2.小説の書き方がわからない
郷に入れば郷に従う、そういう人間である。
なろうに投稿するなら、じゃあなろうっぽいものを書かないと。そうぼんやり決めた。
一応並行して色々考えていたけれども、とりあえず基本方針は決定した
で、書き始めんとした所。
第二の問題に阻まれる。
「小説……?」
小説の書き方が、わからない。
SSとは、無法ジャンルである。
そもそもVIPが無法地帯だった。そこを土壌に育ったSSは、もちろん無法である。
句読点やらカギ括弧やら三点リーダーやら、そういうのはどうでもよかった。自由であった。
一般的な小説執筆のルールを遵守している人間は、稀であった。
「そもそも小説って何……?」
色々書いてきたけれど、「小説」なんて書いたことがない。
この感覚、SS出身者ならきっと理解してくれると思う。
「小説」と呼ぶこと自体に、気恥ずかしさやおこがましさを覚えるこの感覚。
だから「投稿」ではなく「投下」と称していたのだろう。
なんなら「作品」と呼ぶのもなんかアレな気がしてくるアレである。
正直、今も小説を書いているつもりはないけれど。
しかし、形式的には小説を書かなければならない。
だって小説投稿サイトだから。小説家になろうだから
「しらべるぞ!!」
とってもえらい。すぐに自分で調べられる人間は、何よりえらい。
とっても高度なネットリテラシーを駆使し、基本を学んだ。
字下げだとか、三点リーダーは「……」だとか、ダッシュは「━━」じゃ駄目だとか。知らなかったずっとこれ使ってた。
そもそも句点(。)すら使う習慣がなかった人間である。一日にしてすごい成長だ。ほめて。
他にもあったかもしれない。あったかもしれないけど、もう忘れてしまった。
指摘されたら改めることにした。今まで何も指摘されていないので、多分大丈夫なのだと思う。
知ってて指摘しないのであれば、それは連帯責任というものである。みんなもわるい。
そもそも読んでくれる人があまりいない。それは世の中の奴とか政治とかの奴とかの奴がわるい奴だ。そう決まっている奴だ。
やっぱりみんながわるい。
とにもかくにも、最低限のルールを知り、執筆を始めた。
昔はエディタとか使ってたけれど、今やwindowsのメモ帳しかない。メモ帳に書いていく。今もメモ帳である。
メモ帳は今のところ問題ないけれど、ここから他の問題が次々にぶち上がってくる。