆が食べ終わると、先ずカナミが珍しく一番最初お風呂にに入りに行き。次に、サラ、アミリ、ミューフィ、最後にアーティナの順に入浴したらしい。


その後、洗物を済ましたヒョウガが、お風呂場へと向かう。


――俺は二十、五分位入浴したのち、お風呂場を出て体を拭いて着替えたぞ。


 それから歯を綺麗に磨き、嗽をして顔を洗う。そしてタオルで顔を拭いてから、彼はリビングへと向かう。


今からは、明日の準決勝の為の作戦会議をするところで。


「今回の作戦だけど、どうしようか?」


「そうだな。どうするか」


カナミがヒョウガを覗き込んでくると、彼は腕を組んで考え込む。


「相手は先生です。それに通用する作戦でなけけばなりません」


「そ、それならダブルトライアングル作戦なんてどうかしら?」


「ん~ん。そうだな~」


 「こ、これなら通用するかもしれないわよ! 因みにだけど、ダブルトライアングル作戦は、バラバラに分かれないで三角形型を二つで、何時でも発信機で指示を出せばチェンジ出来るわよ!」


「それはアリですの! もともとアタシは何のアイディアも思いついて無かったですし」


「ウチもそれで良いよー」


「そんなんで決めちゃって良いのかな?」


「その作戦自体は良いが、もう一つは取り入れるぞ!」


 アミリが無い胸を張って自信満々にそう言うと、アーティナも手を挙げて賛成してから、自分は何も思いつかないとはっきりと告げる。


 淡白あっさりと決まったことに、大丈夫かとカナミがヒョウガを見て聞いて来ると、良いと頷くが、人差し指を立ててもう一つの作戦を取り入れると伝えてから。


その作戦について皆の耳元で囁く。


「分かったよー」


「了解」


「分かりました」


「そ、それもしてあげるても良いわよ!」


「決まりですの」


「んじゃあ、戻るぞ!」


そう言い終わると直ぐに、彼は他の子達と共に寝室へと向かう。


そして寝る準備を済ませ、横になって何十分か経ってから眠りに就く。











次回は準決勝の幕が開けますよ!


勝負の行方は如何に?

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