第79話 スノーム4日目、魔法剣
「それでは、真法剣と魔法剣の違いを見てもらいますね」
探索者のイノゾミラに連れられて、練習用ダンジョンを出て、魔王のダンジョンの地下三十一階にやって来た。練習用ダンジョンは、魔王のダンジョンの一部だが、入り口は違う全くの別物なのだ。
ここは、アスモさんとランスロットに連れられ、レベルアップに訪れた事のある階。
ここには、結界路の外に生息する獣型の魔物が出て来る。
この階の総敷地面積は、結界路に囲まれた地上部分と同じ。だがアスモさんの話だと、面積は同じでも形は異なる広いダンジョン。
迷路の材質は頑丈な白い石で、中はそこそこ明るい。通路の幅は三メートルで高さもそれなりにある。その材質のせいか、人工の建物内にいる感覚に囚われる。
ここの魔物達は魔石を持っていない。
その代わり、外の魔物と比べると格段に弱くてランクはF~H。以前戦った熊の魔物がランクF。
スライムよりもランクは上だが、今のところ問題なく倒せている。(ほぼイノゾミラが倒している)
この階の魔物は、倒すと霧散して消えてしまう。ダンジョンに吸収されているのだ。その後、吸収された魔物は再生して、違う場所に復活する。
なので、素材を得ることはできないが、肉やアイテムはドロップする。
練習用ダンジョンと似ているが、そこで使えたダンジョン専用薬などの効果はない。
つまり、この階で下手をすれば、死ぬことになる。
人が暮らすダンジョンの中なのに、なぜ、この様な危険な場所があるのか? ダンジョンの成長と管理には、魔物を生産し続ける事が必要不可欠なのだ。
魔物は、強さや魔石の有無を設定して生産できる。ただし、ダンジョンの成長具合で生産できる魔物の数は決まっている。
なので、上層部の魔物(練習用ダンジョンを含む)は弱く作って、冒険者の見習いさん達に倒してもらい、うまいこと循環をさせている。
ちなみに、生産できる魔物の中では、地下一階のスライムが強さの最底辺。これ以上弱くする事はできない――
では、下層部の方はどうかというと――魔石を持つ魔物が生産されている。
上層部に比べると格段に強い。だが、倒してもダンジョンに吸収される事はないので、魔石や素材を得ることができる。
この様な狩り場が各階にあるおかげで、ダンジョンの中に暮らす人族は生活に困ることはない。
さらに詳しく説明すると、暮らしている各階の広さや形は結界路の中と同じ。王都などの地下に住んでいると考えてもらってもいいだろう。
どの階も地上と同じく光が降り注ぎ、畑を耕したり、稲を育てたりして、各階独特の発展をしている。
しかし、全ての階を把握できている者は、いない。それは、このダンジョンを管理している魔王にもあてはまる。
*
ほとんどの階にはフロアボスの部屋がある。だが、その部屋を訪問する人は少ない。わざわざ危険を犯してまで行く場所ではないからである。
ある階の成人祭りで、成人の証としてフロアボスを倒しに行く所もあるが、それはまた別の話。
フロアボスの強さは、ダンジョンの外と同じで、弱体化など一切ない素の強さ。
地下三十一階のフロアボスは、溶岩の中に住んでいるといわれ、高い炎耐性を持つマグマタートル。そのランクは脅威のA
当然、そんなランクの魔物がいるわけがない。
その魔物の甲羅のカケラ、亀甲形のファイヤーシェル。襲ってくる訳でもないので、魔物と呼んでいいのか悩むところだが、一応、そのランクはE。
部屋の中央に『デーン』と効果音つきで置かれている。その大きさは、陽二と同じくらい。このファイヤーシェル、とにかくカッチカチ。
「こんなのが、フロアボスなんですか?」
陽二の言葉に、カリンも意味深長な顔で頷く。
「このまま持ち帰って、加工すればいい防具になるんじゃない?」
厚さは二センチほどでうすいが、重さは四十キロを超える。手で触れてみると熱い、六十℃はありそうだ。
陽二の考えは脆くも崩れ去った。
第一、防具に使えるのならば他の誰かが作ってるし、なにより致命的な弱点があるのだ。
「ミラさん。ここで、なにをするんですか?」
イノゾミラは剣を出して、ファイヤーシェルの前に立つ。
ここに来る前に、両方の剣は収納スペースに入れてある
「このファイヤーシェル。ドロップをしない代わりに襲っても来ないんです。なので、いい試し斬りの場所として私たちは使っています。
このファイヤーシェルを斬ることができれば、この辺りやセンダイでも斬れない魔物はいない! と言われています」
まずはお手本とばかりに、上段から斬りつけるイノゾミラ
「はっ!」
キィン
と剣は弾き返された。
「ね?」
「「なにが、ですか?」」
イノゾミラは、しびれる手を振りながら笑顔で説明する。
「ファイヤーシェルは固いので、普通に剣で斬ろうとしても弾き返されます。なので、魔法剣で強化します――カリンの作れる真法剣は、水と火でしたね?」
「風と土も大丈夫です」
と胸をはって答えるカリン
シアに教えてもらって、コツを掴んだカリン。イメージもバッチリで、昨日の今日で風と土の魔法も使えるようになっていた。なおかつ、それを真法剣にまで昇華させていたのだ。
その言葉を耳にした陽二
「ちょっと覚えるのが、早くないですかね? 俺のアドバンテージが、どんどんなくなっていくよ――」
それを聞いたカリン。腰に手を当て、人差し指を立ててふる
「あら、陽二のアドバンテージなんて、最初っからミリよ、ミリ」
ぐぬぬ……この、アマァー
陽二は、カリンの首をキュッとしたい衝動に駆られた。
だが、相手はガラスの十代!
陽二、大人になれ――
と中身はオッサンなのだが、自分に言い聞かせる。
「さすがはカリンさん。ステキっす、憧れるっす」
とリンメルの真似で大人の対応をした。
カリンからして見れば、おちょくってる様にしか聞こえない。
「負け犬の遠吠えが聞こえるわ!」
「負けとらんわ! たぶん――」
「あのー。話を進めたいんだけど……お邪魔かしら? 本当に仲がいいのね」
「良くないです!」
*
「次は魔法剣で斬りますね。ファイヤーシェルは炎耐性を持っていて、並みの火では強化されるだけで通用しません。なので、水の魔法剣で斬りますね」
イノゾミラが選択した魔法剣は水の剣。
カリンが使う水の真法剣と同等の威力だ。見た目も全く同じで、刀身はうすい青色に変化する。
斬った相手に鎮静効果を与え、戦意を喪失させる。一時的に剣の熟練度が一段階上がる。
水の剣は、魔法剣の基本的なスキル技の一つ。
魔法と同じくレベルがあり、経験を積むことで覚える。魔法剣を持っているなら、教わって覚えることも可能。
MP消費15
他の基本スキル技には
火の剣
刀身はうすい赤色。斬った相手を燃やす事もある。刀身は五十℃の熱を持つ。グローブを推奨。
MP消費20
風の剣
刀身はうすい緑色。剣速は一番早い。俊敏性が向上する。
MP消費15
土の剣
刀身はうすい茶色。剣速は遅くなるが、一撃の威力は一番強い。ハンマーや斧などの相手にも引けを取らない。防御力の向上。
MP消費20
※MPの消費量を増やして、強化も可能。
剣を構え、ファイヤーシェルの前に立つイノゾミラ
「しっかりと見ていてくださいね」
剣を両手に持ち右下に構え直すと力をためる
「や!」
と左上に斬り上げた。
ズズズズズドーン
と斜めに斬られたファイヤーシェルは、二つに割れて倒れた。
「おお! すごいです!」
「ミラさんすごい!」
てへへと照れるイノゾミラ。歳の割にかわいいしぐさだ。
「今のは、カリンの真法剣と同じくらいに調整して斬ったんです。ではカリン、私の剣を使って真法剣で斬ってください」
なるほどな――
とイノゾミラの考えを見抜いた陽二。
おそらく、カリンに斬ることはできないはずだ。魔法剣と真法剣の根本的な違いを分からすのが目的なのだろう。
斬られたファイヤーシェルが、時間の経過と共に復活したので、カリンがイノゾミラの剣で挑戦することになった。
「真法剣!」
イノゾミラの時と同じく刀身がうすい青色に変化した。たがよく見てみると、なにかが違う。
陽二は、真法剣の刀身をじーっと凝視する
その姿を見て、陽二の意図に気づいたイノゾミラ
もう一つの剣を取り出して水の剣を発動。
「カリン。ちょっと待ってください」
カリンが持つ剣と並べて二人に観察させるべく声をかけた。
カリンが発動した真法剣の刀身は、うす青い魔力の膜で覆われている。対して、イノゾミラの発動した水の剣は、魔力の膜で覆われている訳ではなく、刀身がうす青くなっていた。
「並べて比べると、一目瞭然ですよね」
とイノゾミラ
「全然違うね」
「全然違うわね」
カリンと陽二は頷きあう。これが真法剣と魔法剣の見た目の違い。
ならば、威力はどうだ?
といわんばかりに、ファイヤーシェルの上部に斬りかかった。
ガッ
カリンが振り下ろした剣はファイヤーシェルに弾かれるのかと思いきや、真ん中まで斬り進み、中途半端な位置で止まってしまった。
それでもカリンは『斬れたわ! すごいでしょ』と得意気な顔を後ろで見ていた二人に送り、ファイヤーシェルから剣を引き抜いた
「カリン――す、すごいね」
イノゾミラの予想では、傷一つつかず弾かれるとでも思っていたのだろう。まさか、そこそこ斬れてしまうとは思ってもみなかった様な顔をして驚いている。
なんで斬っちゃうの? そこは弾かれて先輩を立てる場面よ!
「そ、それでは体も温まって来ましたので、本番に行きましょうか」
イノゾミラは今までのは練習ですよ? という体で第二ラウンドを宣言した。
陽二とカリンは、魔法剣のほうが優れていると十分に理解できた。なので続ける意味はないと思うのだが――イノゾミラは満足できないらしい
復活したファイヤーシェルに火魔法を使い、防御力をアップグレード。ファイヤーシェルは火で硬化、水で軟化する事が分かっている。防具に向かない理由でもある。
次はカリンが先手だ。
カリンの真法剣は、ものの見事に弾き返され傷一つ付けられなかった。
そしてイノゾミラの番。
↖どころか、↙➡⬇と崩れる落ちる前に対角線を結び、見事八つに斬り分けた。
「すげぇ――」
陽二は魔法剣うんぬんよりも、その剣術に驚嘆を表し師と仰ぐ決心を固めた。
実はひそかに思っていた事があった。
魔法剣は『呼称発動』で使えるのではないかと――なので、少し舐めていた部分がなかったと言えばうそになる。
そんな陽二の考えや気持ちはイノゾミラの剣捌きで、遥か彼方に吹き飛んだのだった。
「「師匠!」」
思っている事はカリンも同じだった。
師匠と呼ばれるのは、うれしいやら恥ずかしいやら。
だが、頼りにされるのは、誰だってうれしいもの
この日から陽二とカリンはイノゾミラに剣術を教わる事になった。
*
馬車を連れてきた唯に、すぐ戻る事を伝えた桜はセナドゥースへと転移した。少し用意する物があるらしい。
パトリックが連れて来たのは、馬車三台とハズキの両親に領主や家の者。
結界路の近くで待っていると聞いていたし、急いでいた事もあって身内だけで飛び出してきたのだ。
卯月を助けるために怪我をした父親は、命を取りとめ、だいぶ回復していた。
領主の屋敷で療養していた父親は、動けるようになったらすぐにでも探しに出ようと思っていた。
その矢先に卯月救出のしらせ、その数時間後にはハズキ負傷のしらせと、目まぐるしく変化する状況にいても立ってもいられず、無理を承知でついてきた。
「「ハズキ!」」
ハズキの姿を目にとめた領主と父親、その二人に引っ張られる形で近づく卯月
「あまり話をさせてはならん、今は静かに見守るのじゃ」
そういわれて頷く領主。
テキパキと結界路の中にある馬車に、ハズキを乗せる指示を出す。
結界路の近くまでは、ゴブリン達が渡された担架に乗せて運び、ハズキに感謝の言葉を投げかけた。
領主や家の者は、ゴブリンの姿に驚く事もなく担架を受け取り馬車に乗せる
それもそのはず、元ゴブリン将軍の見た目は、ほとんど人。他のゴブリンも、シワや掘りがなくなり丸っこい愛嬌のある顔になっていて、魔物というよりもマスコットに近い。
ハズキを乗せた馬車の近くには卯月と父親、唯は卯月に近づき話しかける
「それで卯月、ぬしらが住んでおった洞窟の入口じゃが――」
とそこまで口にして、唯は失念していたことに気づいた。
ハズキの母親は目が見えなかったのだ。
これでは、洞窟の入口まで案内役は務まらない
ハズキが使っていたダンジョンは、場所を知っていても見つけるのが極めて困難な隠し方をしてある。
そのため、案内できる人材が必用だったのだが――
いっその事、周辺を焼き払って探すか――後処理はパトリックに任せれば問題ない
と考え始めた唯、そこへ
「俺なら分かります」
名乗りを上げたのはハズキの父親だった。
*
セナドゥースの町に転移して、ある品物を入手した桜は唯の元へ戻ってきた。
「ただいま、ママ」
「おかえり桜、用は済んだの?」
頷いた桜はこれからの事を唯に聞く、できれば同じ馬車に乗りスノームまで向かいたいと考えていた。
「だめ?」
母親にしか見せないであろう甘えた口調、キラキラとおねだりするような上目づかい
唯は二つ返事で『良いに決まっておる』と言いかけて、ハズキの姿が頭の隅に浮かんだ。
桜の耳元にこそっと語りかける
「ママが戻るまで、ここで待っていてくれる?」
桜しか聞いたことのない、優しく慈愛に満ちた言葉が娘に贈られた。
そして桜の顔をのぞき込む唯
桜は、ジャンプして大喜びを表現したい衝動に駆られたが、母親の瞳に映る自分の姿を見つめ、静かに首を縦にふった。
*
ハズキ、卯月を乗せた馬車と領主を乗せた馬車がセナドゥースへと出発するのを見送った後、ゴブリンを引き連れた唯とパトリック、案内人の父親は洞窟へ向けて出発した。
ハズキを受け渡すために結界路の近くまでやって来たので、目的の洞窟からは遠ざかっている。ここからの距離は歩きで一~二時間程。
ハズキの父親に大体の方向を示してもらい、森までは城の壁を使い一直線に向かう。そこからは場所を特定されないように魔物を退治しながら進むのだ。
その調整は、唯がうまくやるのだろう。
馬車を一台借りた桜は、パールのために荷台の改造をしていた。
(あとで新車を返却するつもり)
荷車の屋根と四方の支柱を残して全て取っ払い、セナドゥースで仕入れてきた巨大な水槽をセット
ここでアクシデントが起こった。荷車の歯車などが重さに耐えられない可能性を感じたのだ。
パールに絶対に動くなと言い聞かせる
「フリではないのぢゃ! 絶対に動くな!」
そこでピーンと閃いた。
先日、録画した玉をパールに渡し再生する。陽二を盗撮した物だ。
「陽ちんがいるの!」
と大喜び。
その間に、荷車を腕輪の収納スペースに入れた時に気が付いた。
「奴らに改造させて、持ってくれば良かったのぢゃ」
本部へと転移した桜、フジヤマで得たデータの整理をしている研究者を捕まえ、持って来た荷車を水槽と水の重さに耐えられるように改造する指示と帰路のプランを伝え、返却用の新車を用意させる。
「桜ちゃん。唯の用事はなんだったのですか?」
仮眠棟の片付けを済ませたアスモデウス。ランスロットの手伝いに行く途中で、桜の姿を見つけて話しかけてきた。
ランスロットは、資材の片付けに奮闘中。
「アスモか、(片付けは)終わったのか?」
「はい。それでランスちゃんのお手伝いに行くところです。仮眠棟はどうしますか? いま機能のチェックをしているのですが、使いどころは多いと思います。桜ちゃんの腕輪に入れておきますか?」
仮眠棟の中に入れば、腕輪の収納スペースに人を入れて運べる。つまり、活動の幅が広がるということ。
研究者たちは、今回のデータを参考に新たな仮眠棟を作ることになったので、今回使った仮眠棟は、さらなるデータを収集するためゼラニオンに託された。
だが、唯と一緒に帰る約束を獲得した桜には必要のないものだ。せっかくの計画が破綻してしまう
「仮眠棟なぞに用はないのぢゃ!」
と、つい口走ってしまった。
「なんの話ですか?」
戸惑うアスモデウスに、馬車でのんびり帰ってくることを伝え、絶対に来るなと念を押す。
そうしておかないと、ランスロットを引き連れてやって来るからだ。
フジヤマでの一件で、ゼラニオンの特訓を提案したアスモデウス。少し考えたあと、唯と一緒なら心配はないでしょうと考え、桜の意見を尊重して頷いた。
アスモデウスは、心の奥底で少しだけ唯に嫉妬した。
二人は親子、そんなことは分かっている。だが、育ての親として生みの親よりも長い間、桜の側にいたのだ。
自分の方を優先してほしい――このように思う気持ちはダメなのだろうか?
「それと客人を招く。パールという人魚姫を一人ぢゃ」
「まあ! 分かりました、準備は任せてください。それで、人魚さんは何を召し上がるのでしょうか?」
桜に頼られる。それだけで、唯に対する嫉妬の心は消え失せ、心に高揚が生まれるのだ。
「刺身ぢゃろう」
「桜ちゃん――」
普通に考えれば、共食いと思われる桜の言葉だが、本来、魚は魚を生で食べているのだ。間違いではないだろう。
その頃、早く自分の仕事に取り掛かりたい研究者は、改造などポイして、荷重に耐えられるだけの別の物を用意していた。
それも、馬のいらない魔車だ。それを目にした桜ちゃん
「妾が馬車に施した改造は、なんだったのぢゃ――」
桜の改造を全否定! とはいわないが、お馬さんに無理をさせてはダメなのだ。少しだけ落ち込んだ桜。
だが、これは研究者たちが桜のプランを聞いて出した、ベストな選択だったのだ。改造が面倒だったとか、早く自分の仕事がやりたい訳ではない。
研究者から言い訳がましい、それらしい話を聞いて気を取り直した桜は、セナドゥースへ転移してパールの元へと急いだ。
浜辺でパールはちゃんと待っていた。
もしかしたら、どこかへふらっと行ってしまうかも、と心配していたが渡した玉に夢中になっていた。
「待たせたの」
魔車を取り出しながらパールに告げる
「桜ちん! この人、誰なの?」
パールが指差した人物はランスロット。
ちょうど、デートの待ち合わせの場面を見ていた様だ。
「ランスロット。妾の仲間ぢゃ」
テキパキと作業を進めながら、パールの問いに答える
「陽ちんとは、どんな関係なの?」
どんな関係か――今の時点ではランスが言い寄ってるくらいで、陽二に脈があるのかは分からん。あやつはエロチックぢゃから乳には興味津々ぢゃろうが――この娘にはちと負けておるのぉ
ふむ――少し援護射撃でもしておくか
「妾が知る限りでも、ただならぬ淫らな関係ぢゃ」
「浮気? 夫婦の危機なの!」
「いや、おぬしらは夫婦とは違うぢゃろうて――」




