40 作戦会議
「ういー、プールがあるホテルとは思わなかったなー」
日が変わり、ホテルのプールでくつろいでる。
なかなかの高級ホテルを菊池は取ってくれたみたいだ。
心配していた食事も安心。お腹壊す事もなさそう。
「物価が安いから宿代もそれほど高くないみたいですよ」
誰かに声をかけられた。
アンタは確か虹谷さんだっけ?エグい水着を着ているね。
「サイズが小さいのしか売ってなかっただけです」
「ホテルの売店だとそういう事あるよね」
遊ぶ予定などなかったから誰も水着なんて持ってきていない。
しかし、サイズがあわなくても構わずプールサイドに出てくるくらいだ。
鍛え上げられた体、あながち自信が無い訳でもなさそう。
「おじ様は凄いお腹ですね」
「これでも痩せたんだけどな。ミッション失敗しそうって心配になるか?」
「そこまでは…菊池さんもそんな人は選ばないでしょうし」
別府覇者なのは菊池さんから聞いたわ。実力に疑いは持っていない。
取り合えず隣のデッキチェアに陣取る。
汗ばんだ私の体に反応もしないな…私ってそんなに魅力ない?
『主、この女に平泳ぎをさせろ』
(またかよお前、精霊いるのバレちゃうだろ)
『主はバレても構わんのじゃろうが』
バレても良いけどわざわざ自分から広める必要もない。
トラブルの元になる事もあるからね。
「結婚してるんですか?」
「え?うん、ほやほやだよ。再婚だけどね」
薬指に指輪の跡があるから離婚している予想は出来た。
でも再婚したのか。新しい指輪はまだ準備出来ていないのね。
(なんでそんなこと聞いてくるんだろ?俺狙われてるのかな?)
『金目当てじゃろ』
うっさい、この人も高レベルの冒険者だぞ?
お金はたくさん持ってると思うけどな。
「まあでも、今なら浮気してもバレないと思いません?」
「…はっきり言っとくけど、俺にその気はないよ。他を当たってくれ」
まさか本当にアプローチしてくるとは。
ハゲデブなのにモテる訳がない。なにか裏がある事を疑ってしまう。
「チョイスの魔法は使えますか?」
「…使えるけど」
「ではこちらもはっきり言いますけど、別府の778階層に連れて行って欲しいんですが」
何だそういう事か。彼女は俺が別府覇者だと聞いたのだろう。
それでみんなが抜けられない別府の777層を抜けてしまいたいと考えている。
チョイスの魔法を使えばカット出来る。それが目当てか。
「でもその為に浮気まで促してくるのはどうなの?」
「タイプだったのでつい」
ええ?枯れ専なの?本当にいるんだな。
なんで結婚した途端モテるんだ?これもあるあるだよな。
いや口実かな?こっちの気を悪くしない為の方便かもしれない。
「解りました。では1億でどうですか?」
「なんと、そこまでして行きたいのか?」
「別府は世界最高峰ダンジョンですよ?世界中の冒険者の憧れ、少しでも深く潜りたいと誰もが思っています」
チョイスで送るだけで1億か。滅茶苦茶美味しい気もするが、どうだろうな?
実力で突破した訳じゃない彼女を皆は評価してくれるだろうか?
卑怯者と言う声も出る事が予想される…ん?待てよ?
「ちなみに君はチョイスの魔法持ってる?」
「(ギク)…ど、どうでしょうね」
持っていそうだな。
俺がチョイスで778まで送ったとして、虹谷さんも次からは他の冒険者を778まで送ることが出来るようになる…
あ、商売が成立するじゃないか。1億くらいはすぐに回収出来るんじゃないか?
「バレましたか」
「あくどいな、ダメダメ、絶対に送らないぞ」
「とほほ、でも777層を抜けたいのは本当なんですよ?あまりに理不尽なのでみんな他所へ移っていくんですから」
世界最高峰に憧れ別府にやってくる者は多い。
しかし現実を目の当たりにし、去る者も多いと聞く。
777で止まるくらいなら800、900のダンジョンに潜った方が良いもんな。
「じゃあ攻略サイト見て正攻法で行きなよ。情報流したの俺だけど、一言一句間違ってなかったぞ」
「あれこそギャンブルですよ。それに試した人知ってるけど戻ってきませんでした」
…亡くなってしまったのか。情報は間違いじゃないのにな。
どこかで失敗してしまったのだろう。でも情報が間違ってると思う人も出てくるよな。
嘘ついた訳じゃないのに後味が悪い。
俺が嘘ついて他の冒険者の別府制覇を阻んでいるとか思われても面白くないな。
うーん、今度動画でも撮ってこようかな。
さいわい777は戦闘を全て避ける事で攻略したからな。戦闘が無い分動画撮影くらいは出来るだろう。
でも今となっては怖いな。若い時の動きを再現出来るだろうか?
リスク冒してまで証明しなきゃいけない義理も無いしな。
「まあ俺が導き出した攻略法以外にも道はあるかもしれない。信用出来なければ自分で答えを探し出すと良いよ」
「ぐぬぬ、簡単に言いますけどね」
「俺だって簡単に攻略した訳じゃないよ。死と隣り合わせの緊張感が続く中でやっと導き出した答えだ。それを皆が共有できる場所に情報として提供したのに疑われてたらやってられないよ」
「……」
楽して突破してもその後どこかで失敗すると思う。
別府はそういう場所なのだ。地獄めぐりなんだ。
「ハッハッハ!面白い話をしていますね!」
「あんたは確か…」
「及川です」
40代のレベル870の人だ。今回の作戦で最高レベルの人。
滅茶苦茶ちっちゃいビキニパンツで目の前に立っている。売店にそれしかなかったの?
「私も別府を諦め拠点を移し、先日由布院を攻略しました」
「おお、ガルーダやっつけたの?やるなあ!」
「ですが今の話を聞いて別府への思いが再燃しました!」
みんなが憧れる別府ダンジョン。思いを捨てられない人も多いのか。
でも40代だとオロチには届きそうもな…いや、可能性を遮るのは良くない。
「いつかは私も…取り合えず草津か箱根を攻略して」
「900層に行くんだね。意欲満々で素晴らしい」
「由布院攻略したのならビキニアーマーは出なかったんですか?私ほしいんですけど」
「出なかったよ虹谷さん。ウチのパーティに女性はいないから再戦するつもりもない」
残念そうな虹谷さん。あ、由布院のビキニアーマーってエメラルドだよな?
先日家から持ってきて、パーティメンバーに与えた残りのビキニがエメラルドだ。
今アイテムボックスの中にあるな。
「ほい、参考価格の7.5憶でなら売るよ」
「ええ?!も、持ってるんですか?」
驚くとともに軽く引かれてしまった。
そうだよな、女性装備を常備してるなんて変態だよな。
それをプールサイドで出してしまって余計おかしな感じになるよな。
考えが足らなかった。でも説明もめんどいからどう思われても別にいいや。
「す、すみません。欲しいとは言ったけど軽い気持ちで」
「7.5億、びた一文まけないし、色仕掛けも受け入れない、買えないなら諦めてね」
「うう、金額が金額だけにすぐには決められないですよ。猶予貰えませんか?」
「と、取り合えずすぐに閉まってください。超レア防具をこんなところで出すなんて」
及川さんに心配されてしまった。
そうだよな、そっちの配慮も足らなかった。
歳を取ると本当に駄目だ。いろいろ考えが行き届かない。
「及川さんもビキニパンツが好きなら買います?」
「買いませんよ!何言ってんですか」
余計怒られちゃった。てへ。
まあいいや、ビキニアーマーは閉まっておこう。
「さて、実はお話があって来たんですが」
及川さんが仕切り直す。
偶然通りかかった訳では無く、元々俺に会いに来たみたいだ。
「昨日も話したんですが、今回の作戦、菊池さんは理想を追い求めすぎている気がして」
ああ、人質全員確保、犯罪者も全員確保、ちょっと尋常ではないレベルの作戦になってしまった。
俺達も事前に聞かなかった。わざわざ『何人か死んでもいい?』とは聞かないからね。
「それで別府覇者の俺に相談ですか」
「別府覇者だと知ったのは先ほどです。菊池さんに先陣を任されていたので実力者だとは思ったのですが」
また勘違いしちゃった。今日は駄目だな、一気に老け込んだ気がする。
こんなボケ老人に相談しても無駄なんじゃないだろうか。
俺は正しい答えを出す自信が無いよ。
「いえ、先ほどまでは菊池さんに方針転換してもらうようなんとか説得してもらえないか?と言うつもりでいたんですが」
「気が変わったと?」
「はい、諦めずに挑み続けた結果が別府制覇なんですよね?」
ボケ老人の言葉で感化してしまったか。
やばい、責任を感じてしまう。
「別府覇者であるとともにあのカミナを落とすほどの伊達男ぶり、尊敬せざるを得ないですよ」
「ああ、そっちは知ってたのか」
「ええ?!おじ様がカミナの彼氏なの?」
「そっちは知らなかったのか。正確には現在夫婦だよ」
情報が錯綜しているようだ。
大事な任務前にこんな事で盛り上がっていていいのかな。
「今回は報酬も少ないし、皆さんも善意で来たんだよね?」
「ええ、正直人質たちに同情は無いんですが」
「自業自得ですよね?だから被害無く助けたいと聞いた時にはちょっと思ってたのと違うなと」
監禁されてる奴も愚かなんだよ。なんで騙されちゃうのかな。
国外まで来ることになって怪しいとか感じなかったのかな。
最初からモチベーションが違ったんだよな。
全てを救いたい菊池と、そこまででもない俺達。
「俺も再婚したばっかだし、難しい任務なら本当は諦めようと思ってたんだよね」
「そうでしたか」
「まあ無理も無いですよ。そこまで賭ける理由もないですし、そもそも犯罪者まで被害出すなって」
「でも、そんな愚かな連中を見捨てない菊池はやはり偉い奴だとも思ってしまうんだ」
「…そうですね、今回の作戦にも結構身銭を切ってるって言ってました。私には真似出来ない事をしていると思います」
菊池が頑張ってる姿を見てしまったから揺らいでる。
あいつが望むようにしてやりたいと思い始めている。
「はあ、乗り掛かった舟と言うか、気持ちは複雑だけど今回は菊池の思いを叶えてあげたい」
「そうですね、難しいミッションですが、ここまで来てしまったし」
「彼は弁護士だし恩を売っておいて損は無いと思うわ?打算で動くのは違うのかも知れないけど」
いや、それでもいいよ。出来る限りで良いから協力してあげてよ。
犠牲者が出ない保証なんてモチロン無いけど、やれることをやったうえでの犠牲なら仕方ないじゃないか。
菊池だってそれを理解しないほど馬鹿ではないと思う。
「話せて良かったです。お互い頑張りましょう」
「私も少し寝ておきますね。長い夜になりそうな気がするし」
2人は部屋に戻るようだ。
俺もシャワー浴びてもうちょっと寝ておくかな。
コンコン
部屋に戻った途端にノックが、今度は誰だ?
まったく、汗を流したかったのに
「俺だ。休んでるとこすまねえ」
菊池か、戻って来てたんだな。
ちゃんと休んでるのかな?今回の司令塔はお前なんだぞ?
お前が万全の状態でないと心配だ。
「一晩中監視していくつか分かった事がある。それで相談したくてな」
そうか、聞かせてくれ。
場合によっては傾向と対策が変わってる。難易度も下がるかもしれない。
「大まかにだが敷地内の地図を描いた。これで説明するぜ」
「ああ」
「まず塀の外で見張りをしてる奴らだがな、あの中に冒険者はいねえと思う。少なくとも昨日はいなかった」
「どうしてそう思うんだ?」
「全員銃を持ってるんだ。上着の裏やらズボンの後ろやらに隠し持ってる。一応警察対策でバレなくしてるんだろうな」
…それがなぜ冒険者ではないことになるのだろう。
今のところ菊池の話が理解できないな。
冒険者なら剣や魔法を使うだろって話か?でも地上では銃の方が便利なんじゃないか?
「いや、俺達ならアイテムボックスに入れるだろ。すぐに取り出せるんだし」
「あ、そうだな。わざわざ服の中に隠す意味が無いか」
上着やズボンの後ろに隠してもバレる危険性は高い。
冒険者ならアイテムボックスに入れておけばリスクが減るか。
「警備室と電源室を見つけた。どちらも管理棟の一階だ。隣り合ってる」
「ほう、それは都合がよいな」
「予備電源は無いと思う。敷地の中にそれらしい設備が見つからねえ」
ふむ、もちろん無い方がありがたい。
朗報と受け取って良いのだろうか。
「あと、人質を閉じ込めてる建物は中央に固まってるな。全部で40棟。この一階を常に自動小銃を持った敵が見張ってる」
「ほう、自動小銃も持ってるのか。40棟全部にいるのか?」
「ああ、どの棟にも1人か2人いるな。自動小銃なのは数に対抗する為だろうな」
人質が一気に逃げても一気に殺す為か。
しっかり対策されている訳だ。
「こいつらは一時間に一度管理棟の警備室と連絡をとりあってるみたいだ。恐らく異常が無いかの定期連絡だろうな」
「しっかり組織化してんなぁ」
しかし40棟すべての見張りと1時間に一回連絡を取り合ってるって事か?
連絡が途切れたら警戒態勢に入るよな?制圧するにしても定期連絡の後40棟を一時間以内にて事か。
「その他敷地内を巡回してる奴が20名くらいいる。こいつらも自動小銃を持ってるな」
「外から見えないところではおかまいなしか。無防備の人質相手にそこまでするとはね」
「まあいざとなったら軍隊や警察とも戦うつもりなんだろう」
そういう事か。当然人質を救出しに来るかもしれないと予想してるって事だ。
普通ならいくら犯罪者でも警察や軍隊と戦おうとは思わないはずだけど、冒険者がいるから勝てる見込みがあるという判断なのだろか。
「このホテルみたいな建物はやはり幹部が住んでるな。冒険者っぽいのも何人か確認できた」
「冒険者の総数はどれくらいなのかな」
「そこまでは…寝てる奴は解らねえからな」
そうだな、一晩だけの監視では限界があるか。
本当ならもうちょっと監視を続けてから決行した方が良い気もするが。
菊池はこれ以上待てないだろうな。昨日も苦渋の決断って感じだったし。
「あと人質がいる建物を囲むように建っている横に長い建物10棟、残りの犯罪者グループはここで寝泊まりしてる」
「人質が逃げにくいような工夫がみられるな」
「ああ、この施設は思った以上に考えて作られているよ」
菊池がため息を放つ。
調べてみて実感したのだろう。今回の作戦は思った以上に高難易度だ。
制圧だけなら簡単なんだ。被害など気にせず暴れまわればいいだけだ。
しかしすべてを救いたい菊池にはそれが出来ないのだろう。
「ややこしいな、取り合えず建物の呼び方を決めるか」
「呼び方?」
まず、幹部クラスがいる建物を『ホテル』。
その他の犯罪者が寝泊まりしてる10棟の建物を『マンション』。
人質が詰め込まれている40棟の建物を『アパート』。
管理棟はそのまま『管理棟』でいいか。
「マンションとアパートは番号付けておくか?たくさんあってややこしいし」
手前から第一マンション、第二マンション。
アパートも以下略。
「これで全部か?」
「管理棟とホテルの間に食糧庫がある。だが見張りもいねえしここはスルーで良いだろ」
「2500人の食糧庫か。どんなもの食ってんのかな?」
「人質の食事はひでえもんだぞ?明け方に水と携帯食料運んでるのが見えた」
三食それなのかな。可哀そうに。
監禁され調理もしてない食事をさせられ犯罪に加担させられ。
何も楽しい事がないな。性欲も発散出来ないだろうし…あれ?
「なあ、今更だけど、人質に女はいるのか?」
「いる、俺が一番許せねえのはそれなんだよ」
そうか、そういう事か。
犯罪者グループが人質の女に何をするかなんて容易に想像出来る。
1日でも早く助けたいと思う菊池の気持ちが今わかった。
さて、どうしたもんか。何から手を付ければいいのかな。
どんな作戦を組めば菊池が望む形になるのやら。
「順番に考えてみるか。まず最初に管理棟を制圧した場合はどうなると思う?」
「アパートを見張ってる奴らに定期連絡でバレるな。猶予は一時間」
「電気を切るのは無しだな。一瞬でバレる」
「そうだな、調べるために管理棟の電源室に来てしまうだろうぜ」
「じゃあホテルを先に制圧した場合はどうなるだろうか?」
「ホテルは人の出入りが少ないぜ。一番バレにくいかもしれねえ」
幹部クラスが住んでるから下っ端もあまり入らないらしい。
最初に制圧するのはここかもな。
「だが鍵かかってたらどうしよ。犯罪者だって自分の部屋の鍵くらいかけるよな?」
「そうだな、管理棟に行けば合鍵くらいあるかもしれないが…いや、悪党は仲間も信用しねえ。合鍵がある保証はねえな」
「うーん、そうか。冒険者なら無理やり開けれない事は無いが音でバレるだろうし…」
「でも静かに鍵を開けられる冒険者ならいるぜ」
スカウトの存在だな。それは俺も考えた。
隠密行動も得意な職種だ。高レベルなら見つからずに移動くらい余裕だろう。
先陣を切るのはスカウトの方が良いのかもしれない。
「次にマンション10棟を先に制圧するのはどうだろうか?」
「夜でも人の出入りが多い。巡回ルートにも入っている。様子がおかしければすぐに気づかれるぜ」
ここも鍵かかってる可能性あるしな。
数が多い分制圧には時間がかかるだろう。
後回しになりそうだな。
「先にアパート40棟制圧は…」
「一番ねえな。周り中の建物から丸見えだし、見張り以外にもバレる可能性が高い」
そうだな、監視対象だもんな。
だが人質は盾にもなりやすい存在だ。
もたもたしてたら被害が出てしまうだろう。
「そうだ、言い忘れていたが、アパートにも各部屋に鍵がかかっているぞ」
「ん?人質が鍵をかけてるの?」
「逆だ、逃げないように外側から鍵をかけている」
部屋側ではなく通路側がサムターン錠になってるらしい。
ドアノブの向きを入れ替えたんだな?素人でも出来る工事だ。
でも外から手動で開けられるなら特に問題は無いな。
制圧の順番としてはホテル→管理棟→アパート→マンションかな。
アパート制圧したらマンションはごり押しでいけそうな気がするんだよな。
「待ってくれ、塀の外の100人の見張りはどのタイミングだ?」
「そいつらがいたっけ。どうせその中に冒険者は居ないなら制圧は簡単だよな?」
「ああ、戦闘不能にして後は警察か軍隊に任せられる」
高レベルの冒険者が20人いるんだ。一瞬で制圧できるだろう。
というか、全冒険者突入のタイミングって事にもなるよな?
だったらやはり管理棟を制圧した瞬間になるんじゃないだろうか。
「スカウトは何人いるんだ?」
「二人だな。二人とも女性だ」
スカウト二人でもホテル→管理棟までは制圧出来るよな?
でもレオンの加護でどうせ見つからないし、俺もついて行こうかな。
拘束するにしたって人手があった方が良いだろうし。
「ふう、大体の流れは決まったかな」
「そうだな、これを他の冒険者と警察、軍隊にも共有しておくぜ。意見も聞きたいしな」
「…お前も休まなきゃだめだぞ?」
「解ってる。心配させてわりいな」
菊池は出て行った。
さて、シャワー浴びて俺も仮眠しようっと。




