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エロスの証明

 お爺さんは鮮血はなぢを噴水のように吹き上げて、倒れます。

「我が生涯エロスに一片の悔いなし……」

 本江路太の『美乳メイド百選~化学実験趣味の割烹着メイドは好きですか~』を見たお爺さんは幸せそうに意識を失います。

 一方、その本江路太はというと

「こんなクソババアの写真で萌えられるかぁ! こんな汚物は消毒してくれるわ!」

 と爆弾発言をぶちかましてキレています。

 それもそのはず。

 お爺さんが本江路太に見せたのは、『ヴァヴァアコレクション~うちのクソババアの濡れ場~』なのですから。これは非売品です。レアですよ誰も欲しがらないと思うけど。

 ちなみに、米軍ではこれが大量破壊兵器認定されていることは周知の事実です。

「ほう、萌えられぬというか」

 本江路太の前には鬼のような形相でキレているお婆さんが仁王立ちしていました。

「貴様には美の何たるかを教えてやらねばなるまいて」

 美とバイクに何の関係があるのか分かりませんが、お婆さんはどこからか取り出したバイクにまたがります。特攻服の背にプリントされた『邪之砕怒ジェノサイド』という赤文字が素敵です。

「ま、待つのじゃ! ワシはまだエロと萌えの極致に到達しておらぬ」

 本江路太の叫びを無視してお婆さんはアクセル全開。本江路太を轢き倒して窓ガラスを突き破って、そのままどこかに飛び出していきました。良い子の皆さんは老人ホームでバイクで爆走するなんてマネはしないでくださいね。

 数分後、蘇生したお爺さんがよろよろと起き上がります。遅れること数十秒、鼻血中毒になっていた若い介護士がふらふらと起き上がりました。

「勝者! エロ外道ジジイ!」

 解説役の若い介護士はお爺さんが勝利したと判定します。本江路太の背中にある立派なバイクのタイヤの跡は見えていないのでしょうか。

「うははは! エロは正義じゃ」

 割と最低な勝利台詞を吐いて、お爺さんは若い介護士に案内されて二階への階段を上って行きました。



 二階へ上がり、お爺さんと若い介護士がたどり着いた先は礼拝堂でした。

 厳かな雰囲気を持つ空間の中で、一人の老人が巨大な十字架に向かって祈りを捧げています。

 黒のローブを纏った老人はお爺さんたちに背を向けたまま

「ようこそ、第二の試練へ。そして、我が神聖なる部屋へ」

 と穏やかに告げました。

「うむ、ところで美人のシスターはおらぬのか?」

 とお爺さんは鼻をひくつかせて問います。

「おりません。女性はこの部屋に入ることは禁じられております」

 老人はお爺さんに向き直りました。

 ステンドグラスからの光を受けて、禿頭が輝きます。

「ところで、あなたはどの宗教を信仰しておられますか?」

 非常識なお爺さんに対して、あくまで紳士的に老人は問いかけます。

 日本人は大抵無宗教なのですが

「ふん、決まっておろう! ひんぬーロリツインテール教じゃ!」

 と誇らしげに宣言しました。

 おや? 穏やかだった老人の様子が少しおかしくなります。

「……異教徒、というわけですかな」

 ぷるぷると震えている老人は懐から何かを取り出しました。

こんばんは、星見です。

ああ、俺何書いてるんだろう。もう四捨五入したら三十なのに……(笑)


というわけで、二人目のボスジジイです。え? お婆さん? そのうち東名高速逆走して帰ってきますよ多分。


ではまた次回お会いできることを祈りつつ……

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