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14話 一旦の終息

楽しみにしていただいている皆さん、お待たせして申し訳ありません。

テスト週間のため2週間ほどお休みをいただいておりました。

テストが終わりましたのでまた更新ペースを戻していきます。


━━━━━━━━━━━━━━━━━

「メタルガーゴイル」を討伐しました。

経験値700を獲得しました。


「自称勇者」により経験値にボーナスが付与されます。

「??????」のレベルが186から188になりました。


スキル名「バベルリンク」コスト:0を獲得しました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 やっぱり同格のモンスターを倒すと経験値が入るのが大きい。

 レベルが一度に2も上がったのは久しぶりだ。


 あとなんか変なスキルも獲得したようだ。

 自然習得ということは俺の才能ということだろうか。

 「キシャアア」

 そんなことに考えを巡らせていると、俺の近くのガーゴイルが明らかに及び腰で俺に向かって吠えている。

 棟梁格のメタルガーゴイルの強化能力が切れたようで銀色の光沢を放っていた表皮は元の浅黒い緑のような色に戻っている。

 おそらく今の相当ランクはC程度だろう、ステータス見るのしんどいから確認しないけど。


 「さて・・・まだやるのか?」


 俺はボスを失い、あたふたしている残り40匹余りのガーゴイルたちに向かって威圧する。

 「ギ、ギシャアアアァァァァァッッッ!!!!」

 

 俺の一番近くで硬直していたガーゴイルの一匹が凄い速度で逃げ出した。

 「ギシャアァァッ」「ギシャアァァッ」「ギシャアァァッ」

 それに続くように他のガーゴイルたちも逃げ始める。


 何体かのガーゴイルたちは俺に引き続き襲い掛かってきたが、殆どの奴らは一瞬で逃げてしまった。

 全部倒して魔石にして売り飛ばしてやってもよかったが、さっきの戦いで魔力はすっからかんだし、長時間の身体強化の反動で一歩踏み出すのもしんどい。


 もう歩きたくもないくらい疲れている。

 それにあいつらの持っているスキルは大したことない。

 「噛みつく」「硬化」「思念伝達」といったところだ。


 噛み付くと硬化は論外だとして思念伝達も人間だから喋れるし要らない。

 思念だから遠距離でも行けるってところに少しだけ魅力を感じるが、いかんせん同族同士しかできないらしい。

 おまけに有効範囲100メートルとあんまり長くない。

 炎狼とかと会話したりしてみたかったが、同族じゃないし無理だろう。

 同族同士とか人間同士なんだから会話すればいいじゃないかということで要らない。

 まあ、森の中で話せる相手と会わなかった俺の考えなのでもしかしたら欲しい人たちもたくさんいるのかもしれないが。


 俺はまだ歯向かってくるガーゴイルどもを片手間に倒しながらメタルガーゴイルの落とした魔石を拾う。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

スキル名:「武器精製Lv1」を獲得できます。


スキルコスト:5

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 これはあれか。あいつが斧剣を出していたスキルだよな。

 どうしよう・・。正直武器は欲しいけど、そういうものは買えるだろうしそんなものにスキルコストを割くのは勿体ないような気がしなくもない。

 しかし、自分の手で武器を作るというのは男として一種のロマンでもある。

 それに武器のない状況で即座に得物を得られるのは心強い。


 少し保留にするか…。

 俺はそう考えるとポケットに魔石をしまった。


 「「うわああぁぁぁあああっ」」


 振り返ると村の戦士団の奴らの一人が二匹のガーゴイルに囲まれていた。

 あれは厳しいだろう。


 あの男の相当ランクはD+、弱体化した(元に戻った)ガーゴイルでもランクCはある。

 危険だと判断した俺は身体強化と疾走により一瞬で男に向かって走り、その勢いのままガーゴイルを両断する。

 やはり強化されていないガーゴイルは表皮が固くなくて倒しやすい。

 強化を受けていた時の奴を手で両断していた時は少し手が痛かったから結構やりやすい。

 男は一瞬唖然とした後

 「ありがとうございますぅ」


 涙で顔をぐちゃぐちゃになりながら俺に礼をしてきた。

 周りを見てみると、戦士団の連中が俺の倒し損ねて村に侵入しようとしているガーゴイルたちを必死に相手していた。

 ガーゴイルの数は5,6匹だが少し厳しそうだ。


 手を貸してやろう。

 俺は村のほうへ走り出した。


::::::::::::::::::::::::::


 俺が加勢したので残党つぶしは一瞬で終わった。

 俺は最後の一体を倒すと


「「「「うおおおおおおおおおおおおおぉおおおお勝ったぁぁぁぁ」」」」」

「「「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」」」」」

  

 戦士団の奴らだけじゃない魔法使いたちや村の住民たちも一斉に叫んでいる。

 

 俺が村の中に入ると、俺が命を助けて戦士たちはもちろん、めちゃくちゃ大量の人お礼を言われた。

 中には俺のことを神様扱いしてくる人もいて、そういう人たちへの対応は少し困ってしまった。


 俺がお礼を言う人たちに囲まれていると、背中を巨大な手でたたかれてた。

 振り返るとシエンがにかっと笑っていた。

 

 「助かったぜ、凄い実力だな。アリア様もまさか本当に勇者クラスの人間を連れてくるとは。ガーゴイルを素手でたたき切る奴なんて見たこともないぜ。」

 シエンが豪快に笑いながら話しかけてくる。

 さすがにC+相当だけあってシエンはガーゴイルとサシで渡り合っていた。

 そういったところから見るにこの男の実力は間違いないものなんだろう。


 「ともかく今日は宴だな!俺らの村の英雄を祝わないといけねぇ!俺たちこの村の住民すべての命の恩人だ!好きなだけ食って呑んでくれ!」

 「それと、ガーゴイルたちの落とした魔石はどうする?戦士団の奴らに集めさせてこようか?」

 「ああ、ガーゴイルたちの魔石はこの村の者にしてもらって構わない。俺にはこれがあるからな。」


 そういってメタルガーゴイルの魔石をポケットから取り出し、シエンに見せる。

 「ほ、本当か?いいのか?そういってくれるなら貰っちまうぞ?」

 シエンが急に眼の色を変えて聞いてくる。


 「ああ、構わない貰ってくれ。しばらく俺はこの村に滞在すると思うからその滞在料だと思ってくれればいいよ。」

 俺が苦笑しながら返事を返す。

 「ああ、そんなのはもちろんだ!なんせこの村の英雄様だからな。しかしそれだと俺たちだけがお世話になりすぎだな。何かお礼を考えておくから楽しみにしておいてくれ。」

 俺がそんな感じでシエンとやり取りしていると、突然アリアが人だかりをかき分けながら俺のほうへ走ってきた。


 「大変だ二人とも!!新手だ!!新手が来た!」




 

 



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