おまけ〜ボーイズトーク、少しルカ〜
【ルカと出会って3ヶ月めのある日】
「今日もルカが可愛かった」
「本人に言え」
「お前は、こんな容姿のやつに可愛い可愛いとジロジロ見られたら嬉しいか?」
「……いやだな」
「だろう? 毎日大変なんだ! いい匂いがするから抱きしめたくなるし!」
「匂いがわかるなら、前よりは距離は縮まってるじゃないか」
「……嫌がられてないということか」
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【生き返りが成功する前のある日】
「家のことをやらなくていいと言ってもやめない」
「やらなきゃ追い出されると思ってるかもな」
「そんな訳ない!」
「本人に言え」
「……そばにいるだけでいい、なんて言えるか?」
「本人に言え」
「もっと一緒にいたい」
「本人に言え」
「……そういえば、前の墓守りが死者復活の術式を研究してなかったか?」
「なんだ急に」
「かわりにやる者がいれば、わたしといる時間が増える」
「またバカなことを」
「本気だ。」
「それなら小屋の屋根裏にあるから勝手に持っていけ。ただ研究途中だから無理だと思うがな」
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【本編終了後の引っ越しあと】
「なんで仕事終わりはいつもうちで身体を洗って行くんだ?」
「血の匂いを消してから帰りたい」
「屋敷に女がいるからだと思ってるぞ」
「……ルカが言ったのか?」
「…そうだな」
「いつ二人きりで話した」
「剣を抜くな。それに二人きりではなかった」
「……信じるが、もうここへは来ない」
「俺は今までに一度も来いと言ったことはない」
「またなといつも言うじゃないか」
「そういえばそうだ。俺も悪いな」
「わかったろ?」
「そうね。また私の勘違いだったみたい」
「早く帰れ」
「…ベラさんがこっち見てるわ。墓守りさんも春がきたかしら」
「はるとはなんだ」
「なんでもない。もう行くね」
おしまい