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契約は天使のキス  作者: 海鮮鍋/玉蜀黍
第一章 天使との契約
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1話 幼馴染/金髪幼女先輩/ツンデレ/銀髪/黒髪撫子  (重度修正)

第一章の始まりです。

洋風の家が立ち並ぶ街の真中に建つ住宅の右にあるのがアリマ家。

ヒョウガの部屋は二階にある。


 ―――太陽が照り付けて、小鳥の(さえず)りが聞こえる春のある朝。ヒョウガは欠伸をしながら目を覚ます。


「はああ~~。ん? もう朝か、今何時だ?」


と言いながら、ヒョウガは時計に目を向けると。


時刻は七時を過ぎたばかりで。


「ん…? まだこんな時間だし、もう一度寝るか」


という事で二度寝した。


何故こんなに眠いのかと言うと、昨日親友の家から借りてきた武術の参考書が原因の一つで。


―――この参考書を普通に読めば、まる一日かかるのだが、彼は徹夜で読み干してしまう。


小一時間が経過した頃。

階段を誰かが上ってくる音がし、少ししてぴたりと部屋の前で停まると。

―――ドアノブを捻って、部屋の扉を開け放つ。

そこに居たのはヒョウガの母。


「ヒョウガ、起きなさい。遅刻するわよ」


母は、息子の体を上下左右に揺らすと、漸くヒョウガは目を覚ます。


不味まずい、寝過ごしちまった」


「ほら、早く下りてきなさい。始業式に本当に遅刻するわよ!」


母は息子へ下に下りるように言う。


先に一階へ下りていた母の後を追うように、ヒョウガも一階に下りて行く。



一階 リビングルーム


――俺が大急ぎでパンを食べていたんだが・・・・・・


「そんな慌てて食べると体に悪いわよ」


 「(うるさいな! それに急がないとヤバいから、そんなお節介とかいらないぞ。ご馳走様。んじゃあ行ってくるわ!」


「はいはい、行ってらっしゃい」


そして―――ヒョウガは家を飛び出して行く。


 ―――母さんが、俺のこと心配してくれるのは嬉しいけど、今はそういう場合じゃないんだ。先言ったこと振り返ってみると、悪い事したな。母さん、呆れた顔してたな。次会ったときは謝ろう。


と、彼は学校の方へと向かいつつも、反省の意を示す。


ちらりと、嵌めてきた腕時計で時間を見やると。


「もう五分しかないぞ! 間に合わせるためにもあれを使うか」


彼の言った`あれ´とは、能力のこと。そして彼が持つ能力は風の能力で。


「暴風‼」


ヒョウガの体の周りから、突如として荒れ狂う風が吹き荒れると。


  ―――周りを歩いていた仕事に向かう人、市場に向おうとしている小母様方、老婆や老翁、他にも、物があちこちに吹き飛ぶ。


おまけに木も強く揺れてしまい。


―――が、彼は気にすることなく、其の儘猛スピードで飛んで行く。


そしてまたも腕時計に目をやると、


「―――後三分か。学園着いたし、後は高等課棟まで風速で行くか。能力<風速>」


風速は、暴風よりも威力が弱い。


 体の周りから風が吹き付けると、その風によりヒョウガは、一気に高等課棟の入り口まで到着し。


―――俺は、新しいクラスである二年D組へ向かう。


自分のクラスの前に着いた彼に、誰かが声を掛けて来た。


―――その声を掛けてきた青髪の彼は、ウズミ・エイト。ヒョウガの親友だ。



「やあ、ヒョウガ。今日は珍しくギリギリの登校のようだね」


「ああ、おはよ。それよりも、まだ行ってなかったのか?」


「それはだね、単純に先生が遅れてるからだよ」


「ああ、成程な。お、噂をすれば来たな!」


彼が後ろを見ると、ネクタイをした男性が大急ぎでやって来て―――。


「おっほん。学園が広すぎてな。迷ってしまったんだ。さ、もう良いから全員並べよ」


先生は咳払いをすると、遅れた理由を述べ、皆に直ぐ並ぶように指示を出す。

そして、皆が並び終えると、バトル施設一階の集会場へ向かう。


バトル施設一階にある集会場。


ヒョウガのクラスが来ると、すぐさまに始業式が開始されて。


そこで一つ気になることがあった。それはと言うと―――


ステージの傍らに、見知らぬ男が学園長の定位置で佇んでいた。

―――それだけではなく、先生を見渡して違いに気付く。


 「おい、エイト。学園長、急に変わっちまったな。それに学園長秘書、後何人の先生まで!?」


「僕も分からないけど何かあったんだと思うよ」


それ以上話すと先生に怒られると踏んで、黙り込む。


―――始業式の内容は、先生紹介が十、十五分程あり、その次に学園長の話しがある。


   学園長のお話しが終わると、今年から変更になった、ルームメイト選び開始のアナウンスが流れて。



「では皆。今から、ルームメイトを決めるイベントを始める。今年からは、ボールに書かれた数字同士で集まるんだ。では担任の先生方集まってくれ」


 学園長が言い終えると、彼の元へ呼ばれた先生たちが急いでやって来て、学園長から箱を渡され、それを持って次々と戻って行く。


引く順番は定番の背の順だ。

つまりヒョウガは最後だ。

―――次々なくなっていくボールを目で追うヒョウガ。

遂には二つになって。


「次は僕の番だね」


そう言ってエイトが引いたのは、「32」だ

最後のヒョウガが引いたのは、「50」だ。


エイトと別れた彼は別れて幼馴染みを探す。


 

 ヒョウガの後ろから濃い茶色の髪が特徴的で、目が茶色な少女―――フヅキ・カナミがやって来て声を掛ける。



「ねえ、ヒョウガ」


―――こいつは俺の幼馴染だ。


「ヒョウガは部屋番号何番?」


「俺の番号は『50』番だ」


「え? ヒョウガも『50』番なんだ。私と一緒だね。これから宜しく」


「そんじゃあ、俺こそ宜しくな!」


部屋番号を聞いて来るカナミが、自分と同じ番号だと知り挨拶を交わす。


そして、他の仲間を探しに行く。


 ―――な、何て言ってたのよ先。でも、薄っすらだけど確かあの二人は『50』番て言っていたわよね。


そう思った少女は、ヒョウガとカナミの後を付いて行く。


歩き出して少し経つ。

すると二人が何者かに後を付けられてることに気付く。


「ねえ、ヒョウガ。私達の後付けて来る子誰?」


「俺も知らねえ! でも、結構可愛いぞ」


「ヒョウガって、ああいう子がタイプなんだ」


「声掛けて来るな」


「私も行くね」


二人は、後ろから付いて来る黄緑色の髪の少女の所へと向かい。


「なあ、君。何で後を付けて来たんだ?」


 「な、何言ってるのよ。決まってるじゃない。貴方達と同じ『50』だからよ! 仕様がないから、ついでに自己紹介してあげるわよ! 私の名前は、シラキ・アミリよ。感謝しなさいよね。これから宜しく頼んであげても良いわよ」


「ツンデレ属性だな、さてはお前! まあ、これから宜しくな」


―――アミリはツンツンしているが、根は良い子そうだ。


そして他の仲間を探してると、アミリの所へ二人の少女が来て―――。

―――片方の少女は、銀髪の髪をしていて、もう片方の子は、黒髪撫子の子だ。


銀髪の髪をした少女の方が、アミリに問うと。


「アミリ、何番でしたか?」


「わ、私は50番よ。ミューフィとサラは?」


「ウチとミューフィも同じ50番だよー。宜しく~」


もう片方の少女―――サラが、アミリ達と同じと知り、挨拶を交わす。


 「ワタシの名前は、ラック・ミューフィです。アミリと同じ一年です。宜しくお願いします」


「ウチの名前は、アキラ・サラ。二人の親友で、同じ一年」


二人はそれぞれ自己紹介をする。


 ―――サラの方は元気がよく、テンションもまあまあ高い。ミューフィは優しすぎると言うか、硬い。


「ああ、こちらこそ宜しくな!」


「私の事も宜しく」


が、アミリは「わ、私は認めないんだから。そ、その男の先輩は」と認めていないらしく。


「別に、今は認めなくても良いぞ! そのうち認めてくれればな」


それだけ言うと、最後の仲間を探す。


歩いてると何かがヒョウガに衝突した―――


「今、ぶつかった人は大丈夫か? ってあれ!? 何処だ」


何かにぶつかったはずにも拘らず、そこには誰もいないではないか。


よ~く近くを見渡してみると、そこには一人の金髪幼女が尻餅を突いており。


「大丈夫か? ご免な、小っちゃくて見つけられなかったんだ」


「そ、それは言い過ぎじゃない。でも、私より小さいわね。まさか、小等課か中等課の子じゃないでしょうね?」


「ヒョウガもアミリちゃんも言い過ぎよ。胸も無さそうだけど、三年生よ」


 「おいおい、カナミ。何止め刺してるんだよ。この先輩、泣き出しちまったぞ。ご免な。番号教えてくれ」


余計な事を言うアミリと、それに追い打ちをかけるかのように、カナミが止めの一撃をぶっ放す。


―――それが要因となって、泣く出す始末だ。


そして泣きながら少女は返事を返す。


「ぐす、ぐす。小さくて、ぐす、ぐす。悪かったですの。ぐす、ぐす。番号は50番ですの」


「もう泣くの止めな。これから宜しな! 君の名前は?」


「分かったですの。モミナ・アーティナですの。三年ですの」


 ―――アーティナは小さいながらも、張としていて、子供っぽい所もあるが、割としっかりしている。


アーティナの自己紹介を聞き終えると、彼が全員揃ってるのを確認して、各学年の教室へ戻って行く。


ヒョウガが戻ると、直ぐに、HRが始まった。


先生の自己紹介とか連絡が終わり、HRが終わって、先生の帰りの挨拶をして終わった。


「じゃあな、エイト」


「それじゃ、明日、ヒョウガ」


そう言って、ヒョウガは学生寮へ向かう。



   学生寮一階入り口


―――俺は、部屋の案内掲示板を見ていた。


すると、


「あ、ヒョウガだ! 一緒に部屋行こう」


「ああ、えっと、ここが入り口だから」


彼らはエレベーターで四階まで上がって、それから右の一番奥の部屋へと向かう。


そして部屋番号を確認すると。


「「只今」」


「お帰りなさい」


二人が部屋へ入ると、ミューフィが出迎えてくれて。


―――部屋ん入り、奥の寝室に荷物を置きに行くと、アミリとアーティナが荷物の整理していた。


「帰って来たですの」


「か、帰って来ちゃったのね。お帰りなさい」


「おい、アミリ。俺に帰ってくんなって事か?」


「そ、そんなつもりはないわよ」


―――ホ、本当にツンデレを解ってる訳?


と、アミリは心の中でそう思ってしまい。


荷物整理を終えたカナミが、先にリビングへと向かい。

追いかける様に、残った二人も急いで済ませて、遅れてリビングへ向う。



  リビングルーム


全員がリビングに集まると、ヒョウガ達が改めて自己紹介をして。


「じゃあ、改めて、俺の名前は、アリマ・ヒョウガだ。これから宜しく」


「えっと、私の名前は、フヅキ・カナミ。宜しくね」


―――それじゃああれを言うか。


「―――料理当番。今日は俺で良いか?」


「今日はって、毎日じゃないのですの?」


「何で、逆に質問してんだ! さては、全員出来ないとか」


ヒョウガが、そう口にすると。


「りょ、料理をする。私が!? そんなの分かるでしょ。出来ないわよ」


「分かるか! まあ出来ないんだな。他の皆も」


―――納得したかのように頷いたヒョウガは、「俺が教えてやる」と言う。


「だから出来ないんだって」 「怪我とか怖いですの」 「え~面倒臭いよー」


という声にも耳を傾けず、勝手に決定する。


その後、直ぐに皆で、スーパーへと向かう。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 近くのスーパー


―――学園から徒歩で十分の所にある。


そして夕飯に悩んだヒョウガは、チラリと卵売り場を見ると。


「今日は卵が安いからオムライスで良いか?」


と彼が、カナミたちに可否を求めると。


「しょ、仕様がないわね。オムライスで良いわよ」


「私も良いよ」


「アタシもですの」


「ウチも良いよー」


全員が賛成したからか。


―――ヒョウガが口を挟むことなく、カナミ達は材料を取りに行く。


―――(かごを片手に皆が戻って来るのを待つ。


最初に戻ってきたのは―――カナミだ。


「カナミは、トウモロコシを持ってきたのか」


「うん、そう」


カナミは、トウモロコシを両手に二つ持つ。


彼は、値札シールを見て「ああ、安いな」と言う。


次に戻ってきたのは―――


「アミリ。トマト持って来てくれたのか! どうも」


「きょ、今日だけなんだから」


アミリも、パックに入ったトマト二つを持って来て籠に入れた。


後の三人も材料を手に持っており。


アーティナは、もやし。ミューフィは豚肉。サラは卵を。


「もやしを持ってきたのですの」


「ワタシは、豚肉をです。安かったので」


「ウチは卵二パック」


「どうも!」


ヒョウガはその後で、ビーフシチューのルーを籠に入れた。


―――俺がそれを入れると、皆もレジに向って、会計を済ます。


するとサラが、サッカー台の所まで籠を持って行ってくれたので。


「サラって、気が利く奴だな」


「それ程でもないよー! ヒョウガ先輩」


と彼がお礼を伝えたので、嬉しそうにサラが言う。


 ―――その後、カナミ達が買い物袋に商品を順番に詰めたのを見届けた彼は、先から姿の見えないい少女の事を聞いたら。


「なあ、カナミ。アミリ知らないか?」


「う~んとね。確か、奥の方に行ったよ」


カナミが指した方は飲食店が多くあるだけ。


「ヒョウガ先輩。では、私達は先に帰ります」


  ヒョウガから手提げ袋を取り上げたミューフィは、先に帰ることを伝えてミューフィ達はスーパーを後に。


―――俺もアミリの所へ行くか。


と言って飲食店がある方に向かって行く。




アミリの恋の始まりの話し、学園襲撃事件が起きる前の話しを予定してます。

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