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ゆるゆるTRPG  作者: ゆっきー
1/1

水盆に満たされし赤子

このリプレイは初心者たちがルルブなしで適当に遊んだ結果です。かなりゆるゆるですがお許しください。

 GM「ただいまよりセッションを開始いたします。」

 雪・恵「よろしくお願いします。」

 「今回のシナリオは現代日本の話です。また状況によって改変する可能性がありますので、ご了承ください。ではまずはキャラ紹介をどうぞ」

 「俺は柳雪。21歳、探偵。ちょこちょこ稼いではいるがそこまで裕福ではない。」

 「僕は山田恵。25歳、医者。まだなり立てで手術などは出来ないが応急手当程度ならできます。」

 舞台は『十二死町』という町。探索者は友人の八坂麻菜の友人、もしくは麻菜の夫から失踪依頼を受けた。麻菜は夫と結婚してから不妊治療に励んでいましたが自分の身体が原因で不妊であると知るとその絶望から失踪してしまいました。夫は麻菜のPCの履歴を調べ怪しいサイトがブックマークされてあったことを教えてくれました。そのサイトはいわゆる5ch的なサイトで、十二死町にある慶野山という山の中に存在している洋館に行けば妊娠できるというものです。夫は、この洋館を探し出し洋館までは行ったが中には入れてもらえなかったとのこと。警察にも連絡したが相手にしてもらえなかったことを探索者に教えてくれます。洋館の場所も教えてもらいました。

 「じゃあ行くしかないだろ。依頼を受けた身だからな。」

 「僕は友人ということで。」

 ではあなたたちは洋館に向かいます。慶野山は夜景の見える山として有名ですが、洋館のある場所は夜景スポットから外れた誰も近寄らない鬱蒼と場所にポツンと存在していました。

 「鬱蒼(うっそう)って何?」

 「草木が生い茂ってる的な意味じゃなかったっけ」

 洋館は小ぶりなからも品のある佇まいでしたが、薄暗い場所にある制か陰鬱とした雰囲気です。また洋館の庭にあたる部分には噴水がありますが、ここは水が抜かれており空っぽです。

 「まずはノックしないとな。」

 あなたが洋館の扉をたたくと、よぼよぼのおじさんが出てきます。おじさんは身体中に潰瘍性の傷があり、不気味です。

 「俺は探偵だ。ここに八坂麻菜さんがいるはずだ。会わせてくれ。」

 『そんな女性はいない。文句があるなら警察にでもなんでも言え。』

 「めんどくさ。」

 「そんな固いこと言わずに通してくださいよ。」

 『ダメなものはダメだ。』

 「少しくらいいいだろ?《言いくるめ》」

 《言いくるめ》25…53【失敗】

 『ダメだ。帰れ』

 「いいじゃないですか。会ったら帰りますので。《説得》」

 《説得》56…5【クリティカル】

 『わかった。会ったらだからな。』

そう言っておじいさんは洋館内の応接室へ通してくれます。ここで探索者は洋館内が異臭に包まれていることに気づきます。

 「クリティカルだったんだから何かくださいよ。」

 「そうですね…あなたは奥の部屋から異様な気配を感じ取りました。」

 「これは行かない方が良さそうだな。」

 「そうですね。」

 「ではおじいさんはどこかに行きました。ここからは探索フェーズです。」

 「それじゃあ応接室を出て目の前の部屋を調べる。」

 鍵がかかっています。

 「じゃあその横の部屋はどうなっていますか?」

 おじいさんの部屋ですね。中は散らかってます

 「《目星》振るわ。」

 《目星》95…82【成功】

 特に何も見つからないですね。

 「せっかく成功させたのに何もないのかよ。はあ…」

 「次は一旦上に行きましょうか。」

 「これは一番左から行くか。」

 「すぐに開けますか?」

 「これは…」

 「聞き耳か目星だろうな。」

 「じゃあ僕は《聞き耳》振ります。」

 《聞き耳》65…59【成功】

 あなたはその部屋から血なまぐさい匂いを感じます。

 「ヤバいな。入るか?」

 「2人一気はヤバいんじゃないですかね?戦闘技能は必要なしって言ってましたし、敵はいないと思います。」

 「俺、SAN値30しかないんだよな。」

 「僕、70あるんで僕行きますよ。」

 では、その部屋は分娩室でした。床には血と汚物が混ざり合った汚水が水たまりのように点在しています。血でどす黒く汚れたそこには、山のように赤ん坊の遺体が詰まれていた。山の中からうめき声が聞こえる。よく見るとまだ生きている赤ん坊がいるようです。ですが、その赤ん坊の姿はまるで人の子とは思えません。赤黒い泥の塊のようなものが這いずっているように見えるだけです。赤ん坊は血を這いながら泥水をすすっています。それを見たあなたは0/1D3SANチェックです。

 《SANチェック》70…14【成功】

 「何かあったか?」

 「雪さんは見ない方がいいですかね。」

 「そうか?わかった。次行くか。」

 「次ですね。すぐ入りますか?」

 「また聞き耳か。」

 《聞き耳》95…98【ファンブル】

 「マジかよ!」

 ではあなたは何も考えずに扉を開きます。

 「強制的に進行されましたね。」

 「まあファンブル出たしな。しょうがないな。」

 あなたたちが扉を開けると部屋は血と腐った肉の臭いで満ちています。床には赤黒い泥のような肉塊がところどころに落ちています。腹を膨らませた女性が、一定リズムで壁に頭をぶつけ、何かをブツブツとつぶやいています。それを見たあなたたちは0/1D3のSANチェックです。

 《SANチェック》30…90【失敗】30→27

 《SANチェック》70…85【失敗】70→69

 「なんかヤバい部屋引き当てたな。」

 「そうですね。GMさん。女性に話しかけられますか?」

 女性はあなたたちに気づいていません。話しかけても反応しません。

 「ぶつぶつ何か言っているといっていたから《聞き耳》振るか。」

 《聞き耳》95…83【成功】

 あなたは女性が何を言っているか聞こえてきます。

 『ああ、今度はまともな、生きている赤ちゃんが産まれますように。お願いします。ユリア様。お願いします。私に赤ちゃんをください。』

 「ユリア様?」

 「誰ですかね?ここで名前が出てくるぐらいですし、重要人物だとは思いますが。」

 ほかに何かしますか?

 「一応《目星》」

 《目星》95…95【成功】

 「あっぶな。」

 まあ、成功しても何もないんですけどね。

 「マジ使えねぇ…じゃあ次行くか。」

 では次の部屋ですね。

 「どうせまた《聞き耳》だろ?」

 《聞き耳》95…32【成功】

 赤ん坊の笑い声と優しい女性の笑い声が聞こえてきます。

 「赤ん坊…絶対ヤバいだろ。」

 「そうですね。今のところ赤ん坊がまともだった例がないですし…」

 「まあ、入るしかないんだがな。」

 ではあなたたちが扉を開けると清潔な病室でした。女性が背中を向けてベットに座っています。

 「話しかけることは可能か?」

 はい。

 「じゃあ話しかけます。」

 あなたたちが声をかけると女性が振り向きます。女性の手には赤ん坊が抱かれていました。しかし、その赤ん坊の目があるはずの位置からいくつもの手が生え、また足にはびっしりといくつもの目がついている。赤ん坊の口だけは楽しそうに笑い声をあげ、女性も幸せそうに笑っています。それを見たあなたたちは0/1D3のSANチェックです。

 《SANチェック》27…29【失敗】27→25

 《SANチェック》69…44【成功】

 「やっぱりダメだよな…てか、俺、不定の狂気に入るんじゃね?」

 「そうですね…次は僕が先陣をきりますね。」

 「よろしく頼む。で、女性には話しかけられるか?」

 できますよ。

 「あの~その赤ちゃんは何ですか?」

 『私が産んだ可愛い赤ちゃんです。子供が産めないと医者に言われましたがネットでここの情報を見つけてやってきたら本当に妊娠できました。ユリア様には感謝してます。』

 「ユリア様ってのは誰のことだ?」

 『ここの洋館の持ち主です。彼女の言われるまま、この洋館に住んだら妊娠しました。』

 「この洋館、マジでヤバいな。あ、あと目星振るわ。」

 「一応僕が振りますよ。」

 《目星》50…62【失敗】

 「もっと目星にふっとばよかったですかね…」

 「じゃあ俺が振るか。」

 《目星》95…56【成功】

 きれいな病室ということしかわかりませんね。

 「じゃあもう何もなさそうだな。次行くか。」

 ではあなたたちは次の部屋にまで向かいました。

 「聞き耳ですね。僕が先に振ります。」

 《聞き耳》65…33【成功】

 何も聞こえませんね。

 「赤ん坊の声が聞こえませんね…」

 「安全…と考えていいのだろうか…まあ、入るしかないんだがな。」

 ではあなたたちが入るとそこは病室です。そして探していた八坂麻菜さんがいます。

 「麻菜さん、探してましたよ。一緒に帰りましょう。」

 『ここにいれば、妊娠ができるんです。私はどうしても子供が欲しいんです。』

 「説得をふります。」

 あなたが麻菜さんを説得しようとした時、一人の女性が入ってきます。

 『彼女は嫌がっています。私が話を聞きましょう。』

 あなたたちは女性の部屋に案内され、お茶を出してくれます。その女性は色素の薄い白い肌に水色の瞳、糸のような長い金色の髪から日本人ではないことはすぐわかります。彼女はゆっくりと洋館について話してくれます。

 『私はこの洋館の持ち主のユリアです。この洋館は、子供の産めない女性の最後の砦です。ここにいれば、妊娠することができます。彼女たちにとってはそれが幸せなことなのです。そして、この町にとってもそれは必要なことです。』

 「ここは俺たちが入れなかった一階の部屋だよな?」

 はい。

 「恵、一応目星振ってくれないか?」

 「わかりました。」

 《目星》50…6【成功】

 普通の部屋ですね。机には写真が立てており笑う幼いユリアとユリアの母らしき人が写っています。

 「町にとっても必要なことってどういうことなんですか?」

 『この洋館では数か月に一度、とある儀式をしています。その儀式を行わなければ、この町全体に怪異が起きるのです。』

 「怪異ってのは具体的にはどんなやつだ?」

 『町で奇形児や死産が異常発生します。』

 「儀式はどんなことをするんですか?」

 『祭壇にある水盆に数か月に一度死産の赤子を入れること、常に最低一人はこの洋館に妊娠するための女性がいること。この二つが儀式の内容です。』

 「あんたがその妊娠するための女性になればいいんじゃないか?」

 『真実を知る私が死ねば、町に怪異が広がります。誰か継ぐ者があらわれた時、生贄になりましょう。』

 「なんとなく予想は出来ていたがやっぱり生贄は死ぬのか…」

 「麻菜さんは連れて帰ります。」

 『病室1-1の女性は間もなく衰弱死するでしょう。1-2の女性は、望んだ赤ん坊を手に入れることができたので、もうすぐ自らの意思で出ていくでしょう。私は、自らの意思で出ていく彼女たちを止めるつもりはありません。あなたたちが1-3の女性を連れて帰れば、この館に女性がいなくなり、町に怪異が広がります。』

 「GMさん。僕の医学と応急手当で1-1の女性を助けることは可能ですか?」

 不可能です。もっと専門的な人でなければ無理に治療をすると女性はすぐに死にます。

 「《言いくるめ》や《説得》は可能か?」

 不可能です。したとしても自動失敗とします。

 「つまりは今は質問するしかないということですね。」

 「これは監禁に近い状態だ。警察に言うぞ?」

 『私の母は知事でした。この館については、警察を買収し関与されないようにしています。私も政界との繋がりは多少なりともあります。警察が動くことはありません』

 「こんなことをしているんだ?あんたがしている理由がわからない。」

 『この怪異の原因となったのは私の母です。母は妊娠することの出来ない身体で、私を養子として引き取ったのです。ですが、母はどうしても血の繋がった子供が欲しかったんでしょうね。あらゆる手を尽くし、禁忌を犯し、ついに望むように妊娠しました。しかし、生まれてくる子供は全て死産か奇形児でした。母は狂い、度重なる出産により衰弱死しました。だけど、私は…母に感謝しています。私は、母が愛したこの町を守りたいのです。そうすれば、私も母に…。』

 「つまりはユリアの母が禁忌を犯したせいで怪異が起きている。それから街を護るために動いているということか…」

 『今日はもう帰ってください。連絡先は教えます。また話があれば、いつでも聞きましょう。』

 そういってあなたたちはユリアの連絡先を手に入れます。そして洋館を出ます。ここからどうしますか?

 「うーん。どうしますか?」

 「推奨技能に図書館あったし、メタ読みならこのタイミングで図書館に行くしかないな。」

 では図書館に着きました。何を調べますか?

 「じゃあ怪異について調べる。」

 では《図書館》をどうぞ。成功で4時間、失敗で8時間で情報を得ることができます。

 「僕も振ります。」

 《図書館》45…86【失敗】

 《図書館》65…33【成功】

 ではあなたたちは6時間で情報を手に入れました。確かにユリアの言う通り十二死町では数年~十数年に一度奇形児や死産が数多く生まれているようです。ですが、あなたたちが調べていくうちに、奇形児や死産が数多く生まれる数年に一度の怪異の場所に共通点を見つけることができます。奇形児や死産の怪異はいつも、同じ管理会社のマンションのいずれかで起きています。一軒家やアパートで起きたことはないようです。あなたたちは管理会社の名前と場所を知ることができました。

 「じゃあそこ行ってみるか。」

 あなたたちはその管理会社に向かいました。管理会社に着くと軽そうな若い青年が対応してくれます。

 「この管理会社で起きてる奇形児や死産について知りませんか?」

 『そんな事件があったんすか?知らないっス!あーでも何か所かのマンションで、すげークレーム来るんすよね~。引っ越しも多いし!』

 「どんなクレームだ?」

 それを聞くためには《言いくるめ》をどうぞ。

 《言いくるめ》25…17【成功】

 『クレームの内容は水がまずいってやつなんすよ。体調崩して引っ越す人も多いし!俺が調べた限り、水がまずいって言うマンションの浄水システムが全部同じ会社のやつなんすよね!だから浄水システムがヤバいと思うんすけど、ちゃんと知事が認定したシステムらしいんすよね。』

 「その会社名は何ですか?」

 『たしかCOCパイテクって会社だったと思うっス。場所は・・・』

 あなたたちは青年からCOCパイテクの場所を教えてもらいました。

 「一旦COCパイテクをネットか図書館で調べることはできるか?」

 ネットで調べると近年COCパイテクの浄水システムはエセ科学だと叩かれていることが分かりました。COCパイテクを使ったマンションの被害者住人が裁判を起こし、長年戦っているようですが、知事から認可が下りたものということで被害者側は不利な状況ということもわかります。COCパイテクの社長の名前は、児倉科浩という男だそうです。

 「児倉科浩について調べられますか?」

 調べると、水野英子知事と不倫疑惑が描かれている週刊誌が出てきます。児倉科浩は結婚していて、水野英子は生涯独身でした。

 「これはかなり黒いな。」

 「そうですね。」

 「他に出てくる情報は何かあるか?」

 ありませんね

 「じゃあCOCパイテクだっけか?そこに向かう」

 ではCOCパイテクに向かいますね。そこには立派なビルが建っています。中に入ると受付があり受付嬢らしき女性がいますね。

 「あの、浄水システムについて聞きたいのですが…」

 『はい、聞いております。社長にご連絡いたしますので、社長室へと向かっていただけますか?』

とにっこり言われます。

 「聞いている?どういうことですか?」

 『社長に言われました。社長に聞かれればわかると思います。』

 「会うしかないってことか。」

 ではあなたたちが社長室に入ると、細身で神経質そうな男がソファに腰掛けるようにして座っています。

 『私も忙しいので、手短に済ませよう。君たちが何故ここに来たのか、何を調べているのか全て知っている。私はあの洋館の動向をずっと追っていたからな。そしてもちろん、解決策も用意している。私もこの問題にはほとほと困っていたんだ。何年もかけて解決策を調べた。君たちも困っているんだろう?ここはお互い何も言わず聞かずに協力しようじゃないか。必要なものは用意してやろう。』

 「解決策を教えてもらえるか?」

 『化け物が聖水に浸かった状態で退散の呪文を唱えることだ。』

 あなたたちは退散の呪文を覚えました。退散の呪文は詠唱に1ターン使います。

 『聖水に関しては私が用意して洋館の前の噴水に貯めておこう。』

 「わかりました。質問なのですがこの会社の浄水システムがついているマンションに住んでいた方たちは死産や奇形児が生まれるそうなのですが何か心当たりは?」

 『ない。』

 「調べていたらあんたが不倫をしていたってのが出てきたんだがそれについては?」

 『なにもない!さっさと帰れ。』

 と言ったとき一人の秘書らしき女性がお茶をもってきます。彼女がお茶を出そうとすると、倉科はそのお茶を1つ取り中身を秘書にかけます。

 『お茶はいらんと言っただろ!?本当にお前は仕事ができないな!さっさと出ていけ!』

 秘書は

 『すいません。』

 と言って、あなたたちも一瞬見た後出ていきます。

 倉科はイライラした様子で

 『もう私に応える義務はない。さっさと出ていきたまえ!退散させる前日に連絡すれば聖水は用意してやる。洋館のやつにはお前らが言っておけ。』

 「じゃあ明日聖水お願いしますね。」

 そしてあなたたちは部屋を出ます。

 「あれだけ怒っても聖水は用意してくれるんだな。」

 「優しいですね。」

 あなたたちが会社のビルを出ていこうとすると、秘書があなたたちを追いかけてきます。

 『お話を聞いていました。私にできることはありませんか?』

 「なぜそんなことを言うんだ?社長以上の力をあんたが持っているとは思えない。」

 『私はエセ科学で詐欺をしていることを知らずに入社しました。そして入社してから毎日のようにパワハラ…だからやめるのを考えていたんです。でもどうせやめるなら何か復讐をしたいんです。』

 「うーん。どうします?」

 「じゃあエセ科学の証拠を見つけてほしい。そこでよく死産とかが起きてるなら何かしら関係あるだろ。」

 『私も探しましたが証拠という証拠は…』

 「探してないところはないんですか?」

 『そういえば社長室はまだ…』

 「じゃあ、そこを探ってほしい。俺の連絡先を教えておくから何かわかったら連絡してくれ。」

 『わかりました。明日連絡します。』

 そう言って秘書はビルに戻っていきます。次はどこに行きますか?

 「今何時ぐらいですか?」

 日が沈み始めていますね。

 「それじゃあユリアに連絡して退散のことについて話すか。」

 ではあなたたちはユリアに電話をかけます。

 『もしもし』

 「あ、今日洋館に行った雪と恵だが…」

 『覚えていますよ。で、どういったご用件でしょうか?』

 「怪異の元凶の退散方法が分かった。」

 『そうなんですね!で、どのようにするのですか?』

 「まずは聖水に元凶を浸からせる。そして俺たちのどちらかが呪文を唱える。」

 『聖水はどうされるのですか?』

 「それは大丈夫だ。明日、洋館の噴水に入れてもらうように頼んだ。」

 『わかりました。こんなことで罪を償えるわけではないですが、私に一番危険なことをやらせてください』

 「わかった。じゃあまた明日洋館に向かう。」

 『お待ちしております。』

 そして電話が切れました。ここからどうしますか?

 「今日は寝るか。」

 「そうですね。できそうなことはやりましたし。」

 ではあなたたちは家に帰り眠りました。そして雪が目を覚ました時電話がかかってきます。電話をかけてきたのは昨日出会った秘書の方です。

 『もしもし、雪さんの電話でお間違いないでしょうか?』

 「そうです。昨日の秘書さんか?」

 『はい。これから会えますでしょうか?』

 「わかった。じゃあ駅前で恵、昨日俺と一緒にいた奴も連れてくる。」

 『わかりました。お待ちしてます』

 そして電話は切れます。

 「恵に連絡します。」

 では恵に電話がかかってきます。

 「もしもし」

 「もしもし、オレオレ。」

 「誰ですか?」

 「雪だよ。今から駅にまで来れるか?」

 「大丈夫ですが。何かあるんですか?」

 「昨日の秘書が何か見つけたらしくてな。駅前集合にしたんだが…」

 「わかりました。向かいます。」

 ではあなたたちは駅前に向かいました。駅前には秘書が待っていました。服装が違うため一瞬わかりませんでしたが、あなたたちを見つけた秘書が近づいてきます。

 『待っていました。』

 「えーと秘書さんであってますか?」

 『そうです。あ、名前言ってませんでしたね。海野来夏です。』

 「来夏さんですね。で、何を見つけたんですか?」

 『エセ科学の証拠は見つけられなかったのですが、一つの手紙を見つけました。』

 手紙にはこう書かれていました。

 『浩児さんへ


 こうやって手紙を書くのもこれで最期になりそうです。

 私が子供を産めるなら、あなたは私を選んでくれるといいました。

 ですから、色々な方法を試しましたが、ついにはまともな子を産むことは出来ませんでした。

 身体は衰弱し、正気でいられる時間も少なくなりました。


 今思えば、あなたに愛されているなんて、私の勘違いだったのでしょう。

 私はどうしてユリアだけを愛してあげられなかったのか。


 浄水システムを認可する代わりに、私が死んだ後もユリアの面倒を見てくれるといった約束を守ってくださると信じています。

 いつまでも、愛しています。さようなら。


 水野英子』

 『これだけしか見つけられませんでした。』

 「いいえ、大丈夫ですよ。それともう会社を辞めた方がいいと思いますよ。」

 『はい。そのつもりです。では、またどこかで。』

 そういって来夏は立ち去っていきます。さてどこに行きますか?

 「洋館に行く。」

 では、あなたたちは洋館に向かいます。入り口にはユリアが立っています。噴水にはすでに大量の聖水が入れられています。

 「手紙はどうしますか?」

 「そうだな…ユリアにも見せてもいいかもな。この前話した感じユリアは母親から愛されてないって思っているような言い方だった本当は愛されていたらしいしな。」

 「そうですね。知らずにいるのも後味悪いですしね。」

 「じゃあ、手紙をユリアに見せる。」

 ユリアが手紙を見ると

 『まさか、そんな…」

 と複雑な表情で言ったのち

 『私は愛されていなかったわけではなかったんですね』

 と言いました。

 「次は怪物を退散させるんだが、どこにいるんだ?」

 「多分、最初に嫌な予感がした場所ではないでしょうか?」

 「そうだな。そこしかなさそうだな。じゃあ行くか。」

 ではあなたたちはユリアとともに祭壇に入ります。祭壇のなかには大きな水盆が置いてあります。

 「確定でこの中だろ。」

 「そうですね。それじゃあひっくり返します。」

 ではあなたたちが近づくと触手で攻撃されます。

 「回避」

 「回避します」

 《回避》24…55【失敗】

 《回避》39…91【失敗】

 失敗したあなたたちは3D6のダメージ+1D2のPOW吸収です。

 10→4

 6→4

 13→3

 14→12

 「自分に応急手当します。」

 《応急手当》80…69 3→6

 「じゃあ水盆をひっくり返す。」

 では中からヘドロ状の触手の生えた怪物が出てきます。それを見たあなたたちは1D3/2D10のSANチェックです。あ、雪は時間が経っているので狂気はなしで大丈夫ですよ。

 《SANチェック》

 25…32 【失敗】25→19

 69…47 【成功】69→66

 《アイデア》

 45…44

 《一時的狂気》

 気絶あるいは金切声

 「気絶する。」

 「僕が運びまず。」

 では逃げますか?

 「はい。」

 1ターンで噴水に着きます。怪物が触手で攻撃してきます。

 《触手》50…80【失敗】

 触手はあなたたちには当たりませんでした。そして噴水に着きます。怪物は噴水に入ります。

 「呪文をとなえます。」

 呪文を唱え終えるのに1ターン使います。再び触手の攻撃です。

 《触手》50…59【失敗】

 ではあなたは呪文を唱え終えると噴水が渦になっていきます。怪物はもがくように渦から出ようとしますが、抗えずに渦の中心に飲み込まれます。

 「やったー。」

 「もう目を覚ましていいか?」

 大丈夫ですよ。そしてユリアが近づいてきます。

 『ありがとうございました。あなたたちのおかげで私は苦しみから救われました。ですが、罪が消えるわけではありません。COCパイテクの許可取り消し手続きを終えたら、私は自首いたします。』

 「そうですね。」

 「何かあったら俺のところ来いよ?依頼なら受けてやる。」

 その後、ユリアは洋館にいる女性たちを病院に紹介してくれました。そしてCOCパイテクがエセ科学だと巷で騒がれるようになったころ、うれしいお知らせがあなたたちに届きます。洋館にいた女性たちは徐々に体調も良くなり精神状態も正常なものになっているそうです。さらには彼女たちは妊娠できなかったはずですが、病院で調べたところ妊娠できる身体になっていたということがわかります。あなたたちは依頼者に、麻菜を助けてくれただけでなく奇跡まで起こしてくれたと大変感謝されました。

 HAPPY END

 「今回のシナリオは以上です。クリアの恩恵はSAN値1D10の回復ですね。」

 「わりに合わねぇ」

19→24

66→70

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