第三十七章
悠呂は気分を落ち着かせると、階段を降りきり人が1人入れるか位の幅の鉄扉の前に立った。
ボンヤリ光る間接照明に照らされたその扉は、鉛色をむき出しに冷たい印象を与えた。
「?」
自動扉だとはがりに思っていた悠呂はなかなか開く様子のない扉を不思議に思った。自動扉ではないのならと扉横左右を見回してボタンらしき物を探してみたが見あたらず、仕方ないので冷たい鉄扉のあちこちを触ってみた。右側の辺りに丸い窪みを見つけ
「何だろう?」
と手を中に入れてみると、半円形の突起物が中にしまってあったのでそれを窪みから立ててみた。しかし、扉は開く様子もなくどうしたものかとカチャカチャと弄っていると、何かの拍子に扉は音を立てて少し開いた。
悠呂はドキドキしながら扉の隙間を覗いてみた。中はこの場所同様にぼぉ〜と光っている紫色の蛍光灯が等間隔に天井に並んでいて、細長い廊下を照らしている。その不気味さに気後れしそうになる気持ちを何とか奮い立たせて扉を手前に開けてやると、ギィーと嫌な音を立てた。
恐る恐る中に入ると、一層不気味さが増す。取っ手から手を離し身震いしていると後ろで勢い良く扉がバタンと閉まった。
「うっ…うわぁ〜!!」
驚いて尻餅をついてしまった。
閉まりきった扉を見て悠呂は溜め息をついた。
「はぁ〜…なんだ…扉の閉まる音だったのかぁ〜。いつもは自動扉だから…扉が閉まるとこんな音を出すなんて…知らなかった…。」
そう言うと、悠呂は座ったまま改めて周りを見回してみた。
天井には不気味な色の蛍光灯、左右は圧迫感のあるコンクリート打ちっぱなしの壁、周りは静かで耳の奥がキーンと鳴っている。扉側に向いている体を捻り、後ろを見るとどこまで続いているのか細長い廊下がある。
悠呂は深い溜息をつくと体を正面に戻し、体育座りをしてその膝に顔を埋めた。この何も聞こえない空間が、改めて自分の行動の意義を問う。
(僕は…なんでここにいるのかな?こんな危険な怖い思いまでして…?スリルを味わいたいだけ?それとも興味から?…一体何してんの?……後悔…してるのかな?僕…。)
『…私は…もしかしたら、ここにいてはいけない存在かもしれない。』
悠呂は、ハッと顔を上げた。
『私…私は…クローンかもしれない!』涙をこらえ震える声で自分に話した星羅の顔と声が脳裏によぎった。自分の存在があってはならない物だと…苦しんできた彼女…。
悠呂は勢い良く立ち上がると迷いもなく、細長い廊下の奥を目指し歩き出した。
(…僕は…僕は何を弱気になっていたんだ…家を出る前に…決心したんだ!あいつに…アスラビ尾崎に、一言いってやるんだって!そう決めたんだ!)
悠呂は堅く拳を握った。
細長い廊下はどこまでも続いていて、ようやく突き当たりに辿り着くと先程と同じような扉が現れた。今度の扉はボタン式のようで扉の横の壁にちゃんと操作ボタンがあった。
今まで誰にも見つからなかったが、次はどうなるかわからないので一応扉に耳を当て中の様子を窺ってみる。何も音がしないので、壁に身を隠しながら開閉ボタンを押した。そして、壁に背をつけながらそぉ〜と中を覗いてみる。色んな所に目を向けてそこがどうやら何かの倉庫だと分かった。
その証拠に、大きな鉄性だろうか?棚に荷物が一杯積んである。
誰もいない事を確認して中に入ってみると、意外に中は奥行きが深く広かった。悠呂は高い天井を見上げながら、一歩二歩と奥に進んでみる。途中で何かツンとするような匂いがしきた。
「…消毒液?…なんだろう?薬品の匂いがする…。」
とりあえず、匂いのもとを探し棚に積んである荷物の一つに目をやった。
その荷物にはラベルが貼ってあり、理科の実験で使った事があるような無いような薬品の名前が書いてあった。
「……これは…もしかしたら、クローンに使う薬品なんだろうか?」
そう呟くと、大きな鉄製の棚に同じような荷物が整然と並ぶさまを見上げて、背筋をゾッとさせた。
何だか気持ち悪くなって早くここから出ようと出口を探していると、ボソボソと何やら話す人の声がして慌てて手近にある大きな荷物の陰に隠れると、すぐに足音が2つこちらに近づいて来る音がする。悠呂は、ドキドキしながら近づいてくる足音に気付かれぬよう息を潜めた。
(・ω・)え〜…一応書くことはまとめてノートに『こんなん』て書いてやっておるんですが…書き込みになりますといわゆる清書ってやつなんで、ノートに書いたものとは多少変わってきます。ノートではこうかいてあるが書き込みはより読みやすくとか、分かりやすく説明加えっとかやってネチネチやってる内にまぁ〜これが飽きてくるんですなぁ〜笑それで手を休めてテレビなんかつけてしまって、見入ってしまうと手をつけずにズルズルと今日に至るわけです…計三日ってとこです…はい…すみません汗これからも宜しくお願いします!