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16話 エンカウント

今回少し短いですがご容赦ください。


  友人「さぼんなや!!」

(;^ω^)「前回少し長かったじゃん・・・」

  友人「言い訳してる暇あったらキーボードたたけや!!」

(;^ω^)「すんません・・・次回ちょっと長くします」

 俺が考えた方法

 それは他人の魔法の圧縮だった。


 村の魔法使いたちのはなった魔法を集め、圧縮し、火力を上げて打ち出す。


俺一人の魔法を圧縮しただけでもメタルガーゴイルを吹き飛ばせる火力が出るのだ。

 複数の魔法を一気に圧縮して打ち出すことができれば、あの怪物の再生など間に合わず吹き飛ぶだろう。

 

 現実的な方法ではないのはわかっている。

 自分のスキルですら圧縮するのには体力をごっそり持っていかれてしまうのだ。

 他人の魔法を圧縮なんてどんだけの負荷がかかるかわかったもんじゃない。


 しかし、方法はそれしかないのだ。

 自分の魔力の回復など待つ時間などない、またたった一人の魔法使いの魔法を圧縮させたところであの怪物を打ち破るほどの威力などでないだろう。


 魔石を使ったアリアの高威力の氷魔法でさえ一時的にアイツを拘束できたのみなのだ。

 一人では威力が足りない。複数の魔法使いの魔法を集めなければ活路はないだろう。


 魔法使いたちには炎系統の魔法を使うように指示をした。

 メタルガーゴイルの時に圧縮したのは白狼炎だ。一度やっているもののほうがやりやすい。


 「「「ゴギョアゴアアアゴゴゴゴゴゴッ」」」


 奴が近づいてきている。

 おそらく俺が圧縮した魔法を制御できるのはほんの数秒だ。

 確実に当てるためにはギリギリまでアイツを近づけなければならない。


 アイツの進むスピードと魔法使いたちの詠唱のスピードから考えると魔法を打ち出すのはあいつが村まで10メートル程度まで来たところだろう。


 これが失敗したら後がない、それがこの作戦の懸念でもある。

 

 「準備ができたものから詠唱を!敵はもうすぐそこまで来ています!」

 アリアの指示により魔法使いたちが各々の得意としている炎系統魔法の詠唱を始める


「荷物はすべて捨てて行け!逃げることが最優先だ!!とにかく固まって村を離れろ!!」 

 シエンや村の戦士団のメンバーは避難誘導の指示をしている。

 しかしこのままでは非難は間に合わない。やはり、ここで倒すしかないだろう。


 俺は目をつぶり、精神統一を図る。


 (我二、触ヨ)


 「?アリア何か言ったか?」

 「いえ、何も言ってないですよ?」


 なんだ?今誰かに話しかけられたような気がしたんだが・・


 (我二、触レヨ)


 まただ、周りの人に聞こえている様子はない。

 この感じ俺の頭の中だけで響いているのか?


 「詠唱完了しました!」

 「詠唱完了しました!}

 「詠唱完了しました」


 「全員の詠唱が完了しました!タイミングはカウントします!」

 考えている場合じゃないな。

 今は集中しなければ。


 「3」

 

 「2」


 「1」


 アリアのカウントに合わせて各々が魔法を使う準備を整え始める。


 「0」


 アリアのカウントが終わり、あちこちで爆炎が上がる。

 ここからは俺の番だ。


 俺は両手を宙にかざし魔法の火を集め、圧縮する。

 圧縮された炎がまるで悪魔の叫び声のような音を出し耳を脅かせる。

 圧縮された大量の炎は、温度を上げ、白くなり、青くなり、黒くなった。


 俺一人の魔力で作ったものが拳大だったがそれの五倍はある。

「ぐッ」

 頭が熱い、脳みそが沸騰しそうだ。


 「うぉおおおおっ」

 俺はさらに力を籠め圧縮に圧縮を重ねていく。

 さらに黒い炎は周りの炎を取り込み巨大化する。

 いくつもの炎がこすれて溶け混ざり合い、この世のものとは思えない音を発している。

 さながら巨大な黒い悪魔のようだ。

 そして、

 すべての炎の吸収が終わった。

 

 

 《黒炎王の一撃(アドラメレク)

 俺は迫ってくる怪物を一瞥すると、巨大な黒い炎の塊を全力で撃ちだした。

 極限まで圧縮された黒炎の球が周囲の全てを焦がし、つんざくような高音を出しながら怪物の元に向かっていく。

 あまりの高温に空間が歪んで見える。おそらく空気中のすべての元素を燃やし尽くし、一時的な真空になっているのだろう。


 (彼ノモノヨ我二、触レヨ)


 黒い炎が音を立ててうなりあげ怪物に突撃しようとした瞬間。


 はじけるような轟音と天が避けるような音とともに炎が四散した。

 炎の余波がこちらに降りかかってくる。

 「まずいです!《氷壁》!!」

 アリアがこちらへの熱風と火の粉を氷の壁を作って遮る。

 

 「っつなんだ?!」

 「くそっ!失敗したのか!?」

 シエンがおびえた目をしてこちらを見る

 「いや、何者かに魔法を阻害された。」

 そう、かすかに見えた人影と魔法の行使を乱される感じ。

 

 「ってことは新手かよ・・・」

 だとしたら考えたくもない。

 俺だってあんな魔法打たれたら確実に死ぬだろう。

 そんなのを無準備で止めるなんて化け物以外の何物でもない。

 

 (彼ノモノヨ、我ガ樹木二、触レヨ)


 またあの声が頭の中に響いた。

 樹木といったか?まさかあの声・・・・・

 

 そして爆炎が収まると

 「やめてくださいっ!!!!!」

 そこには少女が立っていた。

 


 


 

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