1.投稿場所がわからない
いざ何かを書かんと決めてから。
最初に困ったのは。
「どこで書けばいいんだろう」
最初の壁。
投稿する場所が、分からない。
2ちゃんねるの「ニュース速報(VIP)」。そこが自分の活動場所だった。
そこでSS――の中でも特殊な「ブーン系小説」というジャンルにハマり、あれやこれやと書いたり読んだりしていた。
ブーン系の詳細は後述するが、とにかく2chのVIPが書いた物の「投下」場所であった。
今や。
vipどころか5chも、そもそも匿名掲示板の類がなにひとつ分からない。
SS文化が残っているかも分からない。多分残っていない気がする。どうだろう。
そもそも掲示板は、小説作品を投稿する場所ではない。
本来投稿する場所ではない所へ、好き勝手に作品を投下していく馬鹿共。とってもたのしかった。
楽しかったけれど、やっぱり無理があったんだろう。次第にあれこれ問題が起こり、専門板へ移っていった。
VIP発のSSしか知らない身にとっては、基本的な投稿場所が分からなかった。
「しらべるぞ!!」
とってもえらい。すぐに自分で調べられる人間は、何よりえらい。
とっても高度なネットリテラシーを駆使し、ある場所を再発見する。
「小説家になろう」
もちろん知っていた。
知っていたけど、触れたことがなかった。
いや、正直ほぼ知らない。初めて、一番投稿者が多いサイトだと知った。
「なろう」といえば。
異世界転生。そして追放。
これしか知識が、ない。
ちゃんと読んだことが、ない。
「書くかあ! なろう系!!」
書くことにした。
読んだことないのに、そう決めた。
この行動力。とてもえらい。