第十二章
振り返り、振り返りその場所から離れた。
警備兵はこちらをじっと腕組みしながら見ている。
はじめの元に着くと、すぐさま声が掛った。
「だっ大丈夫か?ひっでぇおっさんだなぁ〜。」
「うん。」
と視線は警備兵に向けたまま悠呂は相づちをうった。
「…悠呂、どうすんだ?これから…。」
「……図書館に行く。」
「はぁ?」
そう答えると悠呂は座席に着き、アクセルを開けた。
慌ててはじめは、後ろに飛び乗るとすぐさま、悠呂はコラルロッドを発進させた。
「おいっ!図書館なんて何しに行くんだよ?」
「調べもの…。」
「はぁ?何を調べんだよ?」
「歴史!」
「なぁにぃ?そんなもん調べてどうすんだよ?いきなりお勉強会でもすんのかよ?」
と聞くといきなり、悠呂はクスクスと笑った。
「何笑ってんだよ!」
「フフフッ…ごめん。違うよ。周りから固めるんだ。」
と答える悠呂の意を諮りかねてはじめは首を傾げた。
「あの警備兵に質問してみたんだ。どうして警備をしてるのかって…。」
「そりゃ…禁止区域だからって答えた…だろ?」
「うん。そう答えたよ。でも、僕はこう言った『おじさん達が、警備を始めたのは2、3日前からでしょ?』って。」
「うえっ!?お前っそれっ聞いちゃったのかよ?」
「うん。そしたら、明らかに警備兵の顔つきが変わった…。」
「それって……。」
「うん。あそこには、何かある。」
「それでどうやって、図書館に結びつくんだよ?」
「……歴史から調べて、何か解るんじゃないかと思って…30年以上も放置されたままの禁止区域の謎。」
そういうと、悠呂は車体を右に傾けた。
「ってか。不審に思ったのは2、3日前だろ?それまでは気にも止めなかったじゃん。」
「……僕はずっと気になってたよ…中学入学当時からね…あの時に比べたら最近の禁止区域は何か変なんだよ。」
と悠呂はコラルロッドを止めて、前の物を見上げた。
その先にはドーム型の建物がそびえ立っている。手前の門構えには
『国立図書館』の文字。
「まっ…とことん付き合うって言っちまったから付き合いますよ♪」
とはじめは後ろから降りると、悠呂も降りてコラルロッドを押しながら歩き門の中へ入った。
その後ろを、はじめは着いていく。
(>_<)ひゃ〜汗どうしたら評価していただけるのかチンプンカンプンな愁真です笑素人同然なんで、評価じたい無理なのかも…と落ち込んでおります苦笑。