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僕達が生きる明日へ  作者: 愁真あさぎ
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第四十二章

あのっ…段々書いている内に調子にのっちゃってまた2ページ書いてしまいました…携帯からご覧になる方読みづらいですよね…ごめんなさい

(_ _;(゜゜;(_ _ ;)ペコペコ

 はじめは、どうして禁止区域を警護する警備兵が警察である悠呂の父親へと挨拶するのか?そして従兄弟である清も居て『桐矢警部補』等と呼ばれているのか?全く持ってわからない事だらけで、頭の中はパニック状態だった。

気づくとギャーギャーと言い合いをしている清の元に近寄り、幼子のように裾をツンツンと引っ張っていた。

それに気が付き、こちらを振り返った清にその疑問をぶつけてみる。

「なぁ〜、なんであの警備兵の兄ちゃんが2人に挨拶すんの?つーか…清兄ちゃんは何で警部補なんて呼ばれてんの?兄ちゃん、受験失敗して十年も家出してたんじゃねぇの?」


その質問責めに…そして、最後の言葉に清は絶句した…。


「あははははっ〜こりゃいいやっ!ぶーーっ!十年も家出ってっ!がはははっ!」


と悠呂の父親が腹を抱えて笑い出した。

傍にいた年若い警備兵も必死に笑いを堪えている。


その場で笑いが止まらぬ様子の悠呂の父親と必死に笑いを堪えようとしている警備兵の姿を見た清は顔を赤くすると、はじめの頬を両手で挟み

「お前っ!!!そりゃ嘘だっ!つかっどっからそんな話を聞いたんだよっ!」

と詰め寄った。


清に両頬をサンドイッチ状態にされたはじめは、アグアグしながら


「だっ…だれっで…おばっ…おばぢゃんがら…。」


「ぶぁはっはっはっ!ひぃ〜!こりゃ面白え〜ぶぁはっはっはっ!」


と笑いたくる悠呂の父親に清は顔を向け

「先輩っ!!笑い過ぎですっ!」


と怒鳴った。

「うぃ〜っわりぃ。悪かった。」


と悠呂の父親は涙を指で拭いながら、笑うのやめた。


はじめいいか?俺は、受験には失敗なんかしていない。ちゃ〜んと警察学校に行って卒業して、ちゃんと警察としと働いてるぞっ。」


とはじめの両頬を挟んだまま、しっかり目を見つめて訂正する。

両頬を挟まれたはじめは逃れようともがいた。

「うぅ゛〜!わがっだっ!わがっだがら……離せよっ!」


と振り払った。その勢いにヨロヨロと清は後退ると頭を抱えた。


「くっそ〜お袋の奴ぅ〜なんて嘘つくんだっ…たくっ!」


そう愚痴る声を聞いて悠呂の父親は『そうでもないぞ』とその場に座った。


「どういう事です?先輩。」

と聞くと悠呂の父親は頭をポリポリ掻きながら


「恐らく…あのタコ親父の仕業だな…。」

「へっ?部長の?」

と聞き返すと、悠呂の父親は胸ポケットから煙草を出し、火を点けた。そして煙をひと吸いしてから

「俺なんか、四年も新星開拓に駆り出されてる事になってた…。」


「……先輩のがまだいいじゃないですか…。」

と清は恨めしそうに悠呂の父親を見た。

「あははははっ!まっそうだか…あのハゲタコ親父の嘘にゃ付き合いきれねぇな…。」


と煙草を口にくわえると、

「ん?」

と声を出すとすっと真剣な顔になった。

「お疲れ様です!浅乃木警部!桐矢警部補!連絡のありましたお嬢さんを確保してお連れしました。」


とキビキビした声が後ろから聞こえたので、清とはじめは振り返った。


そこには、俯き加減に歩いてくる星羅の姿があった。

「おぅ…ご苦労さん…で?中の様子はどうだ?作戦通りにことは運んでいるか?」

と悠呂の父親が眼孔鋭く、後から来た警備兵に訊いた。


すると少しガッチリ目のその警備兵が声を小さくして


「はいっ…何とか…でも、浅乃木警部の息子さんの行方はまだ…しかし…先程、息子さんの物と確認できる乗り物が見つかりましたので…中にいる事は確かかと…。」


はじめはその話を聞いて、さっき見つけた悠呂のコラルロッドだと気が付いた。


(…こんなに早く見つかるものなのかよ…マジで見つかってたらどうするつもりだったんだ…あのバカ…。)

と爪を噛んだ。

 

「ねぇ?これはどういう事なのかしら?」

と星羅がはじめの横に立つ。


「うっ?あっ…あぁ。俺も良くわかんねぇけど…俺等がここへ来る前、おじさんがどっかに連絡してたから、それがなんか知らねえけど通ったかなんかじゃねぇかな…。」

「ふぅ〜ん。」


と相槌を打って、星羅は何やら話す四人の姿に目をやった。

「…私達…無駄だったのかな…あんな事しなくても悠呂君…助けられたのかもね…。」

とポツリと呟いた。

その言葉にはじめはムッとして…。

「無駄なんかじゃねぇよっ!俺等が騒動起こさなかったら警察なんて動きゃしなかった筈だっ!それに…ここに来る前にだっておじさん揉めてて、どうなるかわかんなかったんだしよっ!」


とはじめは怒気の籠もった声で言い捨てた。


「警察が動かなかったら…俺だけでも悠呂を助けに行ってたさ…。」


最後は力無く呟いて、悠呂の父親達の方に目を向けた。

 すると話し終えたのか四人の内、警備兵二人が元の場所に戻って行く。それを星羅と二人見ていると


「おいっ!はじめっ!星羅ちゃん!ちっとこっちおいで!」


と悠呂の父親が手招きしながら呼んでくる。

はじめは星羅と二人、清と悠呂の父親の立つ場所に行ってみる。

悠呂の父親は顎の不精髭を触りながら、何から話そうか…といった感じで口を噤んでいた。


話し始めたのはその傍らにいる清だった。

「はじめ…お前、俺に何で警備兵が俺達に挨拶してるんだって質問してきただろ?」


「おっ…おぅ。まだ理由聞いてねぇ〜。」


「それは、長年かけて潜入させた俺達の仲間だからさ…。」

「えっ?」

「えっ!?」

驚きの声を上げたのは星羅とほぼ同時だった。


「まっさっきの年若い奴は最近潜入させた新入りだけどなっ。」

「長年って…どんくらい?」


「う〜ん…そうだなぁ…ここの警備隊長が警備兵所を立ち上げてからだから…。」


「二十数年前からだ…。」


と悠呂の父親が割って答えた。

「でも、一度もそんな素振りはなかったわ。」


と星羅が言うと、悠呂の父親は視線をそちらに向けて


「なかった…じゃない…時期を見てしなかった…という事になる。」


「じゃあ…なんで今更、捕まえる気になったんだよっ!もっと早くすりゃ良かったじゃねぇかっ!」

とはじめが食ってかかると悠呂の父親は涼しい視線を向けて

「……そうだな…しかし、この何年もあの爺さんは尻尾を掴ませなかった。」

「……孤児施設…。」


と星羅がポツリと呟いた。

「…そうだ…事実上、孤児施設として通していた…。」


「そんなの!聞いたことないぜ?」


「うむ…俺が調べて分かった事なんだが…どうやら資産家がバックについていて、そいつの名義での運営という裏工作をしていたようなんだ…。」


「……そんな事まで俺等に話して大丈夫なのかよ…。」


「まっ♪話しちゃったもんは仕方ないね♪」


と悠呂の父親はおちゃらけた。そのおちゃらけた親父を見てはじめは憮然として続ける。


「で?…確かおじさん諜報部だったよな?何でおたくらここにいんの?捕まえるのって刑事課の役回りじゃないの?」


その質問には、清が答える。

「作戦会議中に、お前等がここで暴れてるって報告があったから慌ててきたんだよっ!部長もカンカンだったんだぞっ!」


といきなりゲンコツが降ってきた。


「ってぇっ!…思いだし怒りはやめろよっ!」


と頭をさすった。

「話が変わるが…うちの息子はどうやってあの中に入ったんだ?…潜入員に聞いたら誰一人あいつを見たという奴がいなかった…。」


と悠呂の父親は腕を組んで頭を傾げた。

「言われてみれば…そうですね…一体悠呂君はどうやって…。」


と清も頭を傾げる。それには星羅が答えた。


「…こないだ…私が悠呂くんに助け出される前に…警備兵に見つかりそうになって…私とお父様しかしらない裏の入口に潜んだ事があるの…多分…そこから。」


「ほぉ〜…なるほど。」

と悠呂の父親は手をポンと叩いた。その傍らで清が何やら顎に手を添え考え始めた。

「……先輩、良いことを思いつきました。」

と悠呂の父親を振り返ると、彼は大仰に鼻をほじっていた。

「先輩っ!!!真剣に聞いて下さいっ!」

と言われてすぐに悠呂の父親は何か悟ったような顔になり、

「…分かってるよ。奴らが来る迄の時間稼ぎを彼女にさせようってんだろ?」

「えぇ。悠呂君を安全に助け出せ、アスラビ・尾崎を誘き出す方法…彼女に中に入ってもらうんです。」


「俺はっ?俺はなんかする事ねぇのっ?」

とはじめが前に出ると、悠呂の父親はすっとこちらに視線を向け何か言い掛けたがすぐにいつものおちゃらけ親父になり、

「いっちゃんは〜仲間はずれだよぉ〜♪」

とデコピンをした。その手をはじめは鬱陶しそうに払いのけ


「おじさんっ!ふざけんなよっ!俺は真剣に聞いてんだっ!!」


と訴えた。


それに、悠呂の父親は真顔になりはじめの肩にポンと手を置くだけだった。それをも払いのけようとした所で清が言う。

はじめ、悪いがお前は何もしなくていい…お前が居たら逆に彼女も、悠呂君も危険に曝してしまうかもしれない。」

…そう言われて、はじめは俯くと

「……くそっ!」

と拳を握り小さく呟いた。


(^_^;)え〜…お待たせしました…あのっほんとはもっと短文でシリアスにしたかったのですが…なんせ前話がシリアスでしかも今回は悠呂の父ちゃんがいるって事でシリアスになりませんでした…でもまっ…前話のシリアスの次なんで休息も兼ねて…(;口;)こんな駄文と私ですけど…見捨てないでぇ泣

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