第五章
「しっかし…なんだったんだ?あの凶暴女!おっかねぇったらありゃしねぇ!」
怒り散らすはじめをよそに悠呂は生返事を返した。
あれから悠呂達は、渋々あの場所を後にしのだ。
今ははじめの運転でコラルロッドの後部座席に乗っている。
「ねぇ…はじめくん…明日もあそこへ行ってみようよ。」
と何か考えた風な表情をしていた悠呂は切り出した。
「はっ?…別にいいけど、どうした?いつものお前ならもう嫌だよ!巻き込まれるのはごめんだぁ〜て言うのによ。」
「…うん。」
相変わらず生返事が返っので、
「……まっ俺もあのまんまじゃ納得いかねぇし、付き合ってやっか。」
と正面を向いた。
コラルロッドは、はじめの家の近くの曲がり角にさしかかっていた。
悠呂は黙ってその流れていく街並みを見ていた。
不意に誰かに名前を呼ばれて我に返ると、コラルロッドは停止していて、自分の目の前で腰に手を当てたはじめが立っていた。
「おいっ…大丈夫かよ?突き飛ばされた時、頭でも打ったか?」
「えっ…大丈夫だよ。」
と悠呂は運転席に移動し、コラルロッドの起動スイッチを押してアクセスを開けた。
はじめは何か言いたげだったがそれには触れず
「おいっ明日はどうすんだよ。」
と聞いてきた。一瞬なんの事かと考えたがすぐにわかり
「今度は僕が迎えにくる。明日の昼前、家を出る前に一度連絡を入れるよ。」
「わかった。んじゃまた明日な。」
とはじめは背を向けて家の中に入って行った。
なかなか書き出せませんでした汗。でも、読者人数が少しずつ増えていくのが嬉しい愁真です照