ジジイ、鼻血バースト!
お爺さんの振り回す大根を藤崎ゴドウは日本刀で完璧に防ぎ切ります。
やはり剣技においては藤崎ゴドウに軍配があがります。
お爺さんは近接戦闘では敵わないとみたのか、一旦距離をとりました。
「どうした? 手詰まりか?」
藤崎ゴドウは冷静に挑発します。
「ふん、我が秘奥はまだまだじゃ」
お爺さんは懐からきび団子一個を取り出しました。
「糧食など取り出して、どうしようというのだ?」
「こうするのじゃ!」
お爺さんは振りかぶって、それを藤崎ゴドウに投げつけました。きび団子は地面に着弾すると破裂して、強烈な衝撃波を生み出します。
「ふははは! 炸裂きび弾子じゃ。きび団子は科学兵器! この定義は今の世界のスタンダードじゃぞ?」
がははとアホのように笑うお爺さん。
しかし
「効かぬわ! 児戯にも劣る!」
剣鬼は噴煙を刀で振り払って、屹立しています。
お爺さんはヤケクソになって箪笥やらエロ本やらトランクスを投げつけますが、すべて一刀の前に露と消えました。
「ぐぬう。異端者め、やるではないか」
「終いじゃ。我が白刃の……ぬ? 貴様何をしておる?」
藤崎ゴドウは訝って、正眼の構えを取ります。
いざと言うときに防御するためです。
その藤崎ゴドウの目の前ではエロ本を読んで鼻血を流しているお爺さんがいます。
ぽたりぽたりと流れていた鼻血はやがて勢いよく流れ落ちていきます。そして、その矛先は敵へと向けられました。
「ぐふふ、我が秘奥! 爆裂! 鼻血バーストじゃ!」
成分不明のどす黒い鼻血が藤崎ゴドウに向かって放たれます。
それは剣鬼の刀に当たると、じゅわじゅわと音をたてて刀身を溶解させていきました。
「勝負あったのう、時代錯誤! この爺の前に貴様は倒れ、ロリとツインテールの支配する天上の楽園がこの地上に具現化するのじゃ!」
ドハハと笑ったお爺さんはにやけながら倒れました。
出血多量が原因であることは言うまでもありません。
「この間抜けめが」
得体のしれない液体のまみれた刀を投げ捨てると、藤崎ゴドウはお爺さんに吐き捨てます。
「このような汚物を吹き付けよってからに。我が名刀が……うぬう?」
わけのわからないジジイを一人倒して安堵しかけた藤崎ゴドウは空を見上げました。そこから彼の予期せぬ第二の敵が現れたのです。
こんにちは、星見です。
何というタイトルでしょうか。これはきっと風邪が原因です。うんそうだ、そうに違いない。
ではまた次回お会いできることを祈りつつ……




