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開戦前夜

このお話は前作異説鬼退治Ⅲの続編となっておりますが、前作をお読みいただかなくとも理解できるようになっております。ただ、前作をお読み頂ければ、より違った側面から物語を俯瞰できると思います。それでは、本日の鬼退治劇場をお楽しみください。

 ここは大江戸中央区にある老人ホーム”鬼が島”。一見、普通の老人ホームに見えますが、ここに集まる老人たちは一風変わっていました。


「権の助爺さん、ワシの替えの入れ歯どこかの?」

「楓婆さんや、さっきその入れ歯を発射して風呂のスイッチをぶち壊したばかりではないか」

「おお、そうじゃったのお」


「三階の一室で有毒ガス発生! 警備兵は総員突撃準備!」

「何ィ? またあの婆さんか? 防毒マスク装備、3ミリグラムが致死量だ! 心してかかれ!」


「介護士アイドルのミカたんのパンチラ写真が屋上からばらまかれた! 至急、あのエロジジイをしばき倒せ!」


「あのジジイ! 介護士のミカたんにアタックしてマンツーマンで入浴したそうな」

「「「総員抜刀! 可及的速やかにかつ徹底的に制裁を加えたのち、カスピ海に簀巻きにして投棄せよ!」」」


 この会話をおかしいと思われた貴方は正常です。

 こんな老人ホームにお爺さんとお婆さんは収容されました。

 彼らはここの経営者である鬼が島権兵衛から

「ここで開かれる世界最凶ジジババトーナメントで優勝すれば借金を肩代わりしてやる」

 という条件にのせられて、入所させられたのです。

 が

「ぐふふ、ボインボインの介護士のぎゃるはおらぬか」

 とお爺さんは初日から目的を見失っています。

 お婆さんはお婆さんで

「ぐへへ、イケメンの介護士はおらぬか」

 と最初から目的を誤っていました。

 さて、大みそかの夜。

 新しい入所者ということで、お爺さんとお婆さんはすべての入所者の前で挨拶をすることになりました。

 百人は収容できるくらいの大きな部屋の一番奥にある檀にお爺さんとお婆さんが上ります。

「初めまして、今日からこの老人ホームでお世話になります」

 などと常識が通用する人間ではありません。

「ふむ、ざっと見渡してみてもワシに匹敵するイケメンはおらんの。それに、ここにいる女といえばシワシワクチャクチャのババアばかりではないか。これは年越し漫才のネタかの? それともロリとツインテールをこよなく愛するワシへの反逆かの?」

 とろくでもない挨拶をお爺さんはぶちかまします。

 続いてお婆さんは

「何じゃ、ここにはイケメンどころかハゲとボケのジジイばかりではないか。この老人ホームは世紀末じゃのう。あと四日もすれば倒産間違いなしじゃ。それに、女もワシの魅力に勝る者はおらぬようじゃ。皆、クソババアの領域を出てはおらぬ。ワシのような美女を見習わぬかこの老害めが」

 とこれまたとんでもない挨拶をぶちかましました。

 もちろん、全員ブチ切れています。

 明日、元旦から行われる天下一のジジババを決める戦いで誰を最初に脱落させるかが決まった瞬間でした。


 そして、紅白歌合戦が終わり、元旦になります。

 お雑煮を食べ終わると、ジジババの戦いのゴングが鳴らされる……はずでした。

 あんな出来事が起こるまでは。

あけましておめでとうございます、jokerです。


新年早々おバカな小説をアップします。

笑成分が足りない方はこれをどうぞ。


では今年もよろしくお願いします。


そしてまた次回お会いできることを祈りつつ……

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