表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/14

はじめに

【独習式】実践魔法の基礎と応用 ~あなたも簡単に魔法使いになれる~


■はじめに


 実践魔法の基礎と応用を手に取ってくださった皆さん、ありがとうございます。この本は、魔法学校に通っていない人でも一通りの基礎と応用の魔法が使えるようになる独習式の学習本です。今まで魔法に縁の無かった人も、ぜひ、この本で魔法の世界に踏み込んでみてくださいね。


 この本は、いろんな魔法の使い方を説明していますが、一つだけ仕掛けがしてあります。

 それは、一つの魔法の学習を終えないと次の魔法のページを開くことができない、という仕掛けです。

 最初は簡単な魔法から始め、徐々に難しい魔法に挑戦できるように考えられた仕掛けです。また、この仕掛けであなたの安全も守ります。基礎ができる前に難しい応用魔法を使うと大変危険だからです。この本の順序どおりに進めれば全く安全ですから、恐れずに最初のページを開いてみてください。


 学習を終えたかどうかは、各章の『学習メモ』欄を使います。まずはこの章の最後をご覧ください。学習メモ欄として空白のページがあることにお気づきでしょうか。この空白のページに、学習の過程を読者が自分で書き込みます。どんな形式でもかまいません。日記のような書き方でも大丈夫です。

 書き込まれた内容は真贋判断の天使の力で解読され、本当に魔法を習得できたかどうかが判定されます。そこで無事習得できたと分かれば、魔法の仕掛けが作動して次の章が開くのです。


 ここまででこの学習書の使い方は理解できましたでしょうか。

 この章の学習メモ欄はフリー記載となりますので、お好きなように書き込んでください。

 ただし、このページに書いた内容は後々のテストでも参照されます。嘘偽りが無いようにお書きください。魔法を習得しようと思ったきっかけなどが書いてあると、後のテストでその内容にしたがってあなたの書き込みをより深く分析し、テスト結果が有利になることもあります。あなたの身の上や動機などを書いてみましょう。


 それでは学習メモにお進みください。


●学習メモ


 今日から魔法の勉強を始めてみる。


 僕の身の上は、王国の下級貴族。両親は健在で、特に不自由なく暮らしてきた。

 特に意味も無く魔法を


 すみませんうそです。


 下級貴族と言っても特に役も無く、いずれは戦争に借り出されると思う。そうなったときに、最低限自分の身を守る知恵をつけておきたいというのが一つの理由。

 もう一つは、彼女の気を引きたい、彼女の役に立ちたい、ということ。


 彼女は、近くの良家筋のお嬢様で、幼馴染。昔から体が弱く、ちょっと前からは肺の病気を患ってる。遠くの教会には病気さえも治すような魔法使いもいると聞くけれど、良家とはいえそんなお金はない。もちろん僕だってそんなお金は持ってない。


 僕がお見舞いに行くと微笑んでくれる。だから、彼女は僕のことを嫌いじゃないと思う。僕は彼女が好きだ。でも、その気持ちを伝える前に、僕は僕にできることを成就したいと思った。だから、この本を手にとってみた。


 いろんな本があったけれど、やっぱり世界的なベストセラーのこの本にしようと思った。何より、世界でも一番の魔法使いたちでさえ、この本の最後のページを開くことができなかった、っていう売り文句があるから。だったら、彼女の病気を治す魔法くらいは載ってるかも知れない。


 この本の攻略本もあったけれど、それには手を出さないことにした。とても高いし、自分の力でやりたいと思うから。自分でやり遂げたら、きっと彼女に告白する勇気も出てくると思うから。


 書いていて思い出した。本当のことをもう一つ書くと、僕の親友のこと。彼は高級貴族で、たまたま基礎学校が同じだっただけなんだけれど、下級貴族の僕にも彼女にも優しくしてくれて。勉強もできるし運動もできる。武芸もすごくて、僕と同い年なのにもう仕官のスカウトがあとを絶たないらしい。でも彼はそれを断って、彼女のために薬草の調合の勉強をしてるらしい。彼は頭がいいから彼女の病気に効く薬草を作ってしまうかもしれない。みっともないけれど、彼に嫉妬して、でも能力じゃ追いつけないから、魔法を勉強することにした。


 彼女は、彼にも僕に対するのと同じ微笑みを贈る。

 耐えられない。


 僕は魔法を勉強して、彼女の病気を治して、それからもっとすごい魔法を身につけて、何十年も前から続いてる魔族との戦争に参加して、大手柄をあげて爵位をもらって、それから彼女を迎えて……とても自分勝手な妄想だけれど、無理と決まったわけじゃない。がんばってみようと思う。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ