13星座、また会おう
「ジャクラッ!!!」
俺は扉を蹴破り、広間に入る。
その部屋の中心にはカウリーが立っていた。
「何でテメェがいんだ……!!」
「………全員、やれ」
カウリーが言うと後ろから13星座の面々が現れる。
だが、ジャクラが居ない。
「お前等……まさか……!!」
「………行け」
カウリーの命令。
次の瞬間、11発のクラッカーの音。
………クラッカー?
「えーっと……あ?」
「今日は何の日か、覚えていないんですか?」
シルゴートが言う。
そういえばさっきもそんな事言ってたよな。
だから覚えてねーよ。
「おめでとうございます!」
そう言って俺が蹴破った反対側の扉から、ジャクラが後ろにコック達を引き連れてやってくる。
コックたちはどうやら料理を運んでいる。
「……何なんだ?一体」
シリアスパートかと思いきや何なんだこれは。
「全く………今日は13星座の結成日だろう」
……言われてみればそうかもしれない。
いや、そうだった。
すっかり忘れてた。
つーか、そんな日でも祝いなんてしたことねぇし。
「このパーティはマクシード兄妹主催だ」
「ん?」
「せやから、たまには全員で集まって何かしよう思うてな」
「丁度良い日だからパーティでもやるかって話になったんだよ」
その後の話を要約すると。
どうやら全員で俺を騙そうとしていたらしい。
実際騙された。
勿論、このドッキリの仕掛け人はクラビス。
わざわざ敵の名前出してまで俺を騙したのだ。
カウリーにあの話をさせたのもクラビスの仕業らしい。
あの話が無かったら俺は多分ここには来ていない。
ジャクラなら大丈夫だと思っていた筈た。
何だってんだ、クラビス。
「因みに、あの11枚の手紙も嘘じゃ。貴様から手紙など貰っておらん」
「マジかよ!」
道理で出した覚えが無かったわけだ。
出してねーんだもん。
因みに、準備の役割等がある為、行く順番もあらかた予想されていたらしい。
というか、まんまその通りに俺は行動していたらしい。
本当に何だってんだ、クラビス。
「まぁ、とりあえず、乾杯しようや」
「えーっと、ああ………」
今日一日、俺はずっとドッキリに掛けられていたようだ。
一日を無駄にしてしまったようなもんだ。
けど、まぁ―――――
「こう言うのも悪くはねぇな」
その日は、朝まで13人ではしゃいでいた。
……シーパスとアルティスは途中で寝たけど。
因みに、当然の事ながら翌日のカインの修行は急遽休み。
さて、この番外編もこれで終わりだ。
長かったようで短かったな。
期間としてはおよそ一ヶ月半。
毎回毎回グダグダの掛け合いをここまで見てくれてありがとう。
つっても、これで終わりじゃないから。
本編でも俺達が活躍する予定だから。
戦う予定だから。バトル展開まっしぐらだから。
とまぁ、最後の最後でだいぶ駆け足だったけど……伏線とか回収しきれてないって事はないよな……?
まぁ、こんな番外編で伏線もクソもねぇけども。
では、これで最後にしよう。
じゃあな、続きは本編で。
また会おう。
~大地を照らす13星座の名前解説~
……をしたかったんですが、ジェットも更に言うとレイルも確か適当に付けました。
ですので、今回は何もありません。
えー、2月から付き合ってくれた皆様、本当にありがとうございました。
本編もよろしくお願いします。