第二十三章
「ここか?間違いないな?」
と隊長らしきフルフェイスの男は、一つの穴を覗き込んで問う。
それに答えたのは同じような格好をして最新型バイクに搭載されている機能で何かを検索しながら
「間違いないかと・・・あの少年はこちらに突進してきたので。」
一方、悠呂達は道もわからない下水道をゆっくりと進んでいた。
そしてどうしょうかと躊躇ったが、意を決して後ろの彼女に話し掛けた。
「あのっ・・質問していいかな?」
自分の声が響く。少し彼女の返答を待った。がしかし、返事が返ってこなかったので、
「あのっ・・・答えたくなかったらいいんだけど・・・。」
と言うと彼女は、微かに
「うん」
と答えた。
「あのっ・・・その・・あの老人とはどういう関係?」
少し間があったが、彼女は静かにそして端的に、
「・・・親子。」
とだけ答えた。
「え?・・・へっへぇ〜そうだったんだ。」
と驚いたが必死にそう返した。彼女は何も話す様子がないので質問を続けてみる。
「きっ・・・禁止区域には、何があるの?」
少し声が裏返ったが聞いてみる。
しかし、これはいくら待っても彼女の答えが返ってこなかった。
悠呂は、コラルロッドのスピードをまた落とし、彼女を振り返ったが暗闇で表情を伺い知る事は出来なかった。
悠呂は溜め息を零し前を向こうとした時、遠くで微かに機械音が聞こえた。
悠呂は慌てアクセルグリップを回し、スピードを上げた。
コラルロッドを走らせながら、振り返ってみると遠くの方から豆粒程のライトらしい物がグングンこちらに向かってくる。
悠呂は、コラルロッドのスピードの限界を知り一つ角を曲がると横穴にコラルロッドを滑り込ませエンジンを切った。
(*´Д`)=з編集きっつい・・・どうしても、話の切り替え場所に改行を入れているがならないよ・・・